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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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31話 動画の反響が凄いにゃー


 バタバタ!!コンコンコンコン!!!!ガンガンガン!!!


「うるさいにゃああ!!!」


私はあまりのうるさい音に飛び起きる。隣を見るとどうやらフランはお出かけに出ているらしく、私は心底ほっとする。

ここにフランがいたら……間違いなく大喧嘩に発展しかねないのだ。


「シャーリン!!シャーリン!大変!!至急私たちの部屋に来て!!パソコンもね!!」


ドアの目の前にいたのはミシュだった、何やら相当急いでいるようで……というかここまで焦る?急いでいるミシュを見るのは初めてだった。


「わかった!すぐ行くにゃ!」


ということで私はすぐさま顔を洗い服を着替える……正直今日は休憩の日であり、何もしない……と思っていたのだが……

とりあえず私はミシュたちの部屋に歩いていく……が途中でエリとロミと合流する。


「あっ!エリさん!ロミさん!おはようにゃ~」

「おはようですわ!あなたも起こされましたの?」

「おはようございます。朝から本当に……何の話なんでしょう……」


どうやら2人もいきなり突撃ドア殴りをされたようで……かなり機嫌が悪い事は確かだった。

私たちはとりあえず一緒に部屋に向かったのだった。


「いきなり呼び出してなんにゃ?」

「これよ!これ!!」


ミシュが慌ててテレビをつける……そこには……あり得ない光景が広がっていたのだった。


『なんと!現在!投票をするべく世界各地からサイマージュソープへ国民がどんどん集まっており……現在1890KMの長蛇の列ができています!!』


「何が起こっているにゃ!!?まだ1日目にゃよね!!?」


私はなぜこんなあり得ない現象が起こったのか慌ててパソコンに投稿したCM動画を調べる……すると……


「にゃあああ!!?この動画の再生回数が……5000億超えているにゃ!!?」

「なんですって!?ちょっと見せてくださいですわ!」


私は皆にパソコンを見せる……確かに数字は5の後に0が11個……つまり()()()1()()で5000億回再生を超えたのだ。


「MV投票場所はどうなってるにゃ?」

「一応まだ0なのですが……」


私は感想欄を見る……そこに書かれていた内容により、私は納得する。そこに書かれていたコメントには……


[すごいです!!MAIRONさんも出るなんて!!絶対早めに行かないと!!]

[MAIRONスラチオ学園の1年生だったの!?どんなMVでも応援してるよ!!]

[爆速ランナーズのヴィラ―さん復帰!!?奇跡!!シュレーヌさんとヴィラ―さんコンビ凄い楽しみ!!]

[ヴィラ―さん見れるの!!?すごい!!行かないと!MAIRONの生歌も是非聞きたい!!]

[これはMAIRONの圧勝だね!!]

[いやいや……爆速ランナーズじゃない?ヴィラ―さん復帰って相当だよ?]

[早くこの2グループのMVが見たい!!すぐ投票しに行く!!]


「なんかすごいことになりましたわ~」

「爆速ランナーズ派24%MAIRON派が61%その他が15%ですね……」

「今ここに写っている方たちは皆この2グループの応援にゃ?」

「そうですわ~私たちは相当不利ですわ~」

「一応ほかの人のMVを見てから作る方がいいかもです」


ロミさんが真面目な顔で私たちの方を向く、いつも以上に真剣な目をしているので私達も頷く……が……


「どうしてにゃ?」


一応ロミさんの言うことは基本間違いがないのだが、何故なのかは一応聞いてみることにする。


「ここまでこのことが広まったとなれば……MV視聴場所にも必ずたくさんの人の目に留まります、そこでこの2グループ以外のMVがどれだけ見られるのか……そこをちゃんと見ておかないと……MVは一発勝負ですから……ほかのグループもMVだけでこの2グループを抜かすのは到底無理でしょうが……」

「そんなのやって見なきゃわからないにゃ、もしかしたら超えるかもしれないにゃ」

「さすがに難しいと思うよ……ここまで2グループが突出してるならさすがに……初期の知名度が違い過ぎる」


普段弱音を滅多に吐かないミシュが珍しく下を向いている、まぁ私も勘づいてはいた……つまりは世界中から愛される国民的アイドルスターグループがいきなり初心者を含む大きな大会に応募するのだ。

それはこう殺到してくる違いない、私たちは初心者グループのため……いや多少知られているだろうが……この2グループに比べれば天と地ほどの差な為に、1位を取るのは本当に難しいと思う。

しかもしかもそこにヴィラ―さんの復活でのシュレーヌさんとのコンビ、かつMAIRONの生歌が聞けるというファン歓喜の特典つき……本当に伝説のライブが幕を開けることを私は確信する。


「でも初回がこんなに盛り上がってしまうと……これからどうなりますの??」

「え?」

「シャーリン……ここまで大きくなってしまうともはや……取り返しがつかない……確実にスラチオ学園の大イベントになる」


ミシュの言葉で私ははっと我に返る……つまりこのイベントの運営は私たちがこれから先ずっと私たちが運営することになるのだ。


「ここまで大きくなったことは……今までなかったらしいですわ~」

「……じゃあ絶対成功させないといけないにゃ!とりあえずMVは先に実行委員の資料とかを全部終わらせてから、だにゃ」

「ふふ……そういうと思いましたわ!!」

「まずは勝ち負けより成功を目標にすべきですね……」

「そこは勝利も狙っていこうよ……ほらMVと同時に」

「考えたんだけどにゃ?先に今の仕事を終わらせてゆっくりMV作る方がいいと思うにゃ」


もちろんミシュの意見も一つあるのだが……勝ちにこだわりすぎて実行委員の仕事がおろそかになるわけにもいかないため、まずは成功の為、先に今の実行委員の仕事を終わらせるのが先だと考えたのだ。


「オリジナル楽曲はどうしますの?」

「「「……」」」

「「「忘れてたあああ!!」」」


あれだけ意気込んでも結局は、いつも通り私達のハチャメチャな生活がこれから先、続いていくことになるのだった。

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