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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第四章 砂漠の階層 31~40階 新たなる旅路へ
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第三十八話 夜の砂漠


 その日もまた、僕達はゲーム内にやってきた。

 

 12人全員揃った。結構みんな暇人なのかも……。まあ、賞金も出るわけだしね。

 

「それじゃあ、今日も進んでみようか。どんな感じで行くの?」

 僕はそう聞いた。

「目標は39階のボスかな。あいつは魔法や超能力が効かないから、前衛中心で行かないとダメだね」

 メリッサはそう言った。

「そうなんだ? 魔法少女なのに魔法効かない相手居るんだね……」

 ミレーヌはそうつぶやいた。

 

「まあそういうことなら、前衛は私とカオリ、ミレーヌで良いだろう。後衛はどうする?」

 そう聞くシビラ。

「それなら私とミルヤを連れて行きなよ。あとはヒーラーだよね、やっぱ」

 そういうガリーナ。

「当然そのパーティーで良いと思うけど。アメリーさんもそれでいい?」

 ミルヤが聞いた。

「もちろん構いませんわ」

 アメリーさんはそう言った。

 

 つまり、パーティーは僕、ミレーヌ、シビラ、ガリーナ、ミルヤ、アメリーさん。

 この6人で砂漠へと進んでいく。

 

 34階へとワープし、35階へ。すると、空が暗くなり、音楽や雰囲気も変わった。夜の砂漠は生命を感じさせず、神秘的だ。三日月が輝いている。

 

「こうして見ると、結構素敵なところもあるゲームですわね」

 そういうアメリーさん。

「まあそうかも。基本的には敵と戦うだけみたいだけど……」

 そういう僕。

 

 砂漠を歩いていると、巨大なアリが現れた。人の大きさほどもある。凶悪そうな牙を鳴らし、襲ってくる。

 

「はあ!」

 僕はその攻撃を腕で弾き飛ばす。大分、このゲームにも慣れてきたみたいだ。

「良いね。とりゃあ!」

 ミレーヌの斬撃が決まる。のけぞるアリ。シビラも突きを放つが、かわされてしまう。

「てえい!」

 ダキューン! とガリーナの銃撃が決まる。更にミルヤの射撃も決まり、アリは死んだ。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル29に上がった!

 

「結構レベル上がりやすいんだね、このゲーム」

 僕はそう言った。

「そうだね。階層分くらいのレベルにはすぐ上がるよ」

 そういうメリッサ。

 

 36階へと進んだ。ライオン1体がこちらを睨む。

 ガリーナがすぐさま銃撃をかけた。ダダダ、と拳銃が火を噴く。

 激怒し、突っ込んでくるライオン。ミルヤの弓矢射撃が決まり、ライオンは死んだ。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル30に上がった!

 

「本当に強いね、銃と弓矢。何というか、違うゲームになってきたような」

 僕は言った。

「あはは、そうだよね。銃と弓矢を極めると何というか、狩りゲームみたいになるから」

 そういうガリーナ。

「結構弓矢を当てるのは難しいんだけどね。まあ、ちゃんと当たると楽しいよ」

 そういうミルヤ。

 

 37階へと進む。相変わらず砂漠は静かだ。

 敵は狼5体のようだ。青く光る瞳で睨む。

 

「数が多いね。注意しないと……」

 僕は言った。

「そうだな。油断しないように!」

 シビラが忠告する。

 

 狼たちが一斉に襲い掛かってくる。すぐさま、ガリーナが射撃体勢に入った。ダダダ、と連射するが、当たらない。ミルヤも射撃したが、外してしまった。

 噛み付いてくる狼。僕は腕に食いつかれてしまった。

「くっ!」

 何とか離そうとするが、離れない。ヒットポイントが減ってしまう。

 ミレーヌも苦戦している。シビラはうまく敵を突き刺し、仕留めたようだ。

「落ち着け、敵はそんなに強くないさ」

 シビラはそう言った。頼りになるなあ。

 ガリーナも射撃するが、狼の動きが速い。かわされてしまう。接近されるが、ミルヤのゼロ距離からの射撃が決まり、一体を仕留めた。あと三体だ。

「ふっ!」

 僕は噛み付いて来た狼を殴り、仕留めた。おねえちゃんは腕に噛み付かれていた。

「うわーん」

 情けなく悲しむおねえちゃん。可愛いけど……。

「てえい!」

 その狼をシビラが突き刺す。狼は死んだ。

「ありがとう、シビラ」

 感謝するミレーヌ。後一体だ。

 狼はシビラに突撃する。落ち着いてシビラは槍を突き刺し、仕留めた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル32に上がった!

 

「キャンプ」

 シビラは宣言し、青い光が広がる。ヒットポイントが回復していく。

 

「大丈夫でしたか? 回復した方が良かったでしょうか」

 そういうアメリーさん。

「いや、この程度のダメージなら大丈夫ですよ」

 シビラはそう言った。

 

「それにしてもシビラさんカッコいいですね。強いし」

 そういうガリーナ。

「そうかな? まあ、ランサーは長くやってるからね」

 そういうシビラ。

「でも、なかなかあそこまで冷静にはなれないですよ」

 そういうミルヤ。

 

「私もああも敵が多いと、ついつい混乱しちゃうんだよね……」

 そういうミレーヌ。

「僕もだよ。大したものだよ、シビラは」

 そういう僕。

「どうかな? まあ、すぐ慣れるさ」

 シビラはちょっと照れていた。

 

 38階へ。敵は巨大なサソリ三体のようだ。

 

『毒がある敵だから、気を付けてね』

 メリッサがそう忠告した。

「サソリなんだから、そりゃ毒があるよな。気を付けて戦おう」

 シビラはそう言った。

「まあそうだよね。これも危険な相手だね」

 僕はそう言った。

 

 サソリたちが襲い掛かる。ガリーナが一体を銃撃し、倒した。

 ミルヤも矢を放つが、当たらない。

 一体がこちらに向かってくる。尻尾による攻撃をかけて来た。

「ふっ!」

 僕はかわした。毒がある以上、受けるのは危ないだろう。

 もう一体はおねえちゃんへ。敵の攻撃をかわし、ミレーヌの斬撃が決まる。

 更にシビラが槍で突きさし、倒した。

 

『こいつは槍や銃による攻撃が良く効くんだよ』

 メリッサはそう言った。

「そうなのか。んじゃ任せようかな」

 僕はそう言った。

 ガリーナは狙いをすまし、射撃を放った。ガウーン! と音がして、サソリを仕留めた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル33に上がった!

 

「やったね! ダメージは無い?」

 僕は聞いた。

「誰もダメージは無いよ。このままボスに挑めるね」

 おねえちゃんがそう言った。

「それは良いけど、どんな相手なんだ?」

 シビラは聞いた。

 

『んー、なんていうのかな。アリジゴクだよ。なんか吸われるんだけど、適当に殴ってれば倒せるはずだよ』

 メリッサは言った。

「何それ。意味わかんないんだけど……」

 混乱するミレーヌ。

『まあ、実際に戦ってみるのが一番早いだろうけどね。こいつも毒があるから、油断すると危ないかもしれないけど』

 オリアーヌはそう言った。

 

「毒を回復する魔法もありますし、私が何とかしますよ」

 アメリーさんはそう言った。

「……まあ、やるしかないでしょ。みんなで力を合わせて戦おう」

 僕はそう言った。

「そうだね」「そうだな」

 ミレーヌ、シビラは答えてくれた。

 


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