23話 体が硬いにゃー
私たちは昼からとりあえずライブの練習をしないといけないということでライブ会場の中に入っていった。
「良いですか！？」
ライブ会場の私たちの番が回ってくると……舞台の上でロミが私たちの前に立つ
「なんにゃなんにゃ？？また対決にゃ？？」
「今回は違います！！まず！私たちに足らない物を補おうと思っています！！」
「なんですか～？」
「私には見当もつかないけど……」
「私達には歌唱力という武器があります！！」
「確かににゃ……朝のあの反応はそうにゃ……認めるしかないにゃ……」
「ですが！！私たちに足らないのはそう！ダンスです！！」
「ダンスにゃ？」
「ライブではダンスは不可欠です！！つまりただ立って歌うのではなく踊ることも大事なのです！！」
私はなるほど……と頷く。
「ダンスは苦手ですわ～」
「私も基本歌ばっかりだったかな……」
「手を振るだけじゃダメにゃ？？」
「ダンスと言えばこうですわよね？？」
エリが線をまたぎ左右に往復する……がそれは
「それは反復横跳びです！！全然違います！！練習時間は3時間しかありませんのよ！！」
「違いますの！！？」
「ダンスは壊滅的だにゃ……」
「お手本を見せてほしいですわ～」
「そうだね、私もダンスあまり知らないかも」
「仕方ありませんわね……」
観客席の前にはピョリンが目を輝かせて写真を撮っていた……恐らく全員分の写真を撮るためずっとここにいたのだろう……
「ダンスと言えばですね……」
ロミが両手を広げそのまま踊り始める……
「凄いにゃ……ロミさん何でもできるのにゃぁ……」
「あんなに体動きますの！？」
「目が回りそうですわ……」
「凄い滑らか……」
「これがダンスというものです！今はありませんが……音楽に合わせて踊るのですよ！まぁ……まずは体の柔らかさを見てみましょうか……皆さん円になって足を伸ばし座ってください」
私達はロミさんに言われた通り足を伸ばして座る。
「そしてそのまま足を広げてください」
私は難なく足を広げる。ミシュも問題なくかなり開いていた……問題はエリとスライで……
「痛いですわ～これ以上無理ですわ～！！」
「こんなの開きませんわよ！！？」
2人はなんと90度も開いていなかった……
「そのまま固定で体を前に倒してください！！」
「にゃー」
私は棟ごと地面につける……その様子にエリとスライが絶句していた……
「ぐぬぬ……もう少しで頭が床に付きそうなのに」
ミシュはどうやら頭を付ける寸前で止まっているらしい……
エリとスライは……背筋90°張っている状態だった……
「体の柔らかさで行くとシャーリンとミシュさん合格ですね」
ロミも足を広げる……角度はなんと180°そのままだった
「ここからよいしょ！」
とそのまま地面にお腹ごと付けている
「にゃにゃ！！？私の上を言ったにゃ！」
「シャーリンさんとミシュさんなら頑張ればここまで行けます！エリさんとスライさんは最低でも90度で胸を床につけるくらいまで行きましょう」
「死んでしまいますわよ！！！」
「絶対いやですわ～！！」
「ですから頑張るのです！体を柔らかくしないとダンスなど踊れません！」
とロミは180°開脚から手を使わずそのまま立ち上がった。
「ロミさん体柔らかすぎにゃ……」
私は立つとそのまま足を広げていく……
「シャーリンさんもう少しです！！」
「にゃううう……」
私は股関節の痛みを我慢しながら足を広げていく……私は目を閉じ無心で広げと行くと地面に着く感覚があった。
「できたにゃ！！」
「凄いです！！ではそのまま曲げてください」
「うううにゃあああ……」
私は必死で体を曲げていく……ものすごく痛かったがなんとか頭は地面に着いた……
「失礼しますね～」
とミシュがわたしのせなかに膝を乗せて押していく……
「痛い痛い痛い！！にゃ！！にゃ！！」
「我慢ですよ！！もう少しですから！！」
「うにゃああ！！！」
と胸が地面に着く感触があった……
「胸着いたにゃ！！！ついたからやめるにゃ！！痛い痛いにゃ！！なんでさらに押してるにゃぁ！！？」
「このままお腹も行きましょう！！」
「やめるにゃ！！壊れるにゃ！！痛い痛い！！！」
私は必死で地面を両手で抑えている……
「ミシュさん！！」
「りょうかい～」
とミシュが私の両手を握るとそのまま引っ張る
「うにゃあああ！！痛い痛い痛い！！」
足が徐々に狭まってくる。
「足はこのままですよ！！」
と後ろからロミが私の足を足でさらに広げてくる。
「痛い痛い痛い痛い！！」
「もうすぐですわ！！」
「頑張ってくださいですわ～」
「いっけー！！」
「壊れるにゃ！！私壊れるにゃ！！痛いにゃ！！」
「大丈夫ですから！！せーの！！」
とさらに私を押していく……正直痛くて何も考えられなかったその時……お腹が地面についた……
「着いたにゃ！早く離すにゃあああ！！！！！」
私が叫ぶとようやく解放されて足の付け根を撫でる。
「ううう……痛かったにゃ……」
「凄いですよ！！シャーリンさん！！これをずっとやりましょう！！」
「ずっとにゃ！！？？」
「慣れてきますから大丈夫ですよ！！」
私は足の痛みが消えず閉じることが出来ないため、しばらくは足を少し開いたまま座り込んでいた……
そうして今日のダンスレッスンは終わりを迎えるのだった。
明日はエリさんとスライさんがストレッチをする番だということで……私とミシュに手伝ってくれとロミから夜中に言われるのであった……
