冬の花弁
雲ひとつない冬の空
肉厚な花弁は冷たく
落ちる時を待つばかり
潔く最後を迎える
儚くも美しい姿に
私もああなりたいと思う
絡みついた他人の糸が
解けずに呼吸を許さない
どうしてもっと楽に生きられないんだろう
不器用に時間だけが過ぎていく
霜降りて浮く冬の土
溶け出した足許は頼りなく
音を立てて沈んでく
泥となり最後を迎える
哀しくも切ない姿に
私は自身の靴を見つめ
首を絞める他人の意図が
分からずに溜息こぼれそう
どうしてもっと楽に生きられないんだろう
不器用に時間だけが過ぎていく
どうか誰か
私の凍てついた心を
ほんの少しでいい
そっと温めて欲しい
絡みついた他人の糸が
解けずに呼吸を許さない
どうしてもっと楽に生きられないんだろう
不器用に時間だけが過ぎていく