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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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40話 2回目の鳥1級レース【ブラウター】(ミシュ視点)①


 (ついにやってきた2回目の鳥1級レース【ブラウター】……私はここで3連王の一歩を踏み出す!)


私はゆっくりとレース会場に向かっていく……周りにはたくさんの鳥族が集まっており有名な鳥族もちらほら見えていた。


(要注意な鳥族はあそこの自販機にいる……カレン・スクエアさん……2年生で【ブラウター】2連覇……さらには前回はレコード勝利……戦法は逃げ……)


「あらぁ……あなたは1年生の……」


後ろから声がかけられる……言い方的に私の事を何か嫌味でも言いに来たのかは明白だった。

しかしここで反論すると喧嘩になってしまうためにぐっとこらえる。


「はい、ミシュ・アルフィーユです」

「まぁ……才能に任せている君には私たちが負けるはずないけど~せいぜい頑張ってね~一回目のような醜態はさらさないでね」

「はい、肝に銘じておきます」


私は歩いていく鳥族を半ば睨みながら見送る、確かに私の強さは種族……いや家系が強いのは確かなのだ。


「気にしなくていいと思うよ、今日はよろしく」

「あなたは!カレンさん!よろしくお願いします!」


(そうだよ、何気にしてるんだろ……私は私!)


ということでスタート場所まで歩いていく、スタート場所は高い丘の上にありそこから一斉に飛び立つのだ。


『さあ!始まりました!鳥1級レース【ブラウター】今回の3連王に向けての1戦目です!さあ誰が勝つのでしょうか!皆さんが1番期待を寄せるのはカレン!なんと2連覇中です!』


カレンの登場に周りから大歓声が沸きおこる、それはそうだろうこれに勝てば3連覇なのだ。


『最後に、新生の1年!あのミシュリーさんを姉に持つミシュ!前回では調子が乗らなかったみたいですが今回は気合が入っているようです!』


私はゆっくりとスタート前まで歩いていく……思っていた通り歓声は上がらず、微かに舌打ちまで聞こえる始末だった。


『それではコースの説明です!【ブラウター】は総距離50KM!そして他レースと同様に10個のリングが浮いていますのでそこを通り抜け一周し最後ゴールのリングを通り抜けた方の勝ちとなります!一度でも通り抜けないとその時点で失格となりますので注意してください!看板もたっていますので潜り抜けないということはないと思います!』


(5KMごとに1個のリング……さらに【ブラウター】は急カーブが多い……そこまで速度は出ない……最後までどこまで羽を温存できるか……)


「ふん!才能では勝てない事を私……リン・スラが教えてあげるわ!それでは~」


とすぐに歩いて行く……正直私に対してはかなり嫌っているようだった……


(何が……才能だ……何が……努力はしてないだ……そんなわけないじゃん……もういい……絶対勝つ)


私はそうしてスタートラインに立つ……


一方その頃、シャーリン達はモニターの実況中継を見ていた。


「やはり……上級生にもあまり……良い印象は無いようですわね……」

「そんにゃ!ミシュは頑張ってるにゃ!」

「でも……周りの圧力には勝てませんよ……さすがに」

「そうでもありませんわ~」


スライがまともに真剣な顔でモニターを見つめていた、スライがこんなに真剣な声で話すのは初めてのため、3人は驚いた顔でスライの様子を見る。


「あの方たちはミシュさんの努力を知りませんわ~それに……ミシュさん……今度は本気を出すつもりのようですわ~」

「そんなこと分かるのですか?」

「私にはさっぱりですわ!」

「なんとなく顔がいつもと違うことだけ分かるにゃ」

「それが分かるだけ十分ですわ~今のミシュは誰にも止めらませんわ~」


スライの謎に説得力ある言葉使いが逆に3人に安心をさせるのだが……


「何でそんなに詳しいにゃ?スライさんって……まったりしているイメージにゃ……」

「そうですね……確かに……前に私たちで追いかけっこしたときも3人で追いつけませんでしたし……」

「おほほ!!まぁいろんな人にはいろいろあるのですわ!!スライは今まで通りまったりですわ!ね!?」

「まったり~ですわ~」

「本当にまったりにゃ……」

「はぁ……損した気分ですわね……」

「とりあえず早く見るにゃよ!!もうすぐ始まるにゃ!!」


シャーリンの言葉に私たちはモニターの方を見る、どうやら今はスタートラインに全員が並び開会式が行われているらしい、そして1級レースでは2級と違い、ここで表彰祭の出し物を決めるらしい……

3人はこれからミシュに応援することに決めたのだった。


(いよいよ始まる……何でだろう……緊張はしないなぁ……これがお姉様の気持ちだったんだね……よし……大丈夫!今の……私なら……行ける気がする!)


私は前回の1級レースを思い浮かぶ……あの時の私はかなり……気持ち的に焦っていたのだと思う……今は前回のような気持ちの荒ぶりは無くなった……代わりになんだろう……今は分からない……


『さあ!ということで時間となりました!!皆さん!準備はいいですか!!?鳥1級レース【ブラウター】カウントダウン5秒前!5!4!3!2!1!スタート!!』


開始の合図が響き渡ったのだった。

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