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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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50話 2曲目のMV制作に取り掛かるにゃー


 私は2曲目のMVを作るべく、皆をレース会場に集める。

皆は何故MV制作にレース会場を使うのか、疑問があったらしいのだが、私は無理を言い来てもらったのだ。

そう、今回のMVは……


「私たちと言えばレースにゃ!つまり、レースをしているシーンを主に入れたいにゃ!!」

「それで私たちをこの会場に呼んだのですわね!」

「でも私たちはどうするの?ここ陸上のレース場でしょ?私たち空中種族は入れないよね??」


そうここの世界はそもそも陸上、空中、水中により入れない箇所が出てくるのだ。

しかし、それはあくまでも開園中の場合に限り、つまり休業中に許可を撮れば入ることが出来る。


「今日このレース会場は休業中にゃ!だから、ちゃんとMVを撮影したいということで、許可をいただいたにゃ!これでミシュとスライもは入れるにゃ!あと……ここで提案にゃんだけど私たち呼び捨てで話さにゃい?」

「私はもちろんいいですわよ」

「私も構いません、エリ相手にさん付けは嫌だと思っていたのです」

「なんですって!?ロミ!分かったですわ!今ここで勝負ですわよ!!」

「勝てるはずないじゃないですか。あなたが私に……ふふ……」

「むきー!ですわ!」

「エリとロミは放っといて私も大丈夫」

「私もいいですわ~」

「じゃあ決まりにゃよ!」


私は皆の顔を見る。

相変わらず、エリとロミは喧嘩をしているのだが……いつになってもどこにいても、喧嘩をしていることがあるので、もう私たちの中では、すっかりと日常風景になっていた。


「あっそうにゃ!!MV出演の特別ゲストを呼んでいるにゃ!昨日ここに帰ってくるときに呼んだにゃ」

「ゲスト?だれ?」

「それは入ってからのお楽しみにゃよー」


そう私はせっかくMV撮影をするならば、ほかの人たちも参加させた方が良いと思ったのだ。

そうして呼んだ1人なのだが……


「ささささ……サフィーさんですの!!?」

「ど……どうしてあなたがここにいるのですか!!?」


予想通り、エリとロミは目の前にいるサフィーに、ビデオカメラを回している。

まるで目の前に有名人が現れたような反応だった。

まぁ……陸上では超が付くほどの有名人なのだが……


「シャーリン~!今回は呼んでくれてありがとう~!4人は初めましてですね!どうも私は陸上3連王のサフィー・クロネスです!」

「本物ですわ~!!」

「本名初めて聞きましたよ……」

「そんなにすごいんだね……」

「陸上の事はあまり分かりませんわ~」

「あはは!滅多に陸上と空中の人が混じっているグループは、なかなかないからね」


サフィーが私に抱き着いてくる。

その様子を、エリとロミが不思議そうな顔でずっと見つめているのだった。


「ということで今日は、2曲目……【FelloAlways】のMV撮影を始めるにゃー!今回の撮影はかなり時間がかかるから、皆頑張るにゃよー!サフィーさんも今回来ていただきありがとうにゃ!」

「いえいえ!シャーリン様達と一緒のMVに出演できるなんて、感激だよ!」

「私からしたら、あなたのファンなんですのよ……」

「そうですね……私も目標はサフィーさんでしたから……」

「あら?そうなの??ありがとう~サインしてあげようか??」

「いえいえ!!とんでもないですわ!ですわよね!?ロミさん!」

「ええ!私もそう思います!!」


どうやら2人は本当にサフィーさんのファンらしく……ずっと話続けている。


(まぁ……しばらくは話をさせてあげるかにゃぁ……でも……そんなすごい人だとは思わなかったにゃ。3連王ということは、確かにすごい戦歴ではあるにゃ……実際、陸上の3連王レースを見たことないからにゃぁ)


ということで私はしばらく2人とサフィーの話を聞くことにする。

聞こえてきた話ではサフィーの種族はエディオ族……エディオ族は基本頭に猫耳……より大きくウサギ耳より小さい耳がパタパタと動いている種族らしい。

そして何よりトカゲのような尻尾もついているようで……前に他時も帽子をかぶっており、普段は尻尾も隠しているらしく、私は見たことなかったのだが。


「そんなことより、MV撮影前にちょっと1回私と走らない?」

「良いんですの!?サフィーさん!」

「ちょっとエリ!!」

「本当にゃ!?」

「ええ、私も1回走ってみたかったからね!」


サフィーが笑顔で答える。

私はサフィーの強さを知らないので、何とも言えないのだが……エリとロミの様子からして、一緒に走れるだけでも、凄いということだけははっきりと分かる。


「そういえば何で引退したんにゃ?」

「それ私も気になりますわ!3連王になったならば、今でも走り続けられますわ」

「あまり深く聞くのはやめましょうよ。シャーリン、エリ。人には聞かれたくないことだってあるでしょう?」

「ふふ!別にいいよ?そこまで深い事情は無くてね、私……パフォーマンスに専念したかったんだ。どうやらそれは、今のグループ皆も同じことを思っていてね。有名になるためにレースに出て……3連王になった!というわけ!」

「だからライブメインでしているのですわね……」

「まぁ……3連王になるためには、本当にしんどかったよ?ライバルも沢山いたからね、そんな中3連王達成したときは……気持ちよかったなぁ。それと何で私がシャーリンさんを気に入ったかだけど、あの時のレースはもちろんだけど、あの時のライブ!あの時のシャーリンさんの声に惚れたんだよね~」


私はやっと点と点が繋がったような気がする。

つまりサフィーさんは音楽が好きで、パフォーマンスとして有名になりたい、でもこの世界は基本レースからのライブが普通の流れで、パフォーマンスだけ専念するというのは難しいようで……

だからレースで有名になり、このままの勢いでパフォーマンスとして、いろいろな場所でライブをしている。

こういうことだった。

だから、サフィーは皆が音源付けていた。と疑っていた私のあの声にすぐ気づいて、惚れたのだという……


「そうだったのね……世間は狭いというか……」

「良い話ですわ~」

「さ!私の挨拶も済んだし!ちゃちゃっと走りますか!私はそうねぇ……14番レーンでいいから!3人でじゃんけんして決めちゃって!」


ということでサフィーの提案により、急遽私たち3人とサフィーで走ることになったのだった……


(初の3連王者との対決にゃ……これは負けたくないにゃ!!)


と私たちはじゃんけんをし……1番レーンエリ、2番レーンロミ、3番レーンシャーリンに決定した。

私は1回深呼吸を挟むと、そのままゆっくりスタートラインまで歩いていく……

他の4人もスタートラインに着く……のだがサフィーは先に選んだにもかかわらず14番レーンにおり……

わざと不利な外側を選んだのだ。


「じゃあ私が合図を出しますわ~行きますわ~!5、4、3、2、1、スタート!ですわ~」


スライの合図に私たちは一斉に走り出した。

絶対に勝つ!そのような気持ちで。

いよいよ50話を突破しました!今まで見てくださった。皆さんありがとございます!!

これからもどんどん更新をしていくので、良ければブックマーク、感想等よろしくお願いいたします!!

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