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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第二章 森の階層 11階~20階 潜む悪意
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第二十八話 ボス戦 VSローズモンスター


「お、ずいぶんおいしそうなもん食べとるな~」

 カトリーナがやってきた。ガリーナとミルヤも一緒だ。

「こんにちはー」「こんにちはー」

 二人が挨拶する。

 

「こんにちは。人が集まらないか、待ってたんだよ」

 僕は言った。

「そっかー」

 カトリーナが答える。

 

「やあ、調子はどう?」

 オリアーヌもやって来た。

「オリアーヌも来たんだね。何か食べてく?」

 メリッサが聞いた。

「良いね。ワッフルでも食べようかな」

 オリアーヌはお菓子を食べるようだ。

 

「どうせなら、チョコレートが良いと思うな」

 レナータもやって来た。

「私もチョコレートが食べたいです」

 アメリーも来たようだ。


「お、全員集まったみたいだね」

 シビラが言った。

「そうだね。結局どんなパーティーを?」

 僕が聞く。


「悩みどころだね。グレースさんは確定としても、オリアーヌとアメリーさん、前衛はガリーナとミルヤかな。後一人は、おにいちゃんかな」

 メリッサが言った。

「僕? でも役に立てないでしょ?」

 僕は聞いた。

「いや、壁役も必要だよ。グラップラーは防御技が充実してるしね。『回し受け』とか使えない?」

 聞くメリッサ。

 

「まあ使えるかといえば使えるけど。あんまり得意では無いけどね」

 僕は言った。

「そうなんだ……。おにいちゃんも脳筋ではあるんだね」

 結局僕も脳筋判定されてしまった。

 

「それじゃあそのパーティーで行くの? 私は銃をバンバン撃てば良いよね」

 ガリーナが言った。

「わかりやすくていいね」

 ミルヤはそういう。

「まあ一番ダメージを出せるのは私だと思うけどね。ちゃんと守ってね、カオリちゃん」

 グレースが言った。

「そうだね。頑張って守るよ」

 僕は言った。

「それでは、参りますか……」

 アメリーも納得したようだ。

 

 僕達は教室に戻り、装置を起動させた。18階へとワープする。

 光が放たれ、18階へとワープした。

 

「さて、それじゃ行こうか。気を付けてね、みんな」

 オリアーヌが言った。

「それは良いのですが、このチームのリーダーはどうするんです?」

 アメリーが聞いた。

「ん? そうだねえ。難しい質問だね」

 オリアーヌが言った。

 

「難しくないでしょ。オリアーヌさんがやればいいじゃん。熟練者なんでしょ?」

 僕はそう言った。

「まあ、それでいいならいいけど」

 オリアーヌは言った。

「それで良いと思うな。まあ、戦闘が始まったらリーダーなんて重要じゃないよ。みんなが役割を果たせるかどうかだね」

 グレースはそう言った。

「そうそう。ガンガン行けば良いって!」

 そういうグレース。やはり脳筋チームではある。

 

 僕達は19階に足を踏み入れた。

 

 ドンドドンドドン…… と太鼓の音が鳴る。光と共に、薔薇の怪物が現れた。

 巨木に足が生えた感じの異様な怪物だ。

 

 戦闘開始だ。まずは、どう動くか。

 

 バキュンバキュン! とガリーナが銃を放つ。ミルヤは弓矢を放つ。

「《赤魔法:火炎球》!」

 グレースは魔術を使う。火炎の球がぶつかり、大きなダメージが入った。

 

 怪物は触手を伸ばし、ガリーナを捕らえようとする。ガリーナは避けようとするが、腕を触手に絡まれてしまった。

「うわ!」

 もがくが、引っ張られて壁に叩きつけられる。

「いたっ!」

 痛くはないはずだが、そう声をあげるガリーナ。大きなダメージを受けた。

 

「《白魔法:治癒Ⅱ》!」

 アメリーが回復する。魔術でガリーナのヒットポイントが回復した。

 

「てえい!」

 僕は接近戦を挑むことにした。ワンツーパンチで怪物にダメージを与える。すぐさま、触手の群れが襲い掛かってきた。

「くっ!」

 何とかかわそうとするが、とても無理だった。僕は捕らえられ棘まみれの場所に引きずり込まれる。

「うわあ!」

 叫ぶ僕。現実だったら凄い痛みだろう。まあ現実にこんな怪物はいないけど。

 

「うかつだよ! 《赤召喚:サラマンダー》!」

 オリアーヌが、炎の球のようなものを召喚する。炎を吐き出し、焼いていく。

 触手も焼け、僕は脱出した。

 

『おにいちゃん、敵の攻撃をうまく受けて!』

 メリッサの声が聞こえた。確かに、そうだ。

 

「《赤魔法:火炎嵐》!」

 グレースの魔術が決まる、大ダメージだ。

「《白魔法:治癒Ⅱ》!」

 アメリーが回復してくれた。敵のヒットポイントは減ってきた。良い感じだ。

 

 またしても、怪物がこちらに触手を伸ばす。何とか受けようとするが、上手く行かず、弾き飛ばされてしまう。

「くっ……、難しい……」

 防御技はきっちりタイミングを合わせないと駄目なようだ。変化球的な攻撃なのもあり、うまくいかない。

 

「《赤召喚:地獄の狼》!」

 オリアーヌが更に召喚する。狼は炎を吐きまくり前進。怪物は焼き尽くされ、めちゃくちゃに暴れる。

 

「これで! 《赤魔法:紅蓮の劫火》!」

 グレースの必殺魔法が決まり、怪物は燃え尽き、死んだ。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル15に上がった!

 


「ふう……、ごめんね。あまり役に立てなくて」

 僕は謝った。

「いやいや。十分だよ」

 オリアーヌはそう言ってくれた。

「そうそう。壁としては悪くないよ」

 グレースが言った。

 

 僕達は20階に到達。そこの装置を発動させ、街に帰還した。

 

「おかえり、おにいちゃん」

 メリッサが迎えてくれた。

「ただいま。上手く受けるつもりだったけど、上手く行かなかったよ」

 僕は言った。

「まあ難しいからね……。雑魚相手でも覚えておけば、簡単に使えるんだけど」

 そういうメリッサ。

「そっか。でも簡単に使えても何か納得いかないかな。実際に使えないと意味無いから」

 僕はそう言った。

「アスリートだよね、薫くん。まあ、そういうプレイがしたいなら良いと思うけどさ」

 おねえちゃんはそう言った。

 

「ご苦労様。20階以降はまた大変だけど、とりあえずお疲れさまだな」

 シビラは言った。

「そうだね。みんな、間違っても私が居ない間に21階に潜ったりしたら駄目だよ。確実に死ぬからね」

 メリッサが言った。

「そんなに危ないんか?」

 カトリーナが聞いた。

 

「危ないなんてもんじゃないよ。21階以降は海の階層。危険極まりない怪物がたくさん居るからね。慎重に感知しながらでないと絶対に死にまくるよ」

 メリッサが言った。

「異名『魔法少女の墓場』とか言われるしな。まあテレパスが居れば大丈夫だとは思うが、無理は禁物だぞ」

 シビラが言った。

「このゲームで最も危険な場所だしね。絶対にメリッサが居ないとダメだよ。まあ、メイガスやプリンセスでも一応代用は効くけどね」

 オリアーヌはそう言った。

「青魔法には感知魔法もありますしね。でもあんまり信頼できないんですよね……」

 レナータは言った。

 

「まあ今日のところはこれで終わりにしようよ。また明日頑張ろう」

 おねえちゃんが言った。

「そうだね。みんな、お疲れ様」

 僕は言った。

「お疲れ様~」「またね~」

 僕達は解散し、現実へと帰っていった。

 


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