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私の百物語。  作者: 腕時計
2/3

前書きと2夜

 

 前回、怖いと感じるものは人それぞれ違うと言う話をしました。知り合いの話など聞いていても

そこに対して恐怖を感じるのか、となる人も結構な数がいました。

 

 個人的に面白いと思ったのが、幼稚園前の時飼っていたインコがしゃがれた声で自分の耳元に話かけてきてトラウマになった人の話です。


 確かに話を聞いた時はそれでトラウマにはならんだろと笑っていましたが、よくよく考えれば、予備知識なしの幼稚園児に動物がしかも汚い声で喋りかけてくるのは中々に恐ろしいものではないでしょうか。


 今回は二つ。後輩の女の子の話、同級生のお母さんの話となります。


 万華鏡は皆さん知っていると思う。筒状になった形をしていて軽く回すことで、その中のビーズ?であったり、おはじきのような物が動いたりすることで、中にある鏡に反射することによって様々な形を作る。それをレンズで見るわけです。


 実際説明は稚拙でぐだぐだではあるが、重要な所はそこではない。私の後輩はこれが苦手らしい。短い話だがこれが気味がわるい。

 

 彼女は幼い時からお祖母ちゃん子でよく遊んでもらっていたそうです。いたずらっ子だった彼女は押し入れを勝手に開け中を見ていました。すると、上から万華鏡が落ちてきたらしいのです。前から万華鏡が欲しかった彼女は中を覗いたそうです。

 

 そこで彼女は大きな目と目があったそうです。

後の事はよく覚えておらず、ただただ目があったことだけ覚えていたそうです。



 


 同級生の母親から聞いた話です。話は彼女が小学生の時の話です。当時、くちさけ女なる都市伝説が一時期流行ったらしく、ピーク時は毎日集団下校をしていたらしいです。

 

 ただ、集団下校といっても、田舎の家々と言うのは一件、一件離れていて最後の子供に至ってはかなりの距離を一人で帰ることになるらしく、彼女はいつも一人で寂しく帰っていたそうです。


 そんなくちさけ女ですが、彼女の周りではもう一つ都市伝説があったらしく犬おじさんというのがあったらしいのです。

 名前からしてそこまで、危険な感じはしませんが、この犬おじさん、顔が犬のように伸びている。挨拶をしない子は攫ってしまい二度と帰ってこれないと、どこかで聞いた事があるような、まさに都市伝説的な感じの話が噂されていたらしいです。


 彼女的にはくちさけ女より、犬おじさんのほうが恐ろしかったらしく、常に誰にでも大きな声で挨拶するほどだったらしいです。

 しかし、流行るものには必ず、廃れる時があります。いつの間にか犬おじさんという名前自体出てこなくなりました。

 彼女も噂の事などすっかり忘れたある日、宿題を忘れた彼女は居残り勉強をさせられ、だいぶ遅くに学校を出ました。遅いと言っても七時前。しかし、今のような街灯があるわけでもなく、もう少しで冬にさしかかるそんな時でした。

 

 狭い道を通っていると、進む方向から足音が聞こえます。誰か知ってる人かもやはり寂しかったらしくランドセルを大きく揺らしながら走ったそうです。

 

 男がいました。黒いゴミ袋を持った細長い顔の男がこちらに歩いてきます。

(犬おじさんだ)

 急に喉が渇いて、唇がかさかさになったように感じます。男と距離が縮まります。

(挨拶しなきゃ)

 頭では分かっていても緊張してなのか喉がカラカラで声が出ません。そうすると、急に男は止まり、じっとこちらを見たそうです。見れば見るほど犬に似ていると思いながら、持っている袋を見ると不自然にゆれています。 

(中に何かいるみたい)

 その途端はじき出されたように走りました。勿論横を通る時にきっちり挨拶して。


 この話をしながら彼女は未だにあの袋のはなんだったのか気になると言います。しかし、ここまで都市伝説的な話です。恐らく中身も都市伝説なオチに感じるのは私だけでしょうか?






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