表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第四章 砂漠の階層 31~40階 新たなる旅路へ
42/133

第三十九話 VS引きずり込む蟻地獄


「わっ」「ひゃあ!?」「うっ!?」

 驚く僕達。39階に踏み込むと、突然流砂に飲み込まれた!

 ズルズルと落ちていく。その先には、凶悪な顔をした蟻地獄が居るようだ。牙をカンカン、と鳴らしている。

 

『落ち着いて戦えば、大した事は無いよ』

 メリッサの声が聞こえる。

「ふう。それじゃあ行きますか!」

 ミレーヌは気を取り直し、中心に突撃する。先陣を切るようだ。

 僕とシビラも後を追う。

「つああ!」

 剣を振り上げ、切り裂くミレーヌ。しかし蟻地獄はひょいとかわし、反撃してくる。その牙を回避するミレーヌ。

 次に紫の毒液を吐き、飛ばしてきた。予測不能の攻撃で、ミレーヌとシビラが毒液を浴びてしまう。僕は回避した。

「うっ!」「うわ!」

 毒状態になる二人。ヒットポイントが減っていく。

「《白魔法:毒治癒》!」

 すぐさま、アメリーが魔術で回復した。毒は消えた。

 

『おねえちゃん、焦らないで。おにいちゃんを前線に立たせて!』

 そういうメリッサ。

「わかった。頼むね、カオリ」

 そういうミレーヌが道を譲る。僕は前に立った。

 

「てえい! くらえー!」

 ガガキュンキュン、とガリーナが銃を放つ。ミルヤも弓矢を放つ。

 ボスにダメージが蓄積していく。

 しかし敵の動きは遅くはならない。砂から半身を出し、高速で攻撃してくる!

 ガシュ! と牙に噛まれ、大きなダメージを受けてしまう。

「ぐう!」

 下がる僕。深手だ。

「《白魔法:治癒Ⅲ》!」

 アメリーがすぐさま回復してくれる。僕は毒状態になってしまったが、それは仕方ない。

 

「包囲しよう。全方位から攻撃だ!」

「オッケー!」

 シビラとミレーヌが周りに散り、蟻地獄を取り囲む。猛攻をかける二人。もちろん僕も接近し、連続攻撃を加える。

「うりゃああ!」「たああ!」「食らえ!」

 三人の攻撃を食らい、ダメージを増やしていく。ガリーナ、ミルヤの攻撃も続く。

 

「順調ですね。《白魔法:毒治癒》!」

 更に、アメリーが僕の毒も回復してくれた。これで万全だ。

 すぐさま毒液を放つ蟻地獄。僕とシビラはかわしたが、ミレーヌが食らってしまった。

「うわーん」

 べちゃべちゃになりつつあるミレーヌ。ちょっとエロいかも。

「《白魔法:毒治癒》」

 アメリーさんがミレーヌを回復する。

 

「ふっ!」

 僕は蹴りを放つ。前蹴り、そして回し蹴り。後ろ回し蹴り。

 全て命中し、ダメージを与える。

「たあ!」

 ミレーヌは上段からの斬りを多投する。激しいダメージが出ている。

「……」

 シビラは無言で突きまくる。これもかなりのダメージだ。

 シビラに突撃する蟻地獄。だがシビラは、槍のリーチを生かし、うまく距離を取る。見事な体捌き、槍使いだ。

「行けそうだね。《第一の切り札(ハート):五月雨切り》!」

 ミレーヌのトランプが発動した。凄まじい斬撃の嵐が命中する。一気にヒットポイントを失うボス。

「よし。《第一の切り札(ハート):正拳突き》!」

 僕は狙いすまし、トランプを放った。凄まじい光り輝くエフェクトと爆音と共に、右こぶしが入る。

「グギャアアアアアアアアア……」

 ボスは死に、砂の中へと帰っていった。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル36に上がった!

 

「やったね!」「うん!」「ああ!」

 ハイタッチする僕達前衛三人。嬉しい!

 

「アイテムは出なかったみたいだね。それはちょっと残念かも」

 そういうガリーナ。

「まあランダムだしね。そうは出ないよ」

 ミルヤはそう言った。

 

「そういえば気になったんですけど、私達って今、一番を走ってるのでしょうか?」

 そう聞くアメリー。

「ん? ああ、それはないよ。一番だと、初回撃破ボーナスってのが貰えるからね。つまり誰か前を走ってるクラスが居るはずだよ」

 シビラはそう言った。

「そうなんですか。どのような方々なんでしょうね?」

 アメリーさんはそう聞いた。

 

『ま、概ねトップは想像がつくけどね』

 そういうメリッサ。

『お前は以前、あそこにいたしな』

 そういうオリアーヌ。

 

「秋奈も大概このゲームにハマってるしね。まあ、私達が優勝するなんて難しいんでしょ?」

 そういうミレーヌ。

「常識的に考えてかなり難しいだろうな。私達は上級者プレイヤーばかりじゃないし、今回は賞金だってかかってるから、ガチプレイヤーが多いんだよなあ」

 そういうシビラ。

 

「ふうん、まあ良いじゃん。楽しめばいいでしょ」

 そういう僕。

「まあ、そうだよね。楽しんでくれて私は嬉しいよ」

 そういって笑うおねえちゃん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ