ババ抜き 1
「やったね、私が一番」
とりあえずみんなでできることを考えた結果、トランプで遊ぶことになった。
一位が最下位に命令できるというルールでババ抜きを行ったら、里奈先輩が一位、秋葉が最下位になった。
そして、里奈先輩は立ち上がると、美奈江先輩の部屋のクローゼットを開ける。
「じゃあ、秋葉ちゃんこれ着てねー」
里奈先輩はクローゼットから白いスクール水着と猫耳を取り出す。
「ちょっとこれは恥ずかしすぎないですか⁉︎というか、なんでこんなものがここにあるんですか!」
俺も同感だ。
なぜそんなものがあるのか、俺も気になった。
「なんでって、美奈江ちゃんの趣味でしょ?」
まあ、それしかないだろう。
この部屋は美奈江先輩の部屋だ。
クローゼットに入っているものは全て美奈江先輩のものである。
「最下位の人は一位の人に従うってルールだよねぇ?」
「うぅ……わかりました!着ますよ!」
「ということで、風峰くんは一旦退出ー」
里奈先輩は俺の腕を掴み部屋の外へ連れ出す。
そして、里奈先輩は部屋の中へ戻った。
「さあさあまずはそのスカートを脱いでー」
「えっ、ちょっと!自分で脱ぎます!」
「自分でスカート脱ぐのってあれですね。なんか変態みたいですね」
「私は変態じゃありません!」
部屋の中から声が聞こえる。
どうやら、本当に着替えるようだ。
「あら、パンツ可愛いわね」
「もちろん、パンツも脱いでねー」
「え、それは嫌……嫌ああぁぁ!」
ドタン、という音が聞こえた。
無理やり脱がされそうになって倒れたのだろうか。
それからしばらくした後、里奈先輩が部屋のドアを開ける。
俺は部屋に入る。
部屋の真ん中には、白いスクール水着を着て頭に猫耳をつけた秋葉が座っていた。
「風峰先輩こっち見ないでください!」
「す、すまん!」
「それじゃ、ゲーム再開だね」
俺たちは、再びババ抜きを再開した。




