表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
30/147

25話 ダンスの練習にゃー


 あのストレッチの後日からみっちりとロミにしごかれていたスライとエリだが……なんと合宿の間で90

度開脚した状態から腹を付けられるようになるまで成長していた。


私達は学校の体育館に集められる……今回はの体育館は練習する人がいなくて私達だけだった。


「今日は本格的にダンスの練習をしたいと思います!!」


ロミが腕を組みながら前に立っている、何気に自信満々の顔をしているのが……全く分からないのだが……


「まずは基本的なステップをしましょう!右足を前に出して~」

「こうにゃ?」

「こんなの誰でもできますわ」

「余裕」

「出来ましたわ~」


私達は一歩前に踏み出す……ここまでは簡単で私達は余裕でできている。


「まだ一歩目ですので出来るのは当たり前ですよ!じゃあ次は左足を右足を超えてクロスのようにさせてください!」

「これも行けるにゃー」

「私も行けますわ!」

「うんまだいける」

「簡単ですわ~」


私達はとりあえずロミの方を見ながらポーズを真似していく……


「そうしたら足を戻して1、2!でこのポーズまでしましょう!!行きますよ!」


ということで私たちはロミの掛け声に合わせて足を動かしていく……なんだかんだダンスっぽくなってきている気がする……


「それではこのクロスさせている状態で右足を下げてください!左足のクロス状態はそのままですよ!」


ということでロミが実際に私たちの前で実践をしてくれる・。


「若干股関節が痛いですわ!まぁこれくらいならいけますわよ!」

「私は余裕ですわ~」

「なるほど……この時点で股関節の柔らかさが来るのね……」

「私は行けるにゃ」


ミシュと私は苦戦しているエリの方を見る。


「ここまで来たらあとは左足を戻し揃えるだけです!!リズムで動かしてみると1、2、3、4こんな感じです!見てますか??」

「バッチりにゃ!!」

「ではゆっくり行きましょう!!」


というわけで私たちはロミのリズムに合わせて足を動かしていく……がこれがなかなか苦戦をするのだった


「右、左、右、あれ??なんか違うにゃ」

「右、左、左、右ではないですか~?」

「右左左だと元に戻ってしまうんじゃ……交互じゃないの?こんなふうに」

「ミシュさん出来てますわね……」


もう完璧にマスターしたのかミシュはスラスラと足を動かしていた。


「交互で合ってますよ!やりにくいなら体とか手も動かした方がいいと思います……例えば交差するときに体を向けるとか‥…背筋伸ばしたまま上半身等で固定で足だけ動かしているのは……いささか不気味ですよ」

「これでも真剣なんだにゃ」

「手まで動かせる余裕はまだないですわ~」

「そうですわ!」


ということで私は慣れるまで不気味なダンスの練習に励んだのだった。


「少し慣れてきたら逆もして下さい!今は右足からなので今度は左からです!」

「頭と足がこんがらがってくるにゃ!!!」

「こんな感じかな……」

「ミシュさん何でできますのよ!!」


ミシュはすんなりと右足左足交互にできているが私たちは変えようと頭がこんがらがってしまいそのまま後ろに倒れる。


「これまだ初歩の初歩ですよ!頑張ってくださいよ!!見てください!こうです!」


ロミが必死に私たちの前でステップを踏む……それを真似てステップを踏むこと3時間が経過した……


「だいぶ出来るようになったにゃ!」

「私も何とか出来ましたわ!」

「頑張りました~」

「私は足が痛い……」

「このステップだけで3時間取られていたらこの先ダメダメですよ!?どうするんですか!!?」

「どうするったって……頑張るしかないにゃ……」

「歌って踊らないといけませんのよ?このままだと不気味ダンスで行かないといけなくなります!」

「それは困るにゃ!!」

「とりあえずまた明日から違うステップに移りますから!!それまで各自部屋で今日学んだステップを復習すること!!いいですね!?」

「「「は~い」」」


私達はとりあえずその場で解散し部屋にそれぞれ帰っていった……


「うにゃーん疲れたにゃ~」


私はベットに横になる……正直復習をする気にはならなかった……


「でも……頑張らにゃいと!」


ということで私は小さく数字を繰り返し数えながら音を立てない様にステップを踏み続ける……


「何してるの?」

「うにゃあ!?だ……ダンスの練習にゃ……」


急に目の前にいたフランに私は大きく飛んでしまう……これは猫の時の習慣なのだろうか……


「それ初期のステップでしょ?まさかあなたたち……そこから練習してるわけ?」

「これでもうまく行けるようになったにゃ!」

「ふーん……顔が怖い、そして体は不気味……ダンスとしては最低」


私は図星を言われついつい口をつぐんでしまう。


「体を動かせなくても顔の表情と一瞬のポーズだけで、ステップ印象は全く変わる」

「そんなこと言うならやってみると良いにゃ!」


私は半ば怒り気味で言ってしまった。


「はぁ……」


フランが大きくため息をついた後……軽くステップを踏み始める……が顔は怖いままでステップ自体ちょっと怖くなっている……


「怖いにゃ」

「そうそれがあなたの今のステップ……ここに表情と手の動きを加えるだけで……」


途端フランの顔が若干明るくなり……クロスする際にピースからのウィンク……これだけで全体的に楽しく可愛いステップに早変わりしたのだった。

というより……あんな顔できるんだ……というのが率直な感想で……


「見たでしょ?これだけでステップの印象は大きく変わるの、私も笑顔は得意じゃないけど、ここまでなら何とかなります、ダンスをするなら最低でもこれくらいは無いとダメ」

「なんで勝負なのに教えてくれたにゃ?」

「あなたのステップが見てて不愉快だったから、あんな怖いステップするくらいならしない方がいい」


口調は今まで通り……かなりきついがこれがフランの優しさなのだろう……私はそう思う……

ということでこの後はフランに色々厳しめに教えてもらいながら練習をするのだった……

シャーリンとフランとの距離が少しづつ近づいてきている気がする……!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ