ギルド登録
隣町のダンベルへ転移でやってきた。私たちはあまり人目につかぬように路地裏に転移した。それと子どもの姿だと色々あるので変化で大人の姿になる。くすんだ銀髪に赤眼の26歳くらいに見えるようにした。
「セシリア、これから宿を探す。宿が見つかれば身分証を獲得するために冒険者ギルドへ向かうそこで一緒に登録してもらう」
「分かりました。シャルおにいさま」
私たちは路地裏から出て、大通にやってきた。多分宿ならすぐに見つかるだろう。
案の定すぐに宿が見つかった。朝晩ご飯付きで、金貨1枚だが風呂付きだ。もちろん2人部屋にしてもらった。私は、セシリアから離れるつもりは無い。宿のおばちゃんから怪しげな目で見られたが、多分セシリアとそういうことをすると想像したのだろう。そして宿も見つかったので冒険者ギルドへ向かう準備をする。
冒険者ギルドに着いた。見た目は木造の少しでかい建物だ。一応変化はして、17歳位の女の子になっている。あとで見た目が違うとか言われないようにするためだ。色々とめんどくさいからな。さ、気を取り直して早速入ろう。
中に入るとみんなこちらを見てくる。えっなに?そんなに見ないでよ恥ずかしい。確かに私とセシリアは超絶美少女だけど……そんなに見て欲しくないわ。そんなことを考えていると、酒場で酒を飲んでいた男が話しかけてきた。
「おい、お嬢さんたち。ここはあんたたちが来る場所ではないよ。とっとと帰りな」
親切心なのだろうか?まぁ17歳と10歳の少女がそこらのいきなり冒険者になるってことになると、まぁたしかに早い気がするね。
「どーも。心配しなくても大丈夫よ。私こう見えても強いから」
「ほう?お前の見た目から察するに魔法士か?まぁいい。登録したらぜひ家のパーティーでやろうや」
「いえ、遠慮しておくわ。妹と一緒にパーティーを組むつもりだし」
知らない人といきなり組むとか無理だわ。私前世では、ガチ陰キャだったのよ?いきなり他人とパーティー組むなんて、絶対にできない。
「そうかい。じゃあな」
「えぇ。さようなら」
さっさと登録してこの国からおさらばしよう。最悪お金はあるし、身分証が必要なだけだもの。ここにはあまり居たくないわね。さ、見たところ3人の受付がいるけれどどの人が新規登録のところかしら?それとも決まっていないのかしらね?まぁ、職員に聞いてみたらいいか。
「いらっしゃいませ。ご依頼ですか?」
「この子と新規登録をしたいのだけど?」
「でしたら、こちらの紙にお名前と職業をお書きください」
__________________
性別: 名前: 職業:
得意魔法:
備考:
__________________
得意魔法とか書かないといけないのか?使える魔法って言ったらここに来るまでに覚えたファイヤーボールと影縫い・・・それに拷問魔法だけだね。まぁここは無難に拷問魔法でいいか。
よし、これで完成。
__________________
性別:男 名前:シャル 職業:拷問官
得意魔法:拷問魔法
備考:気が許せる人しか組まない。
__________________
「ん。これでいいかしら?」
「はい。あとはこのカードに魔力を流してください。こちらのカードに魔力を流して頂いたら登録完了です」
私の分は終わったわね。セシリアはどうかしら?
「分かったわ。セシリア終わったかしら?」
「はい。シャルおにいさま」
「え?お兄様?って男性???え、うっそまじ?どこから見ても女性なんですけど」
「ちゃんと性別欄に男性って書いてあるでしょ?」
そう言うと受付嬢は先程渡した紙を見直した。まぁ普通性別欄なんて見ないだろうしね。セシリアもあとはカードに魔力を流したら終わりね。考えをまとめていると先程の受付嬢が確認から戻ってきた。
「確認し終わりました。それではギルドの説明をしますか?」
「えぇ、お願いするわ」
「では、まずはランクの説明からですね。ランクはEランクからSランクまであります。だいたい、みなさんはCランクで躓きますね。なので、Cランク以上の人は、ほとんど居ませんね。それに、Bランク以上からはギルドの緊急集合を、拒否できなくなりますので、Cランクで止めるものもいます。無論Bランクになると沢山の報酬と、爵位を貰えます。Bランク1人で、スタンピードを止められるくらいの強さですね。AやSランクですと、ドラゴンスレイヤーの称号を持っている方が多いですね。Sランクになるためには、3人のギルドマスターからの推薦が、必要になります。あとは依頼について。依頼は上下1+-の依頼しか受けれません」
なるほど。Bランクの緊急集合を嫌ってCランクで止めている人もいるのか。私もそうしようかな。爵位とか貰っても・・・って感じだし。多分貰えても騎士爵だろう。
「分かりました。説明ありがとうございました。ところで今のところSランクは何人くらい居るのですか?」
「今のSランクは8人ですね」
「8人ですか。ありがとうございました」
8人・・・いつか会ってみたいですね。では、さっさとランクをCまで上げて、セシリアと一緒に優雅に過ごそうか。あっ!宿に行く前に変化し治さないといけないな。何処か路地裏が無いかな?おっ!いい感じの路地裏発見。さっさと変化して宿に帰ろう。
「セシリア。私は今から変化してきますので少し此処で待っていてください。もし、男の人に攫われそうになったら、金玉を思いっきり蹴りあげて悲鳴をあげなさい。そしたらお姉ちゃんが助けに来るからね。もし、喋れない状態になったら、こファイヤーボールを込めた、指輪を上空に打ちなさい」
「分かりました。シャルおにいさま。ですが、ファイヤーボール位の魔法で分かりますか?」
「ふっふっふ・・・そのファイヤーボールは特別製でありえないくらいの魔力が込められているの。お姉ちゃんが頑張って作ったものなんだから。ただ、威力が高いので絶対に上に打つのよ?」
「分かりました。シャルおにいさま」
あの指輪を作るため、いつもより魔力使ったせいがすごく疲れたんだよね・・・さぁ、さっさと変化してセシリアと同じベットで眠ろう。