第八十八話 ボス戦 VS悪魔の王
89階へと到達すると、巨大な黒い悪魔の王が現れた。
巨大な剣を持ち、盾、重鎧を着て、こちらを睨む。
『強力な敵だよ。特に注意する点も弱点も何もないね。頑張って』
そんなことを言うメリッサ。
「なんだそりゃ。役に立たないなあ……」
シビラはそうぼやいた。
「要は実力勝負でしょ。強力な魔法を使う事は?」
グレースが聞いた。
『稀にあるね。キャンセルしてね』
メリッサはそう言った。
戦闘が始まった。敵は前進してくる。シビラに向かい、剣で攻撃をかけた。シビラは避け損ない、ダメージを受けた。
「うぐ……」
下がるシビラ。
「《白魔法:治癒Ⅱ》!」
すぐさまアメリーさんが回復する。
「《赤魔法:天罰》!」
激しい電撃魔法を食らわすレナータさん。敵の動きが鈍った。
「《赤魔法:紅蓮劫火》!」
強力な火炎魔術で焼き尽くすグレース。大きなダメージが入った。
「行くよ、カオリ!」「うん!」
僕とミレーヌが突っ込む。
「たあ! 《剣技:流麗なる一撃『菊花』》!」
横斬撃を放つミレーヌ。しかし敵に剣で防がれた。
「はあ!」
僕の攻撃。しかし盾に弾かれてしまう。
敵は剣を振り回す。僕達三人は回避し、距離を取った。
「《赤魔法:電撃》!」「《赤魔法:超新星爆発》!」
レナータさんが敵の動きを封じ、グレースが強力な魔術をぶつける。見事な連携で敵にダメージを与えた。
僕達三人も連携して攻撃する。しかし敵の防御が硬く、有効にダメージが入らない。
「……《黒魔法:毒霧》」「《青魔法:魔法解除》!」ガキン キュウン
敵の魔術はレナータさんがキャンセルした。
僕達三人は更に攻撃する。だが敵は剣を振り回し、盾で防御し、鎧で弾く。近づけない。
「《赤魔法:電撃》!」
グレースさんの魔術で、敵に隙が出来た。敵の動きが止まる。
「はあ! 《槍技:三段突き》!」
連撃でダメージを与えるシビラ。
「《剣技:血に染まれ『牡丹』》!」
回転しての斬撃。ミレーヌの攻撃も決まった。
「……《赤魔法:超新星爆発》」「《青魔法:対抗魔術》!」ガキン キュウン
敵の大魔術はレナータさんがキャンセルした。
「勝負を決めるよ! 《第二の切り札:決闘》《第三の切り札:覚悟》!」
自らの攻撃力を一気に上げるミレーヌ。
「《第四の切り札:一の太刀》!」
凄まじい斬撃。敵に止めを刺した。
戦闘に勝利しました!
全員レベル92に上がった!
巨大な宝箱を見つけた!
「何とか倒せたね。ソードマスターって強いんだね」
僕が言った。
「攻撃力はあるみたいだね。まあカオリの方が防御力はあると思うけど」
ミレーヌはそう言った。
「宝箱、開けようか」
グレースはそう言って開けた。
まずは金色に輝く剣。★★魔剣『雷華』。
白く輝く真珠の指輪。★★運命の指輪『パール』。
海のように輝く水色の宝石。★★運命の指輪『アクアマリン』だ。
『剣はおねえちゃんのだよ。パールはガリーナ、アクアマリンはイリーナさんだね』
メリッサが言った。
「お、ついに手に入ったんだね! 綺麗な剣だね!」
上機嫌なミレーヌ。
「良かったね、おねえちゃん」
僕は祝福した。
『私も活躍したいなあ』
ガリーナが言った。
『私もだよ。メリッサ、私達の出番は?』
そう聞くミルヤ。
『ラスボスの第二形態戦では活躍するだろうけどね』
メリッサはそう言った。