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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第九章 地獄の階層 81階~90階 地獄の底に宝アリ
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第八十四話 地獄攻略編


 メンバーが揃い、僕達は城の作戦室へと集合した。

 

「いよいよ80層ですね。どんなところなんですか?」

 レナータさんが聞いた。

「いわゆる『地獄の階層』だね。70層みたいに魔法効かないということはないから、パーティーの自由度はあるけど、ただ危険な敵も多いから気を付けないとね」

 メリッサは言った。

 

「危険な敵と言うのは?」

 僕は聞いた。

「何と言っても、『地獄ネズミ』だね。もの凄い攻撃力があるから危険だよ。もっとも、グラップラーで瞬殺すれば良いんだけどね」

 そういうメリッサ。

「グラップラーじゃなきゃダメなのか?」

 シビラは聞いた。

 

「駄目じゃないけど、打撃弱点だしグラップラーがベストだよ。常識的に考えて、ここからはグラップラーは外せないね」

 メリッサは言った。

「そっか。役に立てるなら良いけどね」

 僕は言った。

「地獄ネズミは悪名高いしな。ここでそいつに殺されて終わったパーティーも多いんだ……」

 そういうオリアーヌ。

 

「他には?」

 僕は聞いた。

「別に注意点では無いけど、魔剣を手に入れた人が多いから、そのメンバーを主に組みたいかな。まあアメリーさんはいずれにせよ必須だけどね」

 そういうメリッサ。

「そうですか。私も責任が重くなってきますね」

 そういうアメリーさん。

「ヒーラーも必要だね。どんな感じのパーティーになるの?」

 僕は聞いた。

 

「まあ前衛はいつもの三人で、後衛がアメリーさん、私、レナータさんかな」

 メリッサは言った。

「ついに私の時代が来ましたね……!」

 そういうレナータさん。

「レナータさん、魔剣に運命の指輪まで持ってるんだし、活躍してくださいよ」

 グレースが言った。

 

 僕達は80階へワープし、81階へと進んだ。

 

 そこはまさに地獄。荒涼とした大地に、溶岩の池がボコボコと音を立てている。蒸気で空気が歪む。暑い感じがする。

 

「まさに地獄って感じだね」

 僕は言った。

「そうですね……」

 アメリーさんが答えた。

 

 いきなり赤いネズミが現れた。凶悪そうな顔をしている。

「うわああああ! おにいちゃん! 早く仕留めて!」

 叫ぶメリッサ。

「くっ! とりゃあ!」

 僕はすぐさま突撃した。

 バキバキ、と僕に殴られ、鼠は即死した。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル80に上がった!

 《最後の切り札》を覚えた!

 

「ふう……。危ない所だったね」

 メリッサが言った。

「ちょっと大袈裟じゃないか?」

 そう聞くシビラ。

「とんでもない! こいつに攻撃されたら最後、どんなキャラでも大抵即死するんだよ! 見た目に騙されちゃだめだよ」

 そういうメリッサ。

「そうなんですかー。しかも赤かったですしね」

 アメリーさんが言った。

 

 怪しげな宝箱を発見しました!

 

「宝箱も気になるけどさ、最後の切り札を覚えたみたいだね」

 僕は言った。

「あ、そうだね。もちろん超強いし、一日一回は使えるからどんどん使ってね」

 メリッサは言った。

「ま、それはともかく、お宝お宝~」

 そう言って宝箱を開けるミレーヌ。

 

 見ると、白く美しいカードのようだ。★★魔剣『嫉妬』と表示された。

 

「カトリーナの魔剣だね。他プレイヤーの能力を飛躍的に向上させる神降を持つよ」

 そういうメリッサ。

 

「そういやさ。神降ってのは結構色んなパターンがあるわけ?」

 シビラは聞いた。

「そうだね。まあ前衛のは単なる透過攻撃だけど、後衛のは色々と複雑だよ。使い方も様々だね。まあ使わないに越したことは無いけどね……」

 メリッサはそう言った。

『《ヘルプ:神降》で確認できるよ』

 オリアーヌは言った。

 

「よーし、《ヘルプ:神降》」

 僕は確認してみた。

 

 ※ ★★魔剣『原初』の神降 は ※

 ※ 『破滅せしめよ原初の神よ』(n倍透過攻撃)です※


「n倍透過攻撃と出たね」

 僕は言った。

「神降を放つ時は、浸食率を上げる必要があるんだよ。上げた分のダメージが出るよ。50%までと言えばそこまで上がるね。まあラスボス戦以外で使うのはやめといた方が良いけど、最後の手段としてはありかもね」

 メリッサはそう説明した。

『とりあえずウチの魔剣を渡してーな』

 そういうカトリーナ。

「ああ、そうだね」

 僕はそう言って、魔剣をワープさせた。

 

 82階へと進む。屈強な黒兵士3人が敵のようだ。

 

「よーし! 《赤魔法:超新星爆発》!」

 いきなり最強魔法を放つレナータ。

 ドーン! と大爆発が起き、敵3体は死んだ。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル81に上がった!

 

「ふふん! どんなもんです!」

 得意がるレナータさん。

「卑怯極まりないけど、まあ有効だね」

 苦笑するミレーヌ。

 

 少し休んで83階へ。

 巨大な金色のスライムが相手のようだ。

 

「う、スライムか……」

 苦手な相手だ。多分拳は通じない。

「《超能力:攻勢精神》!」

 味方の攻撃力を上げるメリッサ。

「《赤魔法:超新星爆発》!」

 ドーン! と最強魔法を放つレナータ。敵を撃破した。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル84に上がった!

 

「パターン化してきたな。もうあたしたち要らなくないか?」

 そんなことを言うシビラ。

「そんなことはないけど、魔剣と指輪持ちのプリンセスは強いからね……」

 そういうメリッサ。

 

 美しい宝箱を見つけた!

 

「よーし、開けちゃいますよ!」

 そう言って開けるレナータ。

 

 中には緑色の宝石。★★運命の指輪『エメラルド』だ。

 

『おねえちゃんのだね』

 メリッサは言った。

「お、そうなんだ。ありがたくいただこっと」

 そう言ってミレーヌは指輪を装備した。

 

「どんな感じ? おねえちゃん」

 僕は聞いてみた。

「んー、動きは良くなったかもね。あ、カオリが付けてくれても良いんだよ」

 そんなことを言うおねえちゃん。

「いやいや。もう外せないでしょ」

 僕はそう言った。

 

 84階へと進む。深層へときた感がする。

 巨大な紅い悪魔が襲ってきた。

 

「《赤魔法:超新星爆発》!」

 遠慮なく最強魔法を放つレナータ。ドーン! と決まる。しかしものともせずに突撃してくる悪魔。その手に持つ槍でシビラを突いた。

「うぐ!」

 ダメージを受けるシビラ。後退する。

「《白魔法:治癒Ⅱ》!」

 すぐさま回復するアメリーさん。頼りになる。

 

「たああ!」

 敵に食らいつき、拳を放つ。バキバキ、と決まる。

「《剣技:一刀両断『桜』》!」

 ミレーヌの斬撃。しかし槍で防御され、跳ね返された。

「うっ」

 ミレーヌも後退する。一筋縄ではいかなそうだ。

 

「……《赤魔法:火炎球》」「《超能力:否定》!」ガキン キュウン

 敵の魔術はメリッサがキャンセルした。

 

「《赤魔法:雷撃》!」

 バシーン、と敵に雷撃を放つレナータ。少し動きを封じた。

「はああ!」

 ガガガ、と手甲による殴り攻撃を加える僕。ダメージは出ているようだが、しぶとい。

「《槍技:烈火槍》!」

 グオオオ、と燃え上がるシビラの刺突撃。ダメージが入った。

「《剣技:痛みを知れ『薔薇』》!」

 ミレーヌの三連刺突。見事に決まった。あと少しだ。

 

「ふっ! 《拳技:爆砕拳》!」

 渾身の力で一撃を加えた。悪魔はついに倒れた。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル86に上がった!

 怪しげな宝箱を発見しました!

 

「ふう……。敵も本当に強くなってきましたね」

 アメリーさんが言った。

「そうですね。よっと」

 シビラが宝箱を槍で開けた。

 

 そこには黒く汚れた鎌があった。★★魔剣『死神』と表示された。

 

『イリーナさんのだね』

 メリッサは言った。

「なかなか私のは手に入らないなあ」

 そういうミレーヌ。

『まあこればっかりは運だからね』

 オリアーヌはそう言った。

 

 85階へと進む。城塞のような迷宮に入った。ラストダンジョンっぽい。まあそういうわけでもないみたいだけど。

 

 人型の巨大な赤色の怪物2体が現れた。棍棒を持っている。

 

「強そうな相手だね」

 僕は言った。

「負けないよ!」

 ミレーヌが剣を構えた。

 

 棍棒で襲い掛かる敵。僕はその攻撃をかわし、蹴りを加えた。下がる敵。

 おねえちゃんは殴られ、苦戦しているようだ。

 

「《白魔法:治癒Ⅱ》!」

 ミレーヌを回復するアメリーさん。

 

 シビラがミレーヌの救援に入る。魔剣を突き刺す。後退する敵。

 

「《赤魔法:災禍》!」

 強烈な炎を放つレナータ。敵一体が燃やされ、死んだ。

 

「《超能力:精神破壊》!」

 メリッサの超能力。もう一体にもダメージが入る。僕とミレーヌ、シビラで囲み、タコ殴りにして倒した。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル88に上がった!

 怪しげな宝箱を発見しました!

 

「さあ、開けようか」

 ミレーヌが宝箱を開ける。

 

 中にはギョロリ、と目玉が付いた剣が。いかにも魔剣だ。

 

「これ何? 気味が悪いけど」

 そういうミレーヌ。

『『奇眼』は私の魔剣だね』

 オリアーヌは言った。

『これも強力な魔剣だよ。大分揃ってきたね』

 メリッサは言った。

 

 86階層へ。城には松明が燃えている。

 

「こうして見ると、ファンタジーっぽいけどね」

 僕はそう言った。

「一応ファンタジーではあるんだろうな」

 シビラはそう言った。

 

 ※宝物庫を発見しました!※

 

「お、宝物庫だね」

 僕は言った。

「どうするんだ?」

 シビラは聞いた。

 

「もちろん、攻略しないとね。敵によってはかなり厄介だろうけど、報酬も多いはずだよ」

 メリッサは言った。

「んじゃ行こうか」

 ミレーヌは宝物庫への扉を開けた。僕達は宝物庫に入って行った……。

 


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