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コスプレ

キャラクター説明追加しました。


風峰の里奈と美奈江の説明。

美奈江のパンツのことと秘密についての説明。

 メイド服を着た美奈江は携帯で自撮りをしていた。

 部屋には自分一人。

 美奈江の趣味はコスプレだ。

 家に誰もいない時は大体コスプレをして自分の写真を撮って楽しんでいる。

 この趣味を知っているのは里奈だけで、他の人は誰も知らない。

 コスプレが好きだとバレたくなかった美奈江は、とても仲のいい里奈以外にはこの趣味のことを話していないのだ。

 そして今日はこの後、里奈とたちが遊びに来る。

 美奈江はそろそろ着替えようとした。

 だが、インターホンが鳴った。


「美奈江ちゃーん。入るよー」


 ドアが開く音がした。


「えっ、ちょっと待って! まだ約束の三十分前よ!」


 階段を登る音が聞こえる。

 美奈江は急いで着替えようとした。

 しかし、履き慣れていないハイヒールを履いていた美奈江は、部屋で転んでしまった。


「痛い……」


 その時、部屋のドアが開いた。


「ごめーん、少し早く着ちゃっ……た……」


 美奈江は床に手をついて倒れていた。

 お尻はドアの方に向けられている。

 パンツは丸見えだ。


「……大丈夫?」


「どうしたんですか!……ってうわぁ!」


「風峰見ちゃダメ!」


 美咲が風峰の目を隠す。


「どうしたんですか……?」


「何があったんですか⁉︎」


 風峰と美咲の隣にいた春花と秋葉は美咲に聞く。


「ちょっと待っててね二人とも」


「最悪……!」


「美奈江ちゃん、ドア閉めるね……」


 部屋のドアを里奈が閉めると、美奈江は泣きながら着替え始めた。



 カラオケに行った日、美奈江先輩が遊びに来ないかと言った。

 友達でも後輩でも連れてきていいよと言ったので、春花と秋葉を連れてきた。

 そして、美奈江先輩の家に来て部屋を開けると、メイド服を着た美奈江先輩がこちらにお尻を向けて倒れていたのだ。

 もちろん、パンツは丸見えだった。

 俺は、二回も美奈江先輩のパンツを見てしまった。

 美奈江先輩が着替えたので、俺は部屋の中に入る。

 美奈江先輩は椅子に座っていた。

 だが、表情が暗い。


「バレた……コスプレ趣味が……しかもまたパンツも見られた……」


「まあまあ、みんな優しいからコスプレ趣味ぐらい受け入れてくれるって、ね?」


「は、はい!私は人の趣味を全然気にしないので!」


「俺も美咲と同じで気にしません!」


「……本当?」


 俺と美咲は、はいと答える。


「よかった……!」


 美奈江先輩の顔が明るくなる。


「それじゃあ、またパンツを見たことも許してあげるわ」


「え、風峰先輩。この先輩のパンツ二回も見たんですか?」


「風峰先輩、変態……」


「えっ、いや別に俺だって見たくて見たわけじゃねえよ!」


「風峰くん、その二人は?」


 美奈江先輩は春花と秋葉を見て言う。


「ああ、この二人は一年の春花と秋葉です」


 俺たちの後ろの方にいた二人は、美奈江先輩の前に来る。


「私は島原秋葉です……」


「私は島原秋葉です!」


 すると、美奈江先輩は考え始めた。


「島原……風峰くん。風峰くんの苗字も島原だよね?」


「はい」


「美咲ちゃんの苗字も……」


「島原です」


「……もしかして、兄妹?」


 まあ、言われるだろうと思っていた。

 俺は美奈江先輩に兄妹ではないと言う。


「本当?実はそう思ってるだけで血が繋がってるんじゃないの?検査とかした?」


「いや、してないですけど……」


「やっぱり兄妹なんじゃない?生き別れとかそんな感じで……」


 俺はどう言い訳するか考える。

 しかし、言い訳が思いつかない。


「美奈江先輩、私たちは兄妹じゃないですよ」


「美咲ちゃんが言うなら本当かもね。ま、私には四人が兄妹だろうがなかろうが関係ないから別にいいけど」


「待ってください。それじゃ、俺が嘘つきみたいになってるじゃないですか!」


「私のパンツを二回も見た男の話を信じろっていうの?」


「パンツは関係ないし、あれは見たくて見たんじゃないです!」


「ま、とにかくよかったね。コスプレ趣味を受け入れてもらえて。でも風峰くん。これで美奈江ちゃんに何か言われても助けてあげられないからね?」


 助けてあげられない。

 俺は里奈先輩に助けてもらった時のことを思い出す。

 確か、里奈先輩が美奈江先輩に何かを言ったら、美奈江先輩に見逃してもらえた。

 あれはコスプレ趣味をバラすとでも言ったのだろうか。


「それじゃあ、とりあえず何かしようよ」


 里奈先輩は言った。

 俺たちは何をするか考え始めた。

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