表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うろな駅係員の先の見えない日常  作者: おじぃ
駅係員たちの日常編
18/120

うろな駅の食卓

「えれぴーなるむーにお説教?」


 テレビの斜め向かいにあるキッチンでフライパンのソース焼きそばを白い皿に盛り付けながら、理一と同期入社で今年二十歳を迎える長後ちょうご心南海こなみが冷やかした。身長155センチメートルとやや小柄で、セミロングのポニーテールというあどけない容姿と無垢な笑顔がオジサマたちに元気を与えるのだとか。


「いやー、こってり絞られちゃいましたよー」


「えっ!? 別に怒ってないじゃん!」


「あれ? そうでしたっけ?」


「そうよ、もう…」


 成夢はちょっと膨れっ面になったエレナを内心で愛でていた。


「ほらほら二人とも、せっかく私が愛情込めて作った焼きそばが冷めちゃうよ? 理一なんかもう食べ終わってシャワー浴びてるし」


「すんません。いただきまーす」


「いただきます」


「はいどうぞーぉ♪」


 言って、二人はキッチンの正面、テレビ前のコの字に設置されたソファーの横にある六人用の食卓で向かい合わせになった。続いて二人の間の上座もといお誕生日席に心南海が掛けた。


「ねぇねぇねぇ! えれぴーとなるむーって、イイ感じだったりするの!?」


 もぐもぐゴクンして成夢が答える。


「そりゃもう! エレナさんを思い浮かべるだけでヨダレが止まりませんよ!」


 成夢の言葉を聞いて、エレナは啜っている途中の焼きそばをぶふっ! と吐き出しそうになった。


「えれぴーお下品!」


 心南海がすかさず注意。


「ごめん。って、ちょっとなにそれ大辻くん!? どういう意味!?」


「どういう意味って、職場でそのような発言は慎まなければなりませんのでご返答いたしかねます」


「はぁ。ここの男どもはホントにもう…」


「実直、堅実、和気藹々! 成長企業に必須な人材が勢揃いじゃないですか!」


「自分でそれ言う!?」


「はははっ! ほら、二人とも息ピッタリ!」


「でしょ!」


「うーん…」


「ほらほらえれぴー! 考え込まないで早く食べないと寝る時間なくなっちゃうよ? 今夜は終電後に乗車口ステッカーの貼り替えがあるからしっかり食べなきゃ!」


 今夜はうろな駅を通る各線に近日4ドア車両が登場するに伴い、ドアの位置が異なる3ドア車と4ドア車で乗車口を区別するステッカーを貼り付けなければならない。今夜はうろな南線とうろな北線ホームで作業を実施する予定だ。


「はーい」


 成夢の押しに戸惑うエレナ。二人を見て愉しむ心南海。三人は夜の共同作業に備えてシャワーを浴び、仮眠をとるのであった。 



 ご覧いただき本当にありがとうございます!


 お祭りに合わせて7月6日(土)にダイヤ改正を行います。これに伴い『北うろな線』は全列車が『新うろな駅』始発、上下線ともに『うろな駅』00分、15分、30分、45分発となり、『4ドア車で統一』します。


 この情報に需要があるかわかりかねますが参考までに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ