第十八話 島のゲーセン
その次の日。
僕は何となく、ゲームセンターに行ってみることにした。別に行く必要は無いのだが、まあ暇だし。たまには行きたくなるものだ。
ゲームセンターに辿り着いた。クレーンゲームやメダルゲームなんかがちょこちょこある。むかーしの格闘ゲームとかアクションゲームもある。実に古い。
「あれ? 薫じゃん」
桃花が居た。驚いている。
「やあ。たまにはここに遊びに来ようと思ってさ」
僕は言った。
「良いね。そうでないとね」
桃花は笑った。
ダンスゲームがある。桃花はとても得意だ。
「やってみなよ」
桃花が言った。
「僕は苦手なんだけど……」
僕は言った。
「最初はだれでもそうさ。やってみないと上達しないよ」
桃花はそう言った。
そんなわけでやってみた。そんなに上手くは無いが、下手糞でも無いかもしれない。僕は必死に踊る。
一応、クリアすることができた。
「ふう。まあ、こんなものかな」
僕は言った。
「まだまだ。もっと上達できるよ」
桃花はそう言った。
二人で適当に遊ぶ。モグラをぶっ叩いたり、バスケットボールをしたり、パンチをしたり。桃花と遊ぶのはとても楽しい。
「都会はどう? 楽しい?」
桃花は聞いた。
「まあね。刺激的だし……。でも桃花と遊ぶ方が楽しいかな」
僕はそう言った。
「そっか。そりゃ、私も嬉しいよ」
桃花はそう言った。
しばらくすると、向日葵さんとほたるさんがやってきた。
「やあ、薫くん、久しぶり。お邪魔だったかな?」
そういう向日葵さん。
「いやいや。今日もマジックガールズを?」
僕は聞いた。
「そろそろ9階を突破したいですからね~」
ほたるさんは言った。
「それじゃ僕はそろそろ帰るよ。またゲーム内で会おう」
僕は言った。
「そうだな。でもまた、ここにも遊びに来てくれよ?」
桃花が言った。
「もちろん」
僕はそう言って、出て行った。