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妖精に転生
「早く起きろ。このグズ」
俺が、初めて目覚めて聞いた言葉だった。
ここは、異世界にある迷いの大森林にある妖精の里。
辺りには、色とりどりの花が咲き乱れ、正にフェアリーガーデンのようだ。
そこにいる妖精も天使の様な愛らしい容姿をしている。中身は悪魔だがな。
「おいクズ、さっさと朝食の花蜜を持って来い。」
「早くしろよな。ノロマ。こっちは遊び疲れて腹が減ってるんだからよ。」
「この不細工、気が利かないのよね。」
「さっさと居なくなればいいのに。」
誰もが、言いたい放題言っている。止める人はいない。この里にいる全員が、俺に対してそう思っているからだ。
忌子の妖精の俺に対して。