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故郷の海を眺めて
凍り付いた摩天楼を そっと抜け出して今日は
何も考えることも無く 海を眺め続けてみようか
大切な思い出とか 焼けるような恋とかじゃなく
ちっぽけな幸せを そこに置き忘れていた
大好きなんだと気付いた 君のポケットのハンカチに
潮風をそっと残して
会いたいよ また君の笑顔と
色褪せることのない 物語の中で
あの思い出の丘の上で 待っていて欲しいんだ
とっておきの私で 迎えに行くから
きっとまた会えるから
さよならを忘れた カモメのように……
世界中のお酒を飲んだって 悪酔いして死んじゃうね
何も考えることも無く 海を眺め続けていたいな
本当に大切なものは 世界の果てにあるんじゃなく
ここにあった 気付くのに 少し時間がかかり過ぎたね
愛しているんだと気付いた 君の真っすぐな横顔を
ずっと見つめていたい
会いたいよ また君の笑顔と
終わる事の無い 物語の中で
あの思い出の丘の上で 待っていて欲しいんだ
とっておきの僕で 迎えに行くから
きっとまた会えるから
さよならを忘れた カモメのように……




