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流星忍者、遺跡を発見する。
三年間使っていた拠点を自分で壊すのは、ちょっと悲しかったがそのまま朽ちていくよりいいだろう。
壊した拠点に背を向け森の先に向かって飛び立った。
大森林には、食べ物が豊富な為か、多種の魔物が生息している。
角が斧のようになってる鹿や岩を砕く様な牙や爪を持つ熊や猪、ファンタジーの代表の三人組、ゴブリン、コボルト、オークなど沢山いる。
そいつらを、チート主人公だったらザコキャラの様に次々倒していくのだろうが、俺はしない。つか、出来ん。出来たらもっと早く里を出てるし、クソ妖精どもにやってる。
だから、時に流星の様に飛び、忍者の様に気配を消して進んでいく。
森を進んで何日目だろうか、不意に、暗い森が途切れた。
其処には、朽ちかけているが、人工的に作られた建物、遺跡があった。
遺跡の廻りは、自然は強しというか、同化させられるように、背の高い草が生え、蔓が絡まっていた。
それを見た俺は、探検一択しかなかった。俺の中にあるトレジャーハンターE・Jが、囁いているからだ。