表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第一章 始まりの階層 1階~10階
5/133

第三話 ゲームスタート

「ふう……」

 食事が終わった。大満足だ。テレビのニュースが流れている。大したニュースは無いみたいだ。

 

「そういえばさ、秋奈。例のゲームをやるとか言ってなかったっけ?」

 お姉ちゃんがそう言った。

「ああ、そういえばそうだったね。ねえおにいちゃん、面白いゲームがあるんだけど、やってみない?」

 そう聞く秋奈ちゃん。

「ゲーム? 良いけど。スマホゲームとか?」

 僕は聞いた。

「違うよ。VRゲームだよ! しかも賞金が出るんだよ! 百万円も!」

 そういう秋奈ちゃん。

「百万円!?」

 驚く僕。

 

 VRゲームの歴史も割と長くなった。色々と問題を引き起こしたりしたが、今では普通のゲームとして受け入れられている。でもあんまり女の子がやってるのは見た事無いけど……。

 

「賞金を取るのは超難しいって話だけどね。どう薫くん、やってみない?」

 お姉ちゃんが聞いた。

「良いよ。ゲームは好きだしね。本土でもたまにゲーセンには行ってたし」

 僕はそう言った。

 

 ゲームセンターに行けば色んなVRゲームがある。RPGもあるしアクションゲームもある。変わった所では料理をしたりするものもある。もちろん食べられる。それとか、宇宙を旅したりとか、海を泳いだりとか。

 

「それじゃおにいちゃん、これ付けてねー」

 見慣れた機器だ。頭と首に機器を取り付けてスイッチを入れると、仮想世界にジャンプすることができるのだ。

「9時には現実に帰って来なさいよ。お風呂も入らないといけないからね」

 そういうおかあさん。

「はーい」

 秋奈ちゃんはそう言った。

 僕達は寝ころび、機器を取り付けてスイッチを入れた。

 

 ※ログインしています…… 少々お待ちください※

 

 不思議な音楽が流れ始める。蒼く光る部屋に入った。

 

 ※ようこそ、マジックガールズの世界へ。あなたを歓迎します※

 ※あなたは、魔法少女としてこの世界を旅することになります※

 ※それでは、ジョブを選択してください※

 

「ちょっと待った!」

 僕は叫んだ。

 

『どうしたの、おにいちゃん?』

 不思議そうな秋奈ちゃんの声。

「いやおかしいでしょ! 僕は男だから! 魔法少女じゃないから!」

 正論を言う僕。

『えー、どうでもいいじゃん。薫くん可愛いしさあ』

 無茶を言うおねえちゃん。

 

 12個のジョブが表示される。ゲームをやめることもできるが……、まあ、さすがにそれは二人の期待を裏切ることになるんだろうけど……。

 

「もういいや……。それで、僕はどのジョブを選べばいいの?」

 諦めの境地に達し、僕はそう言った。

 

『好きなジョブを選べばいいんだけど。そういえば、おにいちゃんって星座は何だっけ?』

 そう聞く秋奈ちゃん。

「牡羊座だけど」

 僕はそう言った。

『そうすると「グラップラー」かな。まあ、おにいちゃんってどう考えてもグラップラーだけどね』

 秋奈ちゃんはそう決めつけた。

 

 ※『グラップラー』格闘家。高いヒットポイントと攻撃力を誇る。初心者向け。※

 

「へえ、格闘家もあるのか。まあ、これにしようかな」

 僕はそう言った。

 

 ※グラップラーでよろしいですか?※

 

 →はい

  いいえ

  

 ※それでは、アバターを構成します。どんな感じにしますか?※

 

 どうやらアバターもデザインできるらしい。まあ女の子しかないんだけど。

 

『薫くん大丈夫だよ! もうばっちりデザインしておいたからね!』

 すでにデザインされているらしい僕。青い髪の可愛い女の子だ。

 

「いやおかしいでしょ! 何で用意してあるの!?」

 混乱する僕。

 

 ※このデザインでよろしいですか?※

 

「あー、もういいよ」

 投げやりになる僕。

 

 ※それでは、名前を決めてください※

 

『カオリちゃんで!』

 宣言する秋奈ちゃん。

 

 ※『カオリ』でよろしいですか?※

 

『OKOK!』『いいと思います!』

 僕の意志を無視しまくって決めていく二人。

 

 ※わかりました。それではよい魔法少女ライフを……※

 

 こうして僕の冒険がはじまった……。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ