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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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外伝 3-0話 ライブ会場で鬼ごっこにゃー?

今回の外伝は前回の外伝よりもさらに長くなると思いますが、よろしく願いします!!


  【外伝 3-0話 全員で鬼ごっこにゃー】  


私は合宿最終日の前日にあることを思いついてしまった……今はこのライブ会場がほぼ貸し切りで常時自由に使えるということ……走る練習も飛ぶ練習も合わせてしたい……そして合宿ということで遊びたい……つまり両方できることと言えば……


「ライブ会場全体を使った鬼ごっこ!!?」

「そうにゃ」

「本気で言ってますの!?かなり広いですわよ!!」

「私はとても楽しそうですわ~」

「前代未聞です!」

「私はいいと思うけど……」


どうやらエリとロミは若干反対派でスライとミシュは肯定派でちょうど分かれることとなった。


「でも鬼は誰がするのですか~?」


スライの質問に私は目を見開いた……そう……そこまで深く考えていなかったのだ。


「とりあえず今日は皆休みだし1回聞いてみたらどう?」

「それしかないですね……そもそもこんなところで鬼ごっこ……先生の許可がないといけませんからね」


ということで私たちはとりあえず他の組に全員での鬼ごっこについて提案したのだが……まさかの即答で参加したい!!というので全員あっという間に集まった。


「この敷地内すべてを使った鬼ごっこですか??制限時間は……朝8時から夜5時ですか……」

「はい!」

「ふふ……面白いではありませんか!」

「ですがまだ鬼が決まっていなくて……」

「ふ~む……でしたら私が集めてきましょう」

「先生が!?本当ですか!!?」

「その代わり私は鬼側につくわね」

「「「「ええええ!!?」」」」

「先生を含め集めた人たちとここにいる1年生たちでの鬼ごっこです!」


ということで私たちはテントに戻っていった……。


「まさか先生が鬼にゃあ……」

「ドラゴン族はかなり飛ぶのが桁違いに速いですわ……先生にだけは見つかったらやばいですわね……」

「逃げ切れないにゃ?」

「飛行戦は圧倒的不利ですわ~」

「となると……私たちが重要になってきますね……とはいえ……上空から飛んでくるので毎回上に警戒しないといけませんが……」

「先生の事ですわ~絶対とんでもない人たちを集めてきますわ~」

「1年生って何人にゃ?」

「全員で45人ですわ」

「それでこの大きさだよね?隠れれば行けると思うけど……」

「呼吸音でバレますわよ……」


私達は今のうちに必死で作戦を立てる……


「じゃあライブ会場の中や山はどうにゃ?飛ぶところないし……上から見つけにくいにゃ」

「山は圧倒的に体力使いますわ……中だと隠れられますが行き止まりが多いですわ……」

「結局のところ有利不利は無いということですね……」

「誰が鬼になるかによっても変わってきますわ~」

「とりあえず今日は寝袋あるのでライブ会場で寝ましょうか……テント早くたたみますよ」


ロミの言葉に私たちは急いでテントをたたんでいく……やはり作るよりも崩す方が時間がかからずあっという間になくなってしまった……

ちなみにこの時大変だったのはテントのシートをすべて取り終え足場を抜くときだった……一応ミシュとスライが上空で持ってくれていたこともあるが……かなりの重さの為に上空2人でもなかなかきつかった。その時のエリの怪力パワーは目を見開くものがあり、なんと……ほぼ1人で下を支えていたのだった……


「なんかあの時の努力がむなしいですわね……」

「仕方ないですね……料理でも作るのは難しく食べるのは簡単と言いますから……」

「楽しかったですわ~」

「とりあえず行こうか……もう暗くなってくるし」


ということで私たちはライブ会場の中に入っていく……


中はちゃんと荷物が固められており、ほかの組も明日に備えて準備会議をしている所だった。

私達の事を見つけると周りから作戦についていろいろと聞きに走ってくる。

私達はとりあえず危険なところと注意するところを伝えるもやはりほかのチームもそのことは気づいており結局なんも新しいことを聞けず終わるのだった。


ということで私たちは明日に備えなるべく早めに寝ることにしたのだった。

次の日……


「おはようにゃ~」

「おはようございますわ~」

「おはよ」

「まだ眠たいですわ」

「文句言わないでくださいエリさん!」


ということで私たちは簡単におにぎりを食べている……周りも起き始める。そうしてじっとしていると、いよいよ鬼ごっこ開始1時間前になる……

私達はひとまずライブ会場全体を歩き、行き止まりだけを確認する。そうしないと実際追い込まれたら何もできず捕まってしまうからだ……正直歩きだと残り1時間で見つけることは不可能の為、小柄なミシュが飛んで探してくれた……

正直、私はミシュが最強だと思っていた、理由はライブ場ホールの中は広いため先生も飛べるが、それ以外は天井が比較的低いため恐らく困難であるだろう……そうなると、ミシュの小回り低空高速移動がかなり強いと考えたのだ。


ピンポーンパーンポーン


『皆さんそれではライブ会場の正面出入り口に集まってください』


と放送が流れる……先生の声の為鬼側のチームの発表だろう……

私達が向かうとそこにはもうみんな集まっていた。


「はーい!それでは今から鬼ごっこをしたいと思います!ルールはこの敷地内全域として10分後の8時から夜5時までの長期戦となります!昼ご飯は放送で設置したと教えられるので各自探して取りに行ってください!ちゃんと袋で全員分ありますので1人1袋づつです!そうして今回私たち鬼は初め私を含め2人です!またここからは私たちが考えたのですが……定期的にミッションがあります!それに成功すると逃げる側に有利になる報酬……失敗すると鬼1人追加です!!」


私達は大きく頷く……つまりミッションは出なくてもいいけど出なければ失敗扱いとなり鬼が増加する……こういうことだった。


「そうしていよいよ……私たちの鬼を発表します!鬼は全員で5人!まずはこの方です!」

「わぁー!推したちがいっぱい!!」


私たちの上を()()()()飛び越えるとそのままピョリンが先生の隣に立つ。


「高跳び第1級選手権【ホライズン】優勝者……大会記録更新15mのピョリンさんです」

「高跳び15mにゃ!!?」


会った時からものすごい跳躍力だとは思っていたが……さすがにここまでとは思っていなかった……。


「推し達を捕まえるのはいささか私には……ですが……間近で見れるならやってやりますよ!!」

「そして次はこの方です」

「ちょっとごめんね~」


後ろから1人歩いてくる……見たことある顔だった……


「お久しぶり!シャーリンっ達!」


夏祭りでサインをもらったサフィーだった……


「この方は陸上3級王の称号の持ち主で私たちの世代で活躍した1人のサフィーさんです!!」

「わああ~!!本物です~~!!」

「うそ……なんでここに……」

「本物……」


周りから衝撃の呟きが聞こえてくるが……一番はしゃいでいたのはピョリンだった……


「そして最後は……この方です!!」


と1人が歩いてくる……マントを羽織っておりよく顔が見えない……


「私が最後の4人目だ」


とマントを脱ぎ捨てると目の前にいたのは……


「「「「生徒会長!!?」」」」


私達全員の声がシンクロする……そうまさか生徒会長が来ると思わなかったのだ。


「そう!最後の4人目は歴代最強者……シュレーヌさんです!」

「ちょっとシュレーヌさん!マントは片付けてくださいよ!?」


どうやらリンカも後ろからついてきたようで拾い上げる


「さぁ!皆さん今から10分差し上げますので逃げてください!初めは私とピョリンが確保に向かいます!!」


という言葉を最後に私たちはそれぞれ逃げていく……こうして合宿最後の鬼ごっこが開始されたのだった。

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