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うろな駅係員の先の見えない日常  作者: おじぃ
駅係員たちの日常編
51/120

スピーチ開始

 13時を回ったところで早速成夢たちの出番。成夢、美鈴と本社の縁の細い眼鏡を掛けた髪の毛の少ない中年男性社員三人が壇上に立ち挨拶をして、成夢と美鈴は椅子に座り、本社の三人は手を腹の前で組みながら立っている。成夢は机に設置されたマイクを、美鈴はPCのマウスを握った。


 成夢は握る汗を意識から遠ざけ、鼻で深呼吸してスピーチを始める。


「これより、先週金曜日に発生いたしました無線トラブルについての報告をさせていただきます。改めまして、宜しくお願いいたします」


 言った後に、無線トラブルの概要を説明し、本題である原因究明や今後の対策についての話題に入る。


「今回のトラブルでは、うろな駅周辺の全ての列車において無線の通信遮断が発生したこと、南うろな駅や西うろな、東うろなの周辺各駅を走行していた列車について通信遮断が発生しなかったことから、原因はうろな駅周辺にあると断定し、専門家の協力を得て調査を進めてまいりました。


 まずはうろな駅を始め、当社が保有する変電設備などの調査、うろな地下鉄さんではほぼ同時刻に水漏れ浸水トラブルが発生していることから地下鉄さんも調査しており、データを提供していただきました。地下鉄の水漏れ発生箇所はうろな駅のすぐそばにある中央公園付近でした。


 ちょうどその頃、中央公園では町内の高校へ通う女子高校生の焼死体が発見されております。警察の調査では火遊びによる事故死と発表されておりましたが、我々はくだんの死亡事故と当社や地下鉄さんのトラブルとは何らかの関連性があるとの考えに至り、念のため鉄道事故調査委員会を結成し、独自技術での調査を実施いたしました。


 調査の結果、思わぬ推論へと至りましたので、これよりご紹介いたします」

 ご覧いただきまして誠にありがとうございます!


 作中の『鉄道事故調査委員会』は実在のものとは無関係ですのでご承知おきください。

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