表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャスターデージー  作者: 金子よしふみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/2

退勤の時

 デイバッグを肩に担ぎながら、彼は騒々しい街を歩いた。その日は、いつになく仕事が早く片付き、デパートの開店時間内に間に合うので、そこに向かっていたのだった。

 値引きのシールの付いた弁当なら、幕の内でも、かつ丼でも、チャーハンと焼きそばのセットなどなんでもよかったので、少しでも安く得ておきたかったのだ。

 ため息が漏らしつつ、ネクタイを緩め、ワイシャツの第一ボタンを外した。足が意識を持って向かっているかのような、重い足どりだった。

 デパートまで後数十メートルといったところで、彼の歩調が変わった。ビルの一階のテナントに入っている花屋があった。これまでも通っていたのだから、新規開店を目にしたとか、珍しいキャンペーンをしているとかでもないので、彼がそうする理由はなかった。けれども、彼は吸い込まれるように店内に足を踏み入れた。

 店員の挨拶は、その場にふさわしく穏やかな口調でされた。おかげで彼は場違いなところに来てしまったのではないかという後悔を思わずに済んだ。

 ふと彼の観賞にストップがかかった。小さなポットに咲く花が目に付いたのだった。妙に心が奪われ、離れがたく、どうしてもそれを手にしておきたい気持ちになった。彼はそれを購入することにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ