神様の朝刊
身勝手な一日を過ごして
手元に残った虚無感
横たわる
敷きっぱなしの布団の上
飲みかけている
水のペットボトル
白いテーブルに置きっぱなし
流れ落ちる水滴に
光が反射して
知りたくなかった色
遠くに感じる窓から
朝日が見える
何も無いとは
言わないけれど
何かあってくれないか
そこんところ
どうなってるの?
神様
何かあって
困るのは嫌だけれど
何も無くて安心だとは
言いたくない
そんな感じで
ヨロシク
神様
野良猫の物音に
反応してしまう帰り道
ビクッとなるのは
暗いからだけじゃない
無音状態からの
びっくり箱に
驚かない人間は居ない
せめて
ニャーって鳴いてくれないか
塀の上からでも
プランターの横からでも
道の真ん中からでも
良いからさ
何かあったから
神様に八つ当たりするのは
困り物だけど
そこんところ
どうやってるの?
神様
何かやられたら
ちゃんと仕返ししてたり
ちゃっかり運命変えたり
してるんじゃないの?
神様
垂れ流した我が儘
酒は憂いの玉箒
犠牲にされた心情は
紙飛行機になって
川に流れる
海に辿り着いたら
雨になって
誰かに降るんだ
何かあって
やり直せない事があるなら
考えなくて良いけど
その先のところ
どうなってるの?
神様
何もかも無くなって
何処にも行けなくなるの?
何もかも無くなって
誰にも助けられなくなるの?
そこんところ
どうなってるの?
神様