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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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20話 キャンプにゃ?合宿にゃ?


 無事テントを張り終えた私たちはせっせと荷物を中に運び入れる……が……ここでもある問題が発生した。

それは……


「ちょっと!!?お菓子があまりにも多すぎますわよ!!?今回の合宿中に食べ終わりますの!?ロミさんいったいどれだけ買ったのです!!?」


そう、なんと私たちが決めたお菓子専用の共有場所は山済みのお菓子により埋め尽くされていた。


「私は残りの分の硬貨です」

「ん?残りの分って??確か金貨25枚あって食料と生活製品……テントで15枚消費しましたよね??残りの10枚をお菓子に使ったの??」


ミシュが嫌な予感がしたかのように呟く、実際金貨10枚ということは10万円分のお菓子を買ったということになるのだ。


「まあ~とりあえずこのテントが大きくて助かりましたわ~」

「そうだにゃ……」

「それではアレをしますわよ!!」

「バーベキューにゃー!!」


私は急いで焚火に火をおこし網を取り付ける。


「食料と薪を新たに持ってきましたわ~」

「そこに置いといてくださいまし!!」

「さぁ~みんなで焼くにゃ~!!」


次々食材を焼いていく……5人もいるため正直焼く肉の量は追いついてはいないかった……ゆえに……


「ロミさん!また私の肉取りましたわね!!?」

「エリさんは食べ過ぎです!太りますよ!」

「ロミさんにだけは言われたくありませんわ!!」


エリとロミの喧嘩が勃発していた、そんな2人に比べてミシュとスライは賢い……焼くのに多少時間がかかるが端っこで自分の分だけを分けて焼いていた。


「エリさんロミさん!2人の分は私が均等に焼くにゃ!!」


ということで私は結局2人の分の肉と野菜を焼く事になるのだった……。


「ふ~たくさん食べましたわ!」

「案外シャーリンさんに焼いてもらうとなかなかいいですわね!」

「それは良かったにゃ!」


ロミとエリは満足そうに自分の皿を片付けに行く。


「私は網を片付けるにゃ~」

「シャーリンこれどうぞ」


私が網を片付けようとしたとき隣からたくさんの野菜と焼かれている肉が入った皿が手渡される。


「にゃにゃ??」

「シャーリン2人のを焼くのに自分の分そんなに食べてなかったでしょ?」

「後片付けは私たちがやってますから~どうぞゆっくり~食べてください~」

「ありがとうにゃ!!」


私はスライとミシュに頭を下げるとそのまま一口……肉は冷えてはいるがとても美味しかった。


(こんなキャンプもなかなかいいにゃ……)


というわけで私たちの豪華なバーベキューは終わりを迎えた。



次の日……私たちは朝5時という早朝で川の前に何故か集められていた。


「皆さん!忘れていませんか!?今回はキャンプではなく合宿なのです!!というわけで!朝ご飯をかけた対決をしましょう!!」

「なんにゃ?それは」


ロミが珍しく真面目な顔をしている、正直これから何をするのかは全く分かっていなかった。


「その名も肺活量対決です!!」

「何をするのです~?」

「まずは1人ずつ!この前に立ち大きな声であー!と言ってもらいます!!そしてその他の見ている人の一人がこのアニフォンというものでタイムを計ってもらいます!!声が消えたり息を吸えばそこで終了です!!なお1位の順に朝ご飯が変わります!!」

「良いにゃ!面白そうにゃ!!」

「私もするのですか~?」

「ええ……まじかぁ……」

「2人とも!楽しそうじゃありませんか!やりますわよ!!」


私とエリはノリノリだったのだが……ミシュとスライのやる気が明らかに無かった。


「そして1位の方は……この高級肉と白米です!!2位の方はこの少し高めの肉と白米です!3位の方は白米とみそ汁です!そして4位の方は白米のみとなり……最下位の人には罰ゲームとして……この小さなグミ1つとなります!!」

「最下位明らかやばいにゃ!!」

「絶対1位取りますわ~」

「これは真剣に行かないといけないか……」


どうやらやる気のなかったミシュとスライもようやくやる気を出したようだった……が正直私には自信が全くなかった。理由はスタミナに関しては絶無だからだ。


「順番はくじで決めますわ~!」


ということで私たちはエリが準備をしてくれたくじを引く……


「ゲッ最後にゃ……」

「私は3番目ですわ~」

「私は4番目ですわね!!」

「え~……2番か……ということは……」

「私が1番ですか……ふっふっふ……頑張りますよー!」

「ちなみに1回だけなの??」

「私も思ったにゃ!3往復して一番いいタイムで競えばどうにゃ?」


ミシュの疑問に私も頷く……ミシュの疑問はごもっともで1回だけだと声も温まらず本来の力が出せず終わってしまう可能性もあるのだ。


「そうですね……では3回しましょう!!そうして一番長かったタイムを記録として残しましょう!」


ということでエリが地面に私たちの名前を横並びに書きその下に回数とタイムを書く場所を書いた。

こうしてここにタイムを記録して一回目より2回目の方が上回った場合前のタイムは消す仕組みにしたらしい。


「これなら私達にも分かりやすいにゃ!!」

「良いですか!!?今回の合宿はライブ合宿を兼ねているのですよ!?本気でして下さいね!!?」


ロミが私たちの念を押してくる。


「分かってますわ!」

「負けないにゃ!全力でするにゃ!!」

「やると決めたら私も本気で行きます」

「私も頑張りますわ~」


ということで突如始まった肺活量対決に向けて私たちは精一杯に意気込むのだった。

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