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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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34話 表彰祭(ワインドパレード)についてにゃー


 私は昨日買った琴で作曲作業を進めていたのだが……


「なかなかうまい事いかないにゃー!!!」


と両手を上げ叫ぶ、ここにフランがいたら怒られていたのだが、今日は何やら用事があると部屋から出て行っているのだ。

一応門限まで残り4時間ほどあるため、あともうすこしは練習できるだろう……

と思っていたのだが結局私は琴を持ちミシュの部屋に向かっていった。


「なんで皆いるにゃ!?」

「私達もなかなか作業が進まなかったので、4人でしようかなと」

「そうですわ、私もロミさんと考えるのは疲れましたわ」

「エリ??どういうことですか?」

「な……何でもないですわよ~おほほほ……」


そんなこんながあり結局私達全員で作曲をするようになるのだった。


「そういえばシャーリンさんは表彰祭ワインドパレード見ついて詳しいことは知ってるのです?なければ私が説明してあげますわ」

「私が前に乗り物に乗って歌ったりダンスをするってだけ教えたよ」

「確かにそれで合っていますわ~まぁ……私はライブしてないからわかりませんわ~」

「スライ……」

「エリさん?どうしたのにゃ??」

「い……いや!何でもないんですのよ!!おほほほ……」

「ライブって別にしなくてもいいのにゃ?」


何やら変なエリの態度に少し不安な気持ちになるが、とりあえず今は気にしないことにした。

そんなことよりもまずは曲を作らないと話にならないのだ。


「では私が表彰祭ワインドパレードについて詳しいことを教えてあげますわ!」

「「「「おー!!」」」」


もとから説明をする気が満々だったのか、目が輝いている。

私もここは覚えておかないと今後のレースに関わる……ということでメモを取る準備も満タンだった。


「まずは表彰祭ワインドパレードの目的ですわ!これは2種類の目的がありますの、まず1つ目![応援に来てくださった皆様に感謝の気持ちを込める場所]ですわ!」


そこは確かに初めてのライブの時から感じていた、理由はせっかく応援してくれた人に何もなしにただ、ありがとうを言うだけだとダメだと思ったのだ。


「そうしてもう1つですわ!それは[一緒に走ってくれてありがとう、楽しかった、という気持ちを伝える場所]ですわ!!」


(なるほどにゃ……つまりはファンに感謝の気持ちを伝えつつ私達でも感謝を伝える場所……)


私はなんとなく分かる気がした、エリさんとロミさんは、初めはライバルだったのにもう私と仲良くなっている、初めてのライブの時一緒に歌ってて気持ちいい感覚があったのは、恐らく2人が私に対して一緒に走ってくれてありがとう!という気持ちがあったから……


「そしてもう1つ重要なことをお話ししますわ!まずは表彰祭ワインドパレードには3種類の開催方法がありますの!それは![ライブ方式][パフォーマンス方式][レース方式]ですわ!!」

「何が違うのにゃ??」

「ここからは私が言いますよ」


とロミが隣で手を挙げている、エリは一瞬ふてくされたような顔をするがどうやら譲るらしい。


「まずライブ方式ですが……わたしたちがライブをしたのがライブ方式と呼ばれるものです。つまりはまぁ……そうですね……レースで1位、2位、3位になった人が会場が指定をしている楽曲で踊ったり歌ったりすることです」

「にゃるほど……」

「次にパフォーマンス方式ですがこちらは、バンドや弾き語り、ショーなど様々な事が出来ます、ライブ方式とは違い楽曲も自由で参加者もチームの方ならばレースに出ている必要はないです。ただ開催できるのはライブ方式と同じく1位、2位、3位の人ですね。基本パフォーマンス方式はバンドとか劇団などに入っている人に良く見られます」


つまりはライブ方式では楽曲指定、人数指定、ダンスと歌のみの初心者向け、パフォーマンス方式が上級者向けだということだった。

大体は初心者向けのライブ方式で練習してから上級者向けのパフォーマンス方式に移るのが主流だという……


「最後にレース方式ですね、こちらはレスで美しい、わくわくさせるようなことをして盛り上がるという方式ですわ。まぁ元々はこんな方式がなかったのですが……5年前のミシュリーさん……怪我して今は休養中なのですが、その時レースのみで出た人も評価されるべきだ!という声が上がり、レース方式が生まれたそうです」

「私はレース方式でしたわ~」

「スライ……あまり言わない方がいいですわよ、あなたも辛くなりますわ」


エリのささやきにスライは右手で止める、どうやら昔何かあったようなのだが、一応辛そうな話になると思い敢えて聞かないことにした。


「そうだったのにゃ……でもいいこと教えてもらったにゃ!」

「私たちはこのライブが終わってもバンドは続けるつもりです、なのでこれからはパフォーマンス方式で登録します。ちなみにライブ方式と変わらずレース後すぐにライブパフォーマンスがあるので、皆さんも現地に来ないといけませんが……」

「もちろんいいにゃよ!!」


私は左手を上げる、ここでみんなとバンドを作れるならば、ただ現地に行くくらい……というか生でレースを見お体という気持ちが大きいのだ。


「決まりだね!じゃあみんなで円陣組むよー!」


ミシュの言葉に私たちは円になり手を繋ぐ……のだが一向に誰も言わないため沈黙の時間が流れる。


「ここはリーダーのシャーリンさんですわ!」

「え?私にゃ??」

「当然ですよ」

「賛成ですわ~」

「シャーリンファイト―!」


私は皆からの笑顔に俯いてしまう、円陣なんて組んだことがなかったために緊張してしまうのだ。

前世ではご主人様と一緒にテレビで円陣の様子を見たことがあったためやり方はなんとなくわかる……


「いくにゃよ……シャース……」

「「「ミミリーン!!」」」


と全員で手を挙げる……気づいたら消灯時間を回っており、私たちは寮長にばれない様、部屋へと戻っていくのだった。

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