第六十五話 決闘 ミラージュナイツ VS ソニックレイジ
僕は部活を終えると、久々にゲーム世界に潜ってみた。
青を基調とした、落ち着いた街並み。城の中へと入った。
「あ、カオリさん!」
迎えてくれたのは、ミルヤちゃんだ。
「やあ、久しぶりだね、ミルヤちゃん」
僕はそう言った。
「本当ですね。もう来ないのかと思いましたよ」
ミルヤちゃんはそう言った。
「ごめんごめん。色々と忙しくてさ……」
僕はそう言った。
「そうだと思ったよ」
懐かしい声で話してくれたのは、おねえちゃんだ。
「おねえちゃん!」
僕は言った。
「おかえり、カオリ」
ミレーヌはそう言った。
「ただいま、おねえちゃん」
僕は言った。
「おにいちゃん、駄目だよ。このゲームには四六時中ログインしてくれないと」
そんなことを言うメリッサ。
「無茶言わないでよ。色々と忙しいんだからさ……」
僕は言った。
「やあカオリ。来てくれて助かったよ」
シビラは言った。
「ん? 僕が役に立てるかな?」
僕は聞いた。
「いや、昨日ミラージュナイツが決闘を挑んできてさ。今日の6時に指定したんだけど。お前が来ないとどうしようかと思ったよ」
そういうシビラ。
「そっか。ヴォルテックスは?」
僕は聞いた。
「負けたよ。ミラージュナイツにな」
シビラは言った。
「そうなんだ? 勢いがあるね」
僕は言った。
「危険な相手ですよね。実際、アイテムとかも集まっているはずですし」
レナータさんはそう言った。
「ひとまず、メンバーはどうするんや?」
カトリーナは聞いた。
「前衛三人と私、アメリーさん、グレースさんで行くしかないでしょ」
メリッサはそう言った。
「前と同じだな。このスタメンで押し通すしかないな」
シビラは言った。
「メイガスも強力な魔法を使えるみたいだしね。知らなかったよ」
グレースは言った。
「まあ、魔法少女のゲームだしね。サモナーは詠唱時間が長くて対人戦ではちょっとね」
オリアーヌは言った。
※決闘30分前になりました。控室へワープします※
僕達は控室にワープした。
「戦術はどうするの?」
僕は聞いた。
「注意すべき相手は二人。アーチャーとアルケミストだね」
メリッサは言った。
「あのアーチャーも要所で活躍してるよね。アーチャーって使いにくくて、難しいはずなんだけど」
ミルヤは言った。
「せやけど、爆発力はあるからな。危険な相手やで」
カトリーナは言った。
「まずはアーチャーを倒したいね。場合によっては、私が前進することもあるかも」
メリッサは言った。
「いやいや、それは無理でしょ。危ないよ」
僕は言った。
「あくまで脅しだよ。テレパスを射撃したら大変なことになるしね」
メリッサはそう言った。
「それからアルケミストですか~? あの妨害魔法は厄介ですよね~」
イリーナはそう言った。
「そうだよね。私の攻撃魔術が発動すれば勝てるだろうけどさ、絶対妨害されるよね」
グレースはそう言った。
「大魔術に頼るのではなく、牽制の小魔術を連発して、隙を作るべきだね」
メリッサはそう言った。
「なるほどね。そんな戦術もあるのか……」
グレースは納得した。
「私はどうすれば?」
アメリーさんが聞いた。
「もちろん回復魔術だよ。妨害される危険はあるけど……。ヒーラーも、あまり強力な回復魔術ではなく、すぐに発動する地味な回復魔法を使うべきだね」
メリッサは言った。
「メイガスと同じというわけですか。結構奥が深いゲームですのね」
アメリーさんはそう言った。
※決闘5分間になりました。決闘場へワープします※
僕達はいよいよ、決戦場にワープした。
ミラージュナイツ
ヒーラー、メイガス、アルケミスト
グラップラー、ソードマスター、アーチャー
ソニックレイジ
グラップラー、ソードマスター、ランサー
テレパス、ヒーラー、メイガス
メンバーが紹介された。お互い、予定通りのメンバーだろう。
「さあ皆さん! この戦いに勝利し、決勝に行きますよ!」
そういうミラージュナイツのリーダー、ウルジュラさん。
「おー!」「わーい!」「行くぞー!」
モチベーションの高いチームだなあ、と思う。
「私達も士気を上げた方が良いのかな……」
そんなことを言うシビラ。
「平常心で良いよ」
ミレーヌは言った。
「緊張は駄目だけど、盛り上げるのは良いかもね」
僕はそう言った。
「悔いの無いよう、一生懸命戦おう」
メリッサはそう言った。
「そうですわね」
アメリーさんが答えた。
「頑張るよ」
グレースは言った。
※戦闘5秒前です※
※4※
※3※
※2※
※1※
※はじめ!※
ついに戦いは始まった。
「よし! 突撃!」
そう言っておねえちゃんが突撃する。僕とシビラも続く。
「甘い! 食らえ!」
敵のアーチャー、テオドラがミレーヌを射撃する。
「たあ!」
カキン、と剣で矢を弾くミレーヌ。一気に接近する。
「させない!」「たあ!」
妨害するグラップラーとソードマスター。すぐさま、僕とシビラがその二人を邪魔する。
「てえい!」「はあ!」
僕の攻撃はグラップラーに防がれた。しかしソードマスターはシビラの刺突を食らい、後退する。
「《赤魔法:超新星爆発》!」「冗談じゃないよ。《超能力:否定》!」「《青錬金:否定のカード》!」「《青魔法:魔法除去》!」ガキン キュウンキュウンキュウン
敵メイガスの大魔術は妨害された。
「くらえー! 《剣術:一刀両断『桜』》!」
斬り込むミレーヌ。しかしテオドラは逃亡する。
「《剣術:『桜』》!」「くっ」
かわすテオドラ。
「《剣術:『菖蒲』》!」
切り上げの斬撃。意表を突き、テオドラは斬られた。
「うわ!」
ダメージを受けるテオドラ。更に後退する。
「《超能力:動くな》!」「くっ!? 《青錬金:》……」
しかしメリッサのこの超能力の発動は速い! テオドラは動きを封じられた。
「もらったあ! 《剣技:その首貰った『椿』》!」
すぐさま最強の剣技を発動するメリッサ。渾身の力で首を打たれ、テオドラは死んだ。
「《赤魔法:魔力弾》!」
グレースからズキューン! と魔力の弾が放たれ、グラップラーがダメージを受けた。
「くっ、妨害できない魔術ばかりを……」
狼狽するウルジュラ。
「ど、どうしよう!?」
混乱するヒーラー。
「落ち着いて。とにかく回復を……」
ウルジュラはそう言うが。
「てえい!」
僕は拳を放つ。しかし腕で防がれる。
「その程度!」
僕の拳を放つ。防がれそうになるが、それを囮にしてもう一撃。左腕で顔面に一撃を加えた。
「うわあ!」
ぶっ倒れる相手のグラップラー。
「《槍技:雷槍》!」
バババ、と電撃を放つ槍を食らわすシビラ。相手のソードマスターは動きを封じられた。
「この! 《青錬金:回避のカード》!」
味方全員の回避力を上げるウルジュラ。
「《白魔法:太陽破壊》!」
突然大攻撃魔法を放つアメリーさん。
「うひい!? 《青魔法:対抗魔法》!」ガキン キュウン
キャンセルする敵のメイガス。
「もらった! 《赤魔法:超新星爆発》!」
最強魔術を詠唱するグレース。
「ぐう!? 《青錬金:否定のカード》!」「終わりだね。《超能力:否定》!」ガキン キュウンキュウン
ウルジュラのキャンセル魔術はキャンセルされた。
ドカーン、と大魔術が発動し、ミラージュナイツは全滅した。
『結局、私達もヴォルテックスと似たような感じでやられましたね……』
ウルジュラさんは言った。
『因果応報だね』
そういうテオドラさん。
「まあよく頑張ったよ。それにしても、ヒーラーの攻撃魔術が隙を作るとはな。大した連携だ」
ブリュンヒルデはそう言った。
「神経をすり減らしますけどね……。後はスカイスナイパーズだけですね」
メリッサは言った。
「いずれ決闘は挑む。そちらの万全の時で良いぞ」
ブリュンヒルデはそう言った。
「そりゃどうも……」
メリッサはそうつぶやいた。




