買い物
授業が終わり、俺と美咲は教室を出た。
今日は秋葉が部屋に飾る雑貨を見たいと言っていて、一緒に行くことになった。
二人の教室に向かうため、階段を降りていた。
「風峰くーん!美咲ちゃーん!今日部活ないから一緒に帰ろー!」
後ろから声がかけられた。
後ろを向くと、そこには里奈先輩が立っていた。
「今日用事があるんですけど、それでもいいならいいですよー!」
美咲は返事をする。
里奈先輩は階段を駆け下りて、こちらに来る。
「用事って何?」
「春花と秋葉……この前転校してきた一年生二人と仲良くなって、今日は部屋に飾る雑貨を見たいって言うので」
「私、その二人に会ったことないけど大丈夫かな?」
「大丈夫だと思います」
別に問題ないだろうと思った俺は、里奈先輩も連れて行くことにした。
二人の教室に向かうと、教室の入り口で二人が待っていた。
秋葉は壁に寄っかかって、髪の毛を指にクルクル巻きつけながら、春花と話していた。
春花は、秋葉の話を楽しそうに聞いていた。
「あ、来た!」
秋葉がこちらに向かって走って来る。
春花も秋葉を追いかけて、こちらに来る。
「あれ?誰ですか?」
秋葉は里奈先輩の顔を見ながらいう。
「私は三年の月宮里奈だよ。風峰くんの浮気相手……」
俺は、里奈先輩の首の後ろをがっしりと掴んだ。
「怖い!風峰くん怖い!離して!」
先輩は俺に首の後ろを掴まれたままジタバタする。
離してた言われたので、言われた通り首を離す。
「変な人……」
春花が、そう呟いた。
「変な人じゃない!まともな人だよ!」
「春花ちゃん。この人は変な先輩だけど、悪い人じゃないから」
「美咲ちゃん⁉︎」
この後、里奈先輩と春花と秋葉はちゃんと自己紹介をして、俺たちは近くのお店に向かった。




