第二十七話 世界の料理
「ふー」
僕達は、カフェでコーヒーを飲むことにした。
コーヒーにも結構色々あるらしい。マンデリンとかブルーマウンテンとか。まあ違いは良く解んないけど。
「さて、メンバーが集まるまでどうしよう?」
ミレーヌが聞いた。
「まあ、この辺にはいないとわかんないだろうし、ここで何か食べていようよ」
メリッサはそう言った。
「そうだね。ところで、ここってどんなものが食べられるんだっけ?」
僕は聞いた。
「何でも食べられるよ」
メリッサが答える。
「何でもって言ってもね……例えば?」
僕は聞いた。
「要するに、基本的な料理なら何でも食べられるんだよ。フランス料理とかもあるぞ」
シビラが言った。
「どれもおいしいしね。料理目当てで来てる女の子も居るよ。太らないしね」
グレースは言った。
「ですよね~。体重はやっぱり気になりますし~」
イリーナはそう言った。
「へえ、そうか……」
僕はカウンターを見てみることにした。日本料理が集まっている場所がある。
「『特上うな丼』とか『蟹すきセット』なんてものもあるんだね。こんなの現実だといくらかかるか……」
僕は驚いた。
「『神戸牛ステーキ』なんてのもあるんだよ、薫くん! 好きなだけ食べて良いよ!」
そういうミレーヌ。
「凄く美味しいそうだけど、こんなの食べると現実の方がおいしくなくなるんじゃ」
僕は言った。
「確かに、ゲーム内に引き篭もる事件とかはたまにあるね」
メリッサが言った。あるんだ……。
「それなら『ハンバーガーセット』にでもしておけよ。おすすめだぞ」
シビラが言った。
「そうしようかな。アメリカ料理のところか」
僕はそう言って、ハンバーガーセットを頼んだ。大きめのハンバーガーとフライドポテトにコーラがついた、由緒正しいハンバーガーセットだ。
味も素晴らしい。当然だけど。
「いやー、おいしいね」
僕はそう言った。最近は体を気にして、ハンバーガーセットは食べないしな。
「そうだね」
メリッサは石焼ビビンバを食べているようだ。おいしそう……。
「料理なら中華料理でしょ!」
そういうおねえちゃん。麻婆豆腐を食べている。
「いやいや。イタリア料理こそ至高だぞ」
シビラはスパゲッティ・カルボナーラを食べているようだ。
「せっかくだし、高級料理を食べたいと思わない?」
そう言ってグレースはテリーヌを食べていた。どんな味がするんだろう?
「そうですよね~」
イリーナは魚介たくさんのパエリアを食べているようだ。
「本当に世界の料理が楽しめるんだね。こりゃ凄いね」
僕は言った。
「あんまり夢中になると攻略がおろそかになるけどね」
メリッサはそう言った。まあそうかも。