第九十六話 ラスボス戦 VS魔剣士アリエス
僕達はラスボス戦に挑む。パーティーは僕、おねえちゃん、シビラ、アメリーさん、レナータさん、グレースの6人。
99階へとワープし、100階へと踏み込んだ。
そこは神聖な感じすらする白亜の空間。その玉座には灰色のマントを着た老人が一人。
しかし目を輝かせ、筋骨隆々としたその姿は、老人には見えない。
不自然ではあるが、彼こそ魔に堕ちた魔剣士なのだろう。
「よく来たな、魔法少女よ」
そう言う魔剣士。
「私は、良く生きた。もはや後悔はない……。さあ、決着を付けよう」
彼はそう言って、剣を抜いた。禍々しい炎を放つ魔剣。
僕達も魔剣を手にする。
壮大な音楽が鳴り、最終決戦が始まった。剣を持ち、突撃してくる敵。アメリーさんに向かう。僕はもちろん、その行く手をふさぐ。
「はあ!」
切り裂く敵。その剣を僕は白刃取りした。
「食らえ! 《槍技:天破槍》!」
強力な刺突を繰り出すシビラ。見事に決まり、敵はダメージを受け、後退した。
「《赤魔法:電撃》!」
攻撃魔術を放つグレース。敵の動きが止まる。
「はああ!」
僕は渾身の力を籠め、後ろ回し蹴りを放った。しかしかわされる。
「《剣技:冷酷なる一撃『睡蓮』》!」
ミレーヌの刺突攻撃。これは決まり、更にダメージを与えた。
「良いぞ! 《槍技:龍破槍》!」「《剣技:受け流し》!」ガキン!
シビラの攻撃は防がれた。
「強い……!」
つぶやくアメリーさん。
『頑張って。勝てる相手だよ』
メリッサは言った。
「……《白魔法:治癒Ⅴ》」「《青魔法:魔法解除》!」ガキン キュウン
敵の回復魔術はグレースがキャンセルした。
「……《白魔法:無敵化》」「《青魔法:対抗魔法》!」ガキン キュウン
敵の魔術はレナータがキャンセルした。
「食らえ! はあああ!」
ドドド、と凄まじいラッシュをかける僕。顔や腹を殴りまくる。敵は防ぎきれず、ダメージを受けた。
ミレーヌの攻撃は防がれ、シビラの攻撃はかわされた。簡単な相手ではなさそうだ。
「《赤魔法:超新星爆発》!」
大魔術を放つグレース。発動し、大爆発。敵に凄まじいダメージを与えた。
「……《剣技:その首貰った『椿』》!」「うっ!?」
敵の斬撃を受け、首を斬られるミレーヌ。一気にライフゲージが真っ赤になる。
「危ない! 《白魔法:治癒Ⅳ》!」
アメリーさんが回復する。何とかミレーヌは九死に一生を得た。
僕とシビラが攻撃をするが、かわされる。しかしミレーヌが踏み込んだ。
「《剣技:その首貰った『椿』》!」
やり返すミレーヌ。敵の首をとらえ、大きなダメージを与えた。
「《白魔法:治癒Ⅱ》!」
アメリーさんはミレーヌを更に回復。全回復した。
敵は僕に標的を変え、攻撃してくる。刺突を放ったが、僕はその攻撃を受け流した。カウンターを放つが、それはかわされた。
「うおりゃあ!」「たあ!」
連続攻撃をかけるミレーヌ、シビラ。しかし敵はそれらをかわす。対人プレイヤー以上の難敵だ。
「《赤魔法:超新星爆発》!」「《赤魔法:電撃嵐》!」
痺れを切らしたか、大魔術を放つグレースとレナータ。見事に決まる。大ダメージを与えた。
「……《白魔法:治癒》」
しかしさっと回復する敵。厄介だ。
「たあ!」「とりゃあ!」
連続攻撃をかける僕とシビラ。しかし敵はそれを受け流す。しかし、ミレーヌの間合いに入った。
「《剣技:返す刀の『桔梗』》!」
鞘に納めた剣を抜刀し、敵を切り刻む。見事に決まり、敵を撃破した。