表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第一章 始まりの階層 1階~10階
3/133

第一話 海を眺めて


 ざばーん…… ざざざ……

 ざばーん…… ざざざ……

 

 波が来る。寄せては返す。

 

 ざばーん…… ざざざ……

 ざばーん…… ざざざ……

 

 美しき海。ああ、僕は、幸せだ……。

 

 

「ちょっとそこの廃人」


 そんな厳しい言葉をかける女の声。よく覚えている。

 

「お姉ちゃん」

 僕はそう言った。

 

「まったく、やっと帰ってきたと思ったら何で海を眺めてるわけ? そんなのいくらでもできるじゃん」

 呆れるお姉ちゃん。

「何言ってるんだよ! 都会じゃ海を眺めるなんてできないんだよ。そんな暇は無いしね。ああ、僕はこのまま海を眺め続けたい……」

 そんなことをいう僕。

 

「薫ったら、すっかり都会に疲れてしまったのね。秋奈も何か言ってやりなよ」

 お姉ちゃんはそう言った。

「お兄ちゃん、人生はまだ長いんだよ。老け込むのはあと30年ぐらい後にしなよ」

 秋奈ちゃんはそう言った。

 

 この二人は僕のイトコだ。一美お姉ちゃんは一つ上で、秋奈ちゃんは一つ下。お姉ちゃんはスポーツ万能だし、秋奈ちゃんはとても頭が良い。背も高く大きいお姉ちゃんと、小さくて可愛い秋奈ちゃん。対照的だ。

 

「まあ、そうかもね、ただいま、二人とも」

 僕は振り返って、そう言った。

「おかえり、薫くん」

「おかえりなさい、お兄ちゃん」

 二人はそう言ってくれた。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ