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うろな駅係員の先の見えない日常  作者: おじぃ
駅係員たちの日常編
36/120

改革推進中!

 8月8日、木曜日。成夢と美鈴は研修のため、うろな駅のすぐ北西にあるうろな支社の視聴覚室で講義を受けていた。今回の研修に参加したのは2013年度にうろな支社で採用された100名のうち、新卒採用で駅に配属された20名だ。


 この時間の講義を担当しているのはうろな支社の人事教育係、片瀬かたせ咲月さつき。ショートヘアが特徴の爽やかな印象を受ける27歳。大卒入社で最初はうろな駅に約2年勤務。その後、うろな車掌区でうろな本線とうろな北線の車掌を昨年3月まで担当し、現在に至る。うろな駅では咲月が車掌に昇進した少し後に洋忠やエレナが配属された。


「当社は四半世紀ちょっと昔に経営破綻したのは皆さんご存知ですね? 元来、鉄道会社は内向きで保守的。21世紀になってから13年も経つというのに一部では未だに昔のにおいが漂ってる部分があるのも事実。当然そんなことを言っていたら斬新なアイデアを持つ社員が活発な活動をしにくくなってしまいます。そんな会社は目まぐるしく変化していく社会から取り残され、企業としての価値を失っていくのです。それではいけないと数々の改革を進めてきました。

 例えば、入社試験での採用基準を単に『仕事ができそうな人』から『仕事ができそうで人間性も優れていそう』な人に改めたり、今年度からは駅の輸送部門と営業部門を統合して、それぞれ担当が分かれていたホームの監視と窓口業務などを全て担当できるようにしたほか、賃金制度を年功序列制度から勤務態度や成績、それに人間性を勘案して決定する査定型の制度に改めるなどしています。

 担務についてはこれからも皆さんの能力を最大限に活かせるよう変更を加えていきますので、色んなことを見て、体験して、感じ取って、何がしたいのかとか、新しい事業に挑戦してみたいとか、いま一度自分とじっくり向き合ってください。

 ということで、これから自分がどうしたいとか、こういう事業を展開したらどうかとか、考えてることを原稿用紙二枚以下でまとめてくださーい♪」


 咲月が原稿用紙を最前列の社員に人数分まとめて配り、彼らが後ろへ回す。成夢と美鈴は最後部で隣り合い、同じデスクを共有している。


 二人は十数秒ほど頭を悩ませ、原稿用紙にシャープペンを走らせ始めた。

 

 ご覧いただき本当にありがとうございます!


 近頃はイベント参加等、鉄道とは無関係な話が続きましたので、今回は鉄道会社の事情についてのお話にいたしました。しかしモデルとなっている会社がいくつかあるので、この物語を読んだからといって特定の会社の事情が丸わかりなんてことはございませんw そもそも私自身が勤める会社でさえ完全に握しておりませんwww

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