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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第六章 荒野の階層 50階~60階 弱肉強食の対人戦
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第六十話 決闘 ミラージュナイツ VS レインボースターズ


 僕達はゲーム内へと入った。

 

「さて、そろそろ進みたいところだね」

 僕は言った。

「んー、でもここで潰し合いが続くだろうから、あまり進むのもね……」

 メリッサはそう言った。

「そうなの?」

 僕は聞いた。

「うん。どうせ対人戦で負けたら終わりだし、ここで進む必要は特に無いよ。60層は難所だしね」

 そういうメリッサ。

 

 カフェには、色んなクラスのプレイヤーが集まっていた。

 

「やあカオリ。今日はミラージュナイツとレインボースターズが戦うみたいだぞ」

 そういうシビラ。

「そうなんだ? 何があったの?」

 僕は聞いた。

「さあな、暇だから決闘するんじゃ?」

 そんなことを言うシビラ。まあそれもありえなくはないな……。

 

「私達ミラージュナイツの実力、見せてあげます!」

 そういうリーダーのウルジュラちゃん。

「ふん、私達に喧嘩売った事、後悔させてやるよ」

 そういうレインボースターズのリーダー、アンナ。

 

 

 そんなこんなで決闘することになった2勢力。

 

 僕達は観戦場に移動した。

 

「ミラージュナイツにレインボースターズか……。どんな勢力なんだろう?」

 僕は聞いた。

「私はさっぱりだけど。どうせどうでもいい弱小勢力なんじゃ?」

 身も蓋もないメリッサ。

 

「それは言い過ぎなんじゃ? ファイナさんは知ってます?」

 そう聞くシビラ。

「正直さっぱりだな。ていうか、私が知るわけないじゃん」

 突っぱねるファイナさん。まあ知ってたらおかしいけど。

 

「結局誰も知らない謎の2勢力なんだな……。意外と強かったりするかも」

 そういうオリアーヌ。

「どうかなあ? 無名の勢力が強いとかあんまりないと思うんだけど」

 そういうグレース。

 

 開始5分前。メンバーが発表される。


 

ミラージュナイツ


 アルケミスト、ヒーラー、メイガス

 グラップラー、ソードマスター、アーチャー



レインボースターズ


 ランサー、アーチャー、アーチャー

 ヒーラー、テレパス、メイガス



「レインボースターズには、アーチャーが二人も居るね」

 ミルヤが言った。

「珍しいね。あのスカイスナイパーズより極端じゃん」

 そういうガリーナ。

 

「あのアルケミストが緑なら無力化されると思うんやけど」

 カトリーナは言った。

「まあでも多分緑じゃないと思うけどね」

 メリッサは言った。

 

「売り子さん、唐揚げでもくれるかな?」

 そういうブリュンヒルデ。

「良いですよ~」

 割と何でも売ってくれる売り子さん。

「お、良いねえ。私は焼鳥で!」

 飲み屋のおばちゃんと化したブリュンヒルデとファイナ。

 

「はあ……。あの二人って中の人は結構な歳なのかもな」

 シビラはそうつぶやいた。

「わからないしね」

 僕は言った。

 

 開始5秒前。4,3,2,1……

 ※はじめ!※

 

「いただきだ! 食らえ!」

 開始直後、ビシュン! と矢を放つレインボースターズのアーチャー二人。

「いたっ」

 食らうソードマスター。ダメージを受ける。

「よくも!」

 ビシュン! と矢を放つミラージュナイツのアーチャー。しかし外れた。

 

 そのまま矢の撃ち合いになった。ミラージュナイツの前衛が前進する。

 

「させない! 《超能力:精神波動》!」「《青錬金:否定のカード》」ガキン キュウン

「《緑魔法:暴風》」「《青魔法:魔法消去》」ガキン キュウン

 レインボースターズの魔術は妨害された。

 


「青錬金術師だね」

 メリッサは言った。

「珍しいな。青は難しいって聞くで」

 そういうカトリーナ。

「カトリーナには多分無理だね」

 そういうミルヤ。

 

 襲い掛かるミラージュナイツのグラップラーとソードマスター。レインボースターズのメンバーは下がる。

 

 矢が放たれ、前衛に当たる。少しずつ消耗するミラージュナイツ。


「《白魔法:治癒の雨》!」

 ヒーラーの魔術が発動。回復した。

 

「それならば! 《白魔法:治癒の雨》!」

 レインボースターズのほうも回復した。

 

「こりゃ長い勝負になりそうだね」

 ファイナが言った。

「そうだな」

 ブリュンヒルデはあまり興味無さそうに言った。

 

 乱戦になった。両軍が入り乱れ、泥仕合と化していく。

「待て待てー」「きゃー」「ひえええ」

 逃げ惑うアーチャーやら何やら。両軍ともに大混乱に陥った。

 

「あー、こりゃもうわけわかんないね」

 メリッサは言った。

「難しい勝負なんだろうけど、レベルの低さがにじみ出てるのが悲しいな」

 シビラは言った。

「……まあこういうこともあるよね、ぶっちゃけた話」

 戦いからは何も生まれないと思う僕。

 

「《赤魔法:火炎球》」「《青魔法:魔法解除》」「《超能力:否定》」「《青魔法:忘却のカード》!」ガキン キュウンキュウンキュウン

 レインボースターズのメイガスの渾身の魔術もキャンセルされた。

 

 めちゃくちゃになった戦況。気を吐くのは、レインボースターズのランサー。

 槍を上手く使い、グラップラーやソードマスターを処理していく。

 

「はああ!」

 槍を突く。しかしかわされる。逆襲を受けるが、それはかわす。

 

 そんな感じでグダグダになっていく戦況。流石にみんな飽きてきた。

 

「ふわあ……。眠くなってきました」

 メリッサは言った。ある意味寝ているはずだが、眠くなる戦況だ。

 

「私も飽きて来たぞ。何とかしてよ、シビラ」

 無茶を言うファイナ。

「私には無理……」

 シビラは言った。

 

 戦局を何とかしようと、ミラージュナイツのグラップラーが戦線を突破。ヒーラーに殴りかかった。

「くっ」

 逃げるヒーラー。だが運悪く、ソードマスターとぶつかってしまう。

「てえい! 《剣技:一刀両断『桜』》!」

 上段から一気に切り裂く一撃。派手に決まり、ヒーラーは死んだ。

 

「やった! そのまま後衛を潰して!」

 指示を出すウルジュラ。

「くう、そいつを何とか仕留めて!」

 矢を放つアンナ。命中する。

「《白魔法:治癒Ⅳ》!」

 だがすぐさま回復されてしまう。

 

「バランスが崩れたね。ヒーラーを倒されるのはまずいね」

 僕は言った。

「そりゃそうだよ。これで決まったかな」

 シビラは言った。

 

 前進するグラップラー。逃げ惑うレインボースターズのメンバー。しかしそこにソードマスターが襲い掛かり、一人、また一人と仕留めて行く。

 

「うぐう……」

 結局、レインボースターズはそのまま壊滅していき、全滅した。

 


「何というか、グラップラーって強いんだね」

 僕は言った。

「普通に強いしな。何というか、それだけだわ」

 そういうシビラ。

「無事戦いが終わって良かったよ……」

 そういうメリッサ。

 


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