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小さな花の物語  作者: 燈華


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友愛の花

彼に好意を持っているのは間違いない。

だけど。

彼へのこの気持ちは友愛か、それとも、恋情か?


そんなことを考えてしまうのは先日彼に告白されたからだ。

返事は急いでないから、と言ってくれた。

たぶん私がパニックになっていることに気づいたからだろう。


実際、そのような相手だと見たことがなかった。

それならもう答えは出ているのではないかと思われるかもしれないが、そんなことはない。

即座に断らなかった時点でなしではないのだ。


私は好きでもない人と付き合うことはしない。

なし、と判断したらきっぱりと断っている。


それからずっと彼への気持ちが友愛か恋情かで頭がいっぱいになっている。

授業にも身が入らなかった。


いてもたってもいられずに大学構内を歩き回っていた。

ふと視線を上に向ける。

いつの間にか中庭にある辛夷(こぶし)の木の下まで来ていた。


そういえば彼と出会ったのはこの辛夷の木の下だった。


あれは大学の入学式の次の日のことだった。

慣れない構内で完全に迷子になっていたところに声をかけてくれたのだ。

だけど、彼は救世主ではなく迷子仲間だった。

さんざん二人で歩き回ってようやく目的地に着いた。


案内板見ればよかったのに、とは入学式でたまたま隣に座って仲良くなった子に言われた言葉だ。

確かにその通りではある。


だけどその際にたくさん話したことによって彼とは仲良くなったのだ。

あの時間は無駄ではなかった。

あの時間がなければ彼とはここまで仲良くなれなかったに違いない。

今では誰よりも仲が良く気づけばいつも一緒にいた。


ふと彼との時間が少なくなっていき、やがて途絶えたら……と考えてーー嫌だ、とはっきりと答えが出た。


ああ、なんだ……。

すとんと胸に落ちた。

こんな簡単なことだった。


スマホを取り出し、彼に電話をかける。

三コールで繋がる。


「もしもし、どうした?」


いつもより緊張した声。


「貴方が好き」


私は満面の笑みを浮かべて告げた。


読んでいただき、ありがとうございました。


結論がタイトルを裏切りました。すいません。

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