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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第六章 荒野の階層 50階~60階 弱肉強食の対人戦
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第六十九話 ダンジョンに潜ろう


 ライバルチームを全て倒し、この世界には僕達12人だけとなった。って言うと何か悲しくなるけど、まあ仕方ない。そういうゲームなんだろう。

 

 僕達はいよいよ、ダンジョン攻略を再開することになる。ここは50階。100階まではまだまだ長い道のりだ。

 

「それじゃあ進もう! 腕がなまってしょうがないよ」

 そういうミルヤちゃん。

「そうだね。私も使ってくれるよね?」

 そう聞くガリーナ。

 

「次の目標はまあ、59階のボス、『ティラノサウルス』ですね。単純に強いですよ。下手なパーティーだと死人が出て終わりますね」

 そういうメリッサ。

「せっかく対人戦に勝ったのに、ボスに負けて終わるのは悲しすぎるね」

 僕は言った。

 

 このイベントでは、対人戦以外の死亡は許されない。一度でも一人でも死ねばチャレンジ終了だ。これは、RPGとしては結構厳しいと思う。

 

「それでどうするんだ、メリッサ? まさかここで諦めるとか言わないよな?」

 そう聞くシビラ。

「まさか。んー、色んな対策があるけど、基本的には『ガンナー』と『アーチャー』で戦えば何とかなると思うよ。おにいちゃんなら何とかなるかもしれないけど、接近戦は危険だよ」

 メリッサは言った。

 

「常識的に考えてティラノサウルスと殴り合うとかありえないしね」

 ミレーヌはそう言った。

「まあ確かに。あまりやりたくもないね」

 僕は言った。

 

「しかし前衛も必要なのではないですか?」

 アメリーさんが言った。

「まあ、そうだね。おにいちゃんとガリーナ、ミルヤ、私、アメリーさん、後一人は、んー、カトリーナかな」

 そういうメリッサ。

 

「え、ウチ? もう出番無いかと思ったわ」

 カトリーナは言った。

「射撃パーティーなら赤錬金もありだしね。無理はしないでね」

 メリッサは言った。

「わかったで」

 カトリーナはそう答えた。

 

 そんなわけで、僕達は久々にダンジョン攻略に戻った。階段を登り、51階へと進む。

 

 広々とした荒野。南米っぽい感じの音楽が鳴り響く。新世界の趣だ。

 

 まず登場した敵は、コボルト三体。小鬼だけど結構でかい。棍棒を持っている。

 

「大した相手じゃないけど、攻撃力は高いよ。気を付けてね」

 メリッサは忠告した。

「ほないくで! 《赤錬金:攻撃のカードⅡ》!」

 カトリーナは、強力なカードで味方全員の攻撃力を大幅に上げた。

 

「しっかり合わせて……、てえい!」

 ライフルの照準を合わせ、撃つガリーナ。しかし外れた。

「なまってるんじゃないの、ガリーナ?」

 そう言って矢を放つミルヤ。命中し、一体を仕留めた。

 

 襲い掛かる敵2体。一体は僕に棍棒を振り上げ、降ろしてきた。僕はその攻撃を左腕で弾く。

「はあ!」

 ドーン、と右腕の正拳突きを食らわした。モンスター相手に手加減は必要ないだろう。見事に決まり、倒した。

 

「《超能力:精神破壊》!」

 メリッサは強力な超能力を放ち、敵を混乱させる。ガリーナが撃ち、仕留めた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル44に上がった!

 

「んー、ライフルの射撃は当てたいんだけどなあ」

 そういうガリーナ。

「まあ、外れることもあるから、仕方ないね」

 ミルヤはそう言った。

 

 何も無い荒野を進む。52階へ。

 

 現れたのは二匹の狼だ。つがいだろうか? もちろん襲ってきた。

 

「《赤錬金:命中のカード》!」

 カトリーナが支援魔術を放つ。味方全員の命中が強化される。

 

「よーし、今度こそ!」

 ダキューン! とライフルを放つガリーナ。まず一匹を仕留め、さらにもう一匹も仕留めて見せた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル45に上がった!

 

「お見事、ガリーナ」

 僕は言った。

「えへへ。まあね!」

 得意になるガリーナちゃん。

 

「こうして見ると、錬金術と言うのも役に立つのですね」

 アメリーさんは言った。

「せやろ? 赤錬金かて役に立つんやで。まあ対人戦ではイマイチかもしれんけどな」

 カトリーナはそう言った。

 

 53階へと進む。上空から隼が攻撃してきた。

 

「奇襲攻撃というわけだね。てえい!」

 ガキューン! とライフルを放つガリーナ。見事命中し、隼を仕留めた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル46に上がった!

 

「ナイス、ガリーナ」

 カトリーナは言った。

「任せときなよ」

 ガリーナは胸を張った。

 

 54階へ。ダダダ、と蹄鉄の音がして、騎兵が襲ってきた。

 弓矢を構え、撃ちこんでくる。ビシュン!

 

「この程度!」

 僕はその矢を弾き飛ばした。すぐさま、ガリーナが銃を放つが、当たらない。ミルヤが弓矢を構えた。

「たあ!」

 シュパッと矢が放たれ、馬に命中。ヒヒーン、といなないて馬は倒れ、落馬する兵士。

 

「《赤錬金:必殺のカード》!」

 味方全員のクリティカル率を向上させたカトリーナ。すぐさま、ガリーナが銃を構えた。ダーン、と撃つが外れる。ミルヤの射撃も外れた。

 

 弓矢を放つ敵。僕はそれを弾き、接近する。

「てえい!」

 ドゴオ! と顔面を殴った。悶絶し、兵士は倒れた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル47に上がった!

 

「お見事です。さすがですね、カオリさん」

 アメリーさんはそう言ってくれた。

「ありがとう、アメリーさん」

 僕はそう言った。

 

 55階へと進んだ。あたりは暗くなり、夜になった。星が美しく輝く。澄んだ空気の夜の荒野は神秘的で、冒険してる感はする。

 

 暗闇の中、登場したのは赤い悪魔。大きな槍を持っている。

 

「悪魔だね。強そう」

 ミルヤが言った。

「んー、まあそれ程でもないと思うよ。弱くは無いけどね」

 メリッサはそう言った。

 

「《赤錬金:命中のカードⅡ》!」

 カトリーナが強力なカードを使った。味方全員の命中率が大幅にアップした。

 

「てえい!」

 バシュン! と矢を放つミルヤ。命中する。ガリーナの射撃も命中した。悪魔は倒れた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル48に上がった!

 

「どうってことはないね」

 ガリーナは言った。

「そうでしょ? そんな難敵は出てこないよ」

 メリッサは言った。

 

 56階へ。暗闇の中、フードを被った敵が二人。

 

「ゴブリンメイジみたいだね。ま、大した相手では無いよ」

 メリッサはそう言った。

「よーし、やっちゃうぞ!」

 そう言って、突撃するガリーナ。敵一体をライフルで射撃する。

 命中し激怒する敵。魔術を詠唱する。

 

「……《赤魔法:火炎球》!」「《超能力:否定》!」ガキン キュウン

 その魔術はメリッサがキャンセルした。

「《赤錬金:沈黙のカード》!」

 カトリーナの錬金術が発動。敵一体の魔術を封じた。

 

 僕は突撃する。ミルヤの矢が放たれ、一体を仕留めた。もう一体は魔術を封印されている。

「はあ!」

 僕は拳で攻撃した。浅い。しっかり足を踏みしめ、もう一撃を加えた。今度は完璧に決まり、仕留めた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル49に上がった!

 

 57階へと進んでいく。

 

「結構進んだね。注意点とかある?」

 僕は聞いた。

「特には無いね。この階層はそんなに危険じゃないよ。と言っても、宝物庫でもあれば別だけど」

 メリッサはそう言った。

 

 ※宝物庫を発見しました※

 

「おお、噂をすればなんとやらやな」

 笑うカトリーナ。

「どうするの?」

 そう聞くミルヤ。

 

「んー、まあ問題ないかな。このパーティーなら勝てる相手だろうし。避ける手もあるだろうけど、弱気すぎるね」

 メリッサは言った。

「どんな敵が出てくるの?」

 僕は聞いた。

「さすがにそこまではわからないね。ただ、『恐竜』が出てくる可能性はあるよ」

 メリッサはそう言った。

 

「そういえば、ここのボスはティラノサウルスだと言ってましたね。恐竜と魔法少女って関係あるんでしょうか……」

 そういうアメリーさん。

「ま、どうでもいいじゃん。宝物庫、入るんでしょ?」

 ミルヤは言った。

「そうだね。んじゃちょっと休憩したら、入ろうか」

 そう言ってメリッサは、キャンプを立てた。

 


 

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