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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

必要なもの

作者: 2k43
掲載日:2026/08/24

息抜きに書きました。

 私は今日、仕事には行かず、家であることをずっと考え込んでいた。どうやって死ぬか、ずっと考え込んでいた。

 嫌なことや辛いことがあっても昨日までは大丈夫だった。でも今朝、目が覚めると、生きる希望を失っていた。

 毎日、出社して仕事をして帰るだけの日々。夢も目標もない。

 人間関係も上手くいってなかった。家族はいるが、連絡を一切取っていない。友人も疎遠になってしまった。大切な人も、いなくなってしまった。会社でもずっと独りだった。


 ずっと独りでも大丈夫と思っていたけど、数年前、私は犬を飼い始めた。寂しかった。温もりが欲しかった。

 飼い始めてからの毎日は幸せだった。胸の真ん中にぽっかり空いた穴が埋まっていく感じ。

 今も隣にいる。心配そうにこちらの顔を窺っている。私は無表情のまま頭を撫でた。犬はそれに構わずこちらを見つめていた。


 どうして、こうなってしまったのだろうか。どうやって死のうか。何かの限界が来てしまったのだろうか。どこで死のうか。

 そんなことを考える日々が数日続いた。


 その日は少しだけ気分が良かった。それでも私がいつ、自ら命を絶とうとするか不安だった。自分のことは正直どうでも良かった。私は飼い犬が心配だった。

 私は散歩に行こうと噓つき、犬を外に連れ出した。向かった先は、この子を買った場所とは違うペットショップ。

 私は適当な店員にこの子を預け、ペットショップを後にした。店員とどんな会話をしたのかは、既に覚えていない。別れは普通なら悲しいはずなのに、涙は出なかった。悲しくもなかった。

 不安の根源が無くなり、外に出たことによって、いろんな考えが浮かんできた。

 車、電車、ビルの屋上、川、海……。

 私は家に帰らず、死に場所を探して歩き始めた。


 空がオレンジ色に染まる頃、私は大きな橋の上に立っていた。


「さようなら」


 私は呟き、橋から飛び降りた。

一部実話。

実体験ではないです。

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