第七十八話 魔剣
僕達は75階へと進んだ。
辺りが赤くなった。いかにも危険そうだ。
「ヤバそうな雰囲気になってきたね」
ミルヤは言った。
「そうだね。何が出るかな」
ガリーナはそう言った。
登場したのは、巨大な戦闘機二体。しかも赤く輝いている。
『またしてもガーディアンだね。難敵だよ、気を付けて』
そういうメリッサ。
「どう考えても強そうだね。警戒を」
僕は言った。
襲い掛かる赤い戦闘機2機。高速で空を飛び、接近してくる!
ガリーナ、ミルヤは射撃し、見事命中させた。
ダダダダ、とマシンガンを放つ敵。それを僕は弾き返す。キンキンキン、と弾が吹っ飛ぶ。
「とりゃあ!」
ドス! と槍を突き出すシビラ。敵一体が爆破され、死んだ。
敵一体は僕らの背後に回り、ターンしてまた襲い掛かる。ダダダダダ、とマシンガンをばら撒く。
「うぐ!」「きゃあ!」
シビラとアメリーさんがダメージを受けた。
「くっ、《白魔法:治癒Ⅱ》!」
シビラを回復するアメリーさん。
「アメリーさん、まずは自分の回復を!」
叫ぶシビラ。
「大丈夫です。《白魔法:治癒Ⅱ》!」
何とか自分も回復するアメリーさん。
『ヒーラーはヒットポイント低いから危険だよ。アメリーさんは自分の回復をおろそかにしないで!』
そういうメリッサ。
「すいません」
謝るアメリーさん。悪くは無いけどね……。
「とりゃあ!」
僕はジャンプし、戦闘機に拳を叩きこんだ。バシイ、とダメージを受ける戦闘機。そのまま連続攻撃をかける。バキバキ、と拳を突っ込み、戦闘機は爆破され、死んだ。
戦闘に勝利しました!
全員レベル72に上がった!
怪しげな宝箱を発見しました!
『ついに来たか……』
そうつぶやくメリッサ。
「これが魔剣?」
僕は聞いた。
『そうだね。細心の注意を払ってね』
メリッサは言った。
「てかさ。注意は良いけど、持ったら装備されるんじゃ意味無くない?」
そういうミルヤ。
『さすがにそこまで極悪仕様じゃないよ。魔剣は、明確に装備しない限りは大丈夫だし、指定すればそのプレイヤーにワープして持たせることもできるから』
そう言うメリッサ。
「んじゃ安心だね。とりあえず開けようか」
僕は宝箱を開けた。
そこにあったのは、青く光る怪しげな剣。
画面には ★★魔剣『超空』 と表示された。
『またしてもレナータさんのスーパーアーティファクトだね。レナータさん、持ってるのかも』
そういうメリッサ。
「あぶないし、ワープさせよう。良いよね?」
僕は言った。
『オッケー』
レナータさんが言った。
※魔剣をワープさせます。よろしいですか?※
→はい
いいえ
魔剣はレナータさんの所へと飛んでいったようだ。
「ちなみに魔剣ってどれくらい強いわけ?」
ミレーヌは聞いた。
『無茶苦茶に強いよ。桁外れの強さだよ。できたら、今回のパーティーの魔剣が欲しかったけど、まあ仕方ないね』
そういうメリッサ。
『おお、綺麗な剣ですね。それじゃあ装備しますよ』
そういうレナータ。
※レナータは魔剣を手にしました。浸食率0% → 1% ※
「浸食率と言うのが上がったね」
僕は言った。
『これが噂の浸食率ですか。まあ、どうってことはないでしょうけど』
そういうレナータ。
『神降を使わない限りは大丈夫だと思うけどね。ただあまりほったらかしにしてると浸食率も上がっていくから、ここからはあまりのんびりしていられないよ』
そういうメリッサ。
『そうなんですか? どれくらいのペースで?』
そう聞くレナータ。
『確か10日で1%だったかな。まあそんなもんだけどね』
そういうメリッサ。