清純の花
清純派女優に夢中な貴方。
彼女、意外と裏で遊んでいるかもしれないわよ?
女なんて表の顔と裏の顔を使い分けているんだから。
なんて思う私は性格が悪いのだろう。
彼女には真っ白で華やかなファレノプシスがお似合い。
私はせいぜいその辺に生えている名前も知らない雑草の類いだろう。
でもね、どんなに貴方が夢中になったって、彼女は画面の向こう側の人間。
貴方のことなんて知らないのよ。
だから私にしておきなさいよ。
他の人を見ないで。
見ないでよ。
「馬鹿だな。俺が好きなのはお前だけだぞ」
貴方は呆れたように言う。
だけどその微笑みは温かく優しく。
「嫉妬だってするよ。彼女、全然私と違うタイプだもの」
拗ねた声が出た。
「本当に馬鹿だな。彼女の俳優としての演技に夢中になっているだけで、好きな女のタイプはずっとお前だ」
「ずっと?」
「ああ、ずっとだ。俺はお前にベタ惚れなんだぞ。知らなかったか?」
私は微笑った。
「知らなかったよ。私のほうがずっとベタ惚れだもん」
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