第5話『治安の変革と復讐劇』
第5話『治安の変革と復讐劇』
俺ら第4小隊は放水銃をタンクローリー周辺の火災に使わざるを得なかった。
「隊長!水残量50%を切りました!あと、第1小隊達が医療行為に従事してるとの事です!」
なるほど、さっきの銃声はそれか。
「医療部隊の到着の見込みは?」
「既にスーパーアンビュランス2台が前方と後方に待機。ヘリコプターは着陸できる位置がないとの事」
「日没まであと4時間だったな?」
小隊長の俺の発言に新人隊員が高性能腕時計で確認する。
「は、はい……それが?」
「14:00までに完了させろ。日没後のドクターヘリは法律上運用出来ない。計器飛行訓練を行ってないからな」
「てすが、これほどの多重事故と銃撃を受けるリスク下では下手に動くのは危険かと……」
隊長は問題ない。脅威は速やかに排除するのみとだけ告げて、ターゲットの元へ向かう。
「おい!警察共!一体何が起きてる!」
「てめぇ、みたいなクソ野郎をぶち殺そうとする連中が来てるんだよ!」
そのまま腕時計を確認した時だった。
バシュン!!という噴進音が聞こえ即座に車から飛び降りながら伏せるとRPG7が窓ガラスを突き破り、防音壁で爆破する。激しい煙と焦げる匂いで、心拍数がMAXになりながら、ターゲットを確認する。
「あちちち……てめぇら何とかしやがれや!」
「3度の熱傷は2%未満か……こっちへ来い!」
すぐに第3小隊に囲まれながら別の車両に、移されてる間もRPGを撃ってきた防弾仕様のSUVからAKMと思われる激しい弾幕が飛んでくる。しかしこちらは隠れるものがほとんどない。強いて言うなら反対車線と区切る高さ50cmほどのコンクリート壁だが銃弾の前では無力。
第3小隊の隊員達はその身を盾にしながらターゲットを別車両に移す。その後は隠れながら、第4小隊員達の医療品で傷を見るが拘束軽量セラミックの最新ボディーアーマーのおかげで打撲痕や骨折程度で済んでいた。
「相手が本気で殺そうと心臓や胸を狙ってくれてよかったよ……あぁ、少し休ませてくれ」
第3小隊がボロボロでしばらく休養が必要な中で第1小隊の村正が来る。
「第4小隊長!こちら第1小隊副長村正です。重軽負傷者多数と聞いて駆けつけました」
「こちら第4小隊長。月乃だ。第3小隊は全員打撲と骨折だ。恐らく心配は要らないだろう。銃器対策部隊の護衛の状態は?」
「車を盾にしながら、我々の予備のアサルトライフルを緊急貸与し、応戦してます」
すると司令部から無線が流れる。
「こちら通信司令、陸上自衛隊のチヌークヘリコプターが一気に壊れた車両などを空中に上げて、道を開けるそうだ。予定時刻はネクスト30(次の30分)」
「第1小隊長から1ついいか?」
「どうぞ」
「このタンクローリーの爆破の恐れがあるなら絶対にそれは悪手だ。確認だけさせて欲しい。私自ら行く」
司令部は悩みながらも注意せよ。と言われる。
「全く隊長は……無理するんだから……」
総重量が医薬品等で30kgあったのが10kg台まで減ったことで駆け抜けて行く隊長がタンクローリーの確認に入る。
「どうです?隊長、様子は?」
「安全装置は起動して、外部から強い圧力がない限り大丈夫だ。少なくともRPG7とか20mm機関砲じゃなければ危険な爆発はしないだろう」
その時だったAKMの銃声が聞こえると同時にタンクローリーに何十発も命中する。
俺、村正も素早く反撃し、犯人制圧する。
こんなに実戦で弾薬を使ったのは初だよ……と思いながら、まだ焦げ臭さいタンクローリー付近に着くと隊長は無事なようだ。
「あー死ぬかと思った」
「昔なら死んでましたよ。焦げた事故車両は第4小隊が放水銃で消火したとの事です」
「わかった。そろそろチヌークが来るか」
ヘリコプターの音が聞こえ始め、次第に大きくなり、誘導訓練も受けている為、自衛隊員の方と協力して車両の固定を行い、道を開く。すぐに通れるようになり、12台いた護衛車両は攻撃により7台しか使えず、その後は無事に警視庁の地下拘留所に入れられた。
翌日は休日となり、次の日には警察庁長官から演説と感謝の言葉があった。
「貴殿らの迅速かつ的確な動きにより、15名の命が失われたが日本の治安を揺るがした犯人は拘束できた。この15名の命は日本の治安維持の為に捧げられた尊き命でもある。総員、遺影に向けて、敬礼っ!」
ピシッ!
と俺も竹中の遺影を見ながら涙がこぼれそうになるのを必死に抑えながら見届ける。
だがここからは我々HWSATの訓練と医療行為の大切さがより高度化される事にまだ知る由もなかった。
こんばんは!黒井冥斗です!まず不定期更新と言いながらも予想より沢山の方に見て頂いた事に感謝を申し上げます。
現在のネット小説大賞への作品進捗をこの場をお借りして報告させていただきます。一般的な文庫本が10万文字程度らしいのですが現在75ページ、71000文字まで出来ております。想定よりも遅れておりますが書き上げたいと思います。明日から週末ですね。皆さんごゆっくり夜をお楽しみください!




