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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第一章 始まりの階層 1階~10階
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第十六話 進むか否か


 その次の日。昼間。

 

 シビラたちは悩んでいた。ボスに挑むべきか否か。

 

「行こう!」「突撃だー!」「わーい」

「いやいや……」「流石にちょっと……」


 反対しているのはメリッサとオリアーヌ。この二人はこのゲームの熟練者で、ヒーラー無しで突撃することの危険性を知っている。

 

 ただ全体的には、突撃派優勢であった。こいつらは基本的に脳筋なのだ(^^;

 

「このメンバーなら行けるって! 余裕余裕!」

 急先鋒はおねえちゃん、ミレーヌ。やる気満々だ。まあ九階のボスは剣弱点らしいので、きっと活躍してくれる。

「そうそう。今更ここで停滞なんてありえないって。とりあえずボス倒してから考えようよ」

 そういうグレース。

 

「冗談じゃないよ。誰か一人死んだら終わりなんだよ? ここはヒーラーの加入を待つべきだよ」

 そういうメリッサ。

「同感だね。ていうか、ヒーラーを育てないといけないし、これ以上進むのは無意味だよ。8階までで鍛えておけばいいさ」

 そういうオリアーヌ。

「えー、弱気すぎ! 大丈夫だって。私も超強い弓もらったしさ!」

 試し撃ちしたい感のミルヤ。

 

「残念だけど、あのボスに弓矢は効かないよ」

 そういうメリッサ。

「え、そうなんだ。うーん、それは残念……」

 割と残念そうにするミルヤ。

 

「それはともかく、どうするんや? どっちにせよ、ヒーラーが来ない以上はしゃあないやろ」

 そういうカトリーナ。

「そうだぞ。ここはとりあえず進んで、それから……」

 シビラはそう言ったが。

 

「あの、すいません……」

 突然割り込んでくる謎の黒髪少女。

 

「何でしょうか? 今立て込んでるんですが……」

 僕はそう言った。

「ああ、それは申し訳ありません。ただ、ヒーラーを求めておられるようですし……」

 そういう少女。

 

「む! もしやあなたは、ヒーラー大明神様では!?」

 目を輝かせるガリーナ。

「大明神では無いですが、ヒーラーではありますね」

 そういう少女。

 

「やった! あなたを求めていたんです! わーい!」

 超喜ぶメリッサ。

「良かった良かった」

 喜ぶオリアーヌ。

 

「良いんですか? 色々とツッコミどころ満載のチームなんですが……」

 僕は言った。

「はあ。ちなみに私はアメリーと申します。ふつつかものですが、どうぞお引き回しください」

 そういうアメリー。

「引きまわすなんてとんでもない! これから我々はあなたの命令で動きますので!」

 指揮権を渡そうとするおねえちゃん。

「いやいや。リーダーは私だからな! まあアメリーさんの都合には合わせますけどね!」

 そういうシビラ。

 

「面白い方々ですわね。ただ私は今日始めたばかりで、レベルが1なんです。ご迷惑をかけるかもしれませんが、構いませんか?」

 そう聞くアメリー。

「構いませんよ。アメリーさんのレベル上げを行いますので」

 そういうシビラ。

「ありがとうございます。お優しい方々で助かりましたわ」

 そういうアメリー。

 

 その時、不安そうな女の子が話しかけてきた。

 

「あの、すいません。こちらで募集をされているとか」

 そういう女の子。

「ああ、そうですね。もしかして、ヒーラーの方とか?」

 僕は聞いた。

「いや、『プリンセス』なんですけど。どうでしょう? 御迷惑ですか?」

 そう聞く女の子。

「とんでもない! やりましたね! これで12人揃った!」

 喜ぶメリッサ。

「そうだね! ちなみにお名前は?」

 聞くオリアーヌ。

「『レナータ』です。どうか、よろしくお願いします」

 レナータはそう言った。

 

「ありがとうございます。ちなみに魔法の色は何を?」

 聞くメリッサ。

「魔法の色?」

 僕は聞いた。

「ああ、プリンセスは魔法の色を3つ選択できるんだよ。それによって結構傾向が変わってくるからね」

 メリッサは言った。

「そうですね。黒魔法と赤魔法と青魔法ですよ!」

 そういうレナータ。

 

「脳筋だ……」「脳筋だ……」

 呆れるメリッサとオリアーヌ。

「え、そうですかね?」

 慌てるレナータ。

「何故白魔法を習得しないのか謎なんですが……」

 そういうメリッサ。

「いや、だって黒魔法と赤魔法超強いし! 青魔法は必要ですからね!」

 そういうレナータ。

「いや、黒魔法と赤魔法を両方使えるメリットって無いと思うんですが……」

 そういうオリアーヌ。

 

「色々あるんだね。魔法についても教えてもらいたいな」

 僕は言った。

「まあ、グラップラーだと別に魔法は要らないけどね」

 そういうメリッサ。それで魔法少女って言えるのかな……。

 


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