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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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71話 新たな仲間にゃー


 ミシュの脱走から次の日。

フランとシュレーヌが会話をしていた。


「本当にいいのか?フラン……これは君の為だろう?」

「はい、私は構いません。お願いしてくれますか?」

「わたし個人からしたらな……正直いいとは言えないが……でも決めたんだな?」

「はい、お願いします。生徒会長」

「……はぁ……分かった。もしこれで何かあったらいつでも相談してきてくれ。フランならば多分まだ大丈夫だろう」

「ありがとうございます、それでは失礼します」

「変わったなフラン」

「それは……あの元気すぎる子のせいかもしれないですね」


フランは頭を下げると、そのまま生徒会長室を出ていった。


一方その頃、私たちは部室に集まりまた悩みに悩んでいた。

ミシュの事は頑張るということで片付いたのだが……肝心のお金問題がまだ解決をしていない、このままだと手術を受けることが出来ない。


「なんとかできないかにゃあああ!」


私は頭に両手を回し大きな声で叫ぶ。

残りの皆も悩みに悩んでいる……それはそうだろう、何線本当に時間がないのだから。


「今からレースに出たとしても……間に合いませんわ」

「では、親に借りてきましょうか?私は貴族なのでお金には余裕ありますし」

「そうですわ!私も……いや……何もないですわ」

「落ち着いてくださいですわ~そもそも~グループメンバーのお金しか使ってはいけませんわ~」

「そういえばそんな決まりがあったにゃ!」


時間が経てば経つほど私たちの助けられないという絶望度がどんどん増していく。

せっかく昨日、ミシュが頑張ると宣言したのに、この始末はさすがにあり得ない。


ガチャ……ドサ!

と目の前に巨大なきんちゃく袋が置かれる。


「普段から溜めないからこのようなことに対処できないんですよ?皆さん」

「フランにゃ!!?」

「どうしてここにいますの!?」

「それにその袋って……」


私たちは目の前に立っているフランの顔を見つめている。

相変わらず表情は冷たいのだが……


「私フラン・カーネイト、今日よりこの【シャースミミリン】に所属することになったわ。シュレーヌさんにも許可はもらってるから。よろしく」

「フラン……来てくれるって信じていたにゃあああ!!!」

「ええ!?あなたならばもっといいところに所属出来ましたわよね!?」

「意外です……」

「そんなことより、ここに大金貨1000枚入っているから。早く病院に持って行ったら?」

「そうするにゃ!」


ということで私たちは至急お金を集めてようやく、念願の、大金貨2000枚……手術が出来る値段になった。

ミシュにとりあえず報告すると涙ながらに頭を下げてくる。


(これが奇跡にゃ……信じれば奇跡はいつだってやってくるにゃ!)


そうして私たちはミシュを連れて病院に向かう。

病院の院長もお金を見て絶句している。


「本当に2000枚ありますね……分かりました。任せてください!必ず成功させて、少しでも早く復帰できるように頑張ります」


つまりミシュとはここで3年間ひとまずお別れといことで、私たちは病院の玄関前でミシュと対面する。

分かれとはいっても、面会や外出などはすぐにでも出来るらしいので、そこは安心していいとのことだった。


「じゃあミシュにゃん……元気でいるにゃよ!もしもくじけそうになったら私の人形をみて、思い出してほしいにゃ」

「頑張ってくださいませ!私たちも応援していますわ」

「がんばってください!あなたは姉を超えるのですから」

「そうですわ~【神速のスターリ―】さんもきっと復帰を望んでいますわ~」

「ミシュ、私はあなたの行動を才能だと言っていました。なぜだと思いますか?あなたが私のライバルだからです。私のライバルが本気を出さなければ、やる気が出ません。今度はあなたの本気で勝負しなさい。羽を痛める飛び方なんて何も生みませんから」

「フラン……みんな……本当にありがとう!私必ず復帰するから!待ってて!フラン!今度こそ本気で勝負だよ!」


フランは泣きながらそう叫ぶ。

私たちは門限があるためミシュを背にして歩き出す……

今でもわかるミシュが泣きながら手を振っている姿が。


「あっ、でもそうなると表彰祭ワインドパレードの歌詞を変えないといけませんわ!」


エリが何か思いついたかのように叫ぶ。

エリが言うには曲はフラン無しで作ったのでまた変えないといけないのだ。



「にゃ、その必要はないにゃ」

「どういうことですか?」

「【FellowAlways】に関してはちゃんと前からフランの枠を作っていたにゃ」

「なるほどですわ~!何で2回言うのかと思ってましたわ~」

「あの繰り返しはそういうことでしたの!?」

「シャーリンって本当に内緒が好きなのね……このグループに居たら私も洗脳されそうな気がするわ……」

「私もそれは分かりますよ……フラン」


ということで今日からは、フランカーネイトが新たな仲間となり、共に頑張っていくことになるのだった。


ということで前回の【2曲の歌詞】歌唱部分と歌詞を少し変更しました!

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