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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第六章 荒野の階層 50階~60階 弱肉強食の対人戦
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第五十五話 将来の夢、走る少女


 その日もまた、僕はトレーニングをしていた。

 島中を走り回った。その後、中学校へと入り、訓練をするつもりだった。

 

 しかし先客が居た。新聞部のうちの一人、坂上さんだ。

 ひたすら腕力をウェイトトレーニングで鍛えているようだ。

 

「やあ坂上さん。何やってるの?」

 僕は聞いた。

「あ、おにいさん! 見ての通り、腕力を鍛えているんですよ」

 そういう坂上さん。

 

 その後、腹筋を頑張って鍛える坂上さん。何でこんなことをやっているのだろうか?

 

「優奈ちゃんもだけど、何故こんなことを?」

 僕は聞いた。

「優奈ちゃんはともかく、私は頑張って、世の中の役に立つ人になりたいですからね」

 そういう坂上さん。

 

 世の中の役に立つ人か……。

 

「おにいさんはそういう夢はないんですか? せっかく空手なんてやってるんだから……」

 そういう坂上さん。

 

「まあそれも考えた事はあるけどね。自衛隊にでも入りたいわけ?」

 僕は聞いてみた。

「いえ、私は警察官になりたいんです」

 そういう坂上さん。

「そうなんだ? そりゃまたどうして」

 僕は聞いた。

 

「私のお父さん、警察官だったんですよ。だから私もなりたい、それだけです」

 彼女はそう言った。

 

「ふうん、そういうものか。大変だろうけど、頑張ってね」

 僕は言った。

「ええ、頑張りますよ、私」

 坂上さんはそう言った。

 

 ひたすらランニングする坂上さん。ここには、腕を鍛えるマシンと腹筋を鍛えるマシン、脚力を鍛えるマシンがある。僕はそれらを使い、体を鍛えて行く。

 

「はっ!」

 その後正拳突きを打ってみた。更に蹴りの練習。あのゲーム、マジックガールズの影響もあって、実戦感覚は失ってない気がする。まあ犠牲になった女の子たちにはちょっとだけ申し訳ないけど。

 

「おにいさんの夢は何ですか?」

 そう聞く坂上さん。

「んー、オリンピックかな」

 大きく言ってみた。

「うはあ! 凄いですね!」

 驚く坂上さん。まあ実際に出るのはとても難しいだろうけど。

 

「私はそこまではとても無理です。そんなに体も丈夫じゃないし、才能が無くて……」

 そういう坂上さん。

「才能なんて関係ないけどね。体はいくらでも丈夫になるしさ」

 僕はそう言った。

 

「おにいさんは、どんな女の子が好きなんですか?」

 そんなことを聞く坂上さん。

「んー、坂上さんみたいな女の子かな」

 そんなことをいう僕。

「またそんなことを言って……、秋奈ちゃんに怒られても知りませんよ」

 坂上さんはそう言った。

 


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