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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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19話 テント作るにも大変にゃー


 私たちは取りあえず焚火は完成することは出来たがテントを作っていないことに気づき、現在制作しているのだが……


「このテント作り方書いてないですわよ!!?」

「そりゃそうですわ~私()()()()()()()()を買ったのですわ~説明書はないですわ~」

「何していますの!!?」

「私が作ってみるにゃ!!」

「周りはかなり暗いですよ?大丈夫ですか??手伝いますよ」

「私も手伝うわ」

「ロミさんミシュさんありがとうにゃ!」


私達はとりあえずテントを取り出していく……が……そこには無数の骨組みやシートが入っていた。


「これはなんですの?」

「多分打ち込んで固定する釘みたいなものかにゃ?」

「シャーリン分かるの??」

「昔よくキャンプ連れて行ってもらって……簡易テントなら立ててたとこ見てたにゃ」

「ですが打ち込みと言っても周りは石だらけですよ……?」

「だったら石の間に挟めばどうですか~?」

「ちょっと待つにゃ!!まだ早いにゃ!!」


とスライが先に打ち込もうとするため私は慌てて止める。


「とりあえず下に敷くものが必要だにゃ……こんな石の上では寝られないにゃ」

「でしたらこれはどうですの??わたくし家から持ってきたのでしてよ」

「なにこれ……」

「折り畳み式の簡易テーブルですわ、ご覧の通り足がかなり付いており壊れにくいですわ、元々は椅子やベット代わりにもなりこの上で生活できるくらいの強度がありますの。あとは同じテーブルならくっつきますのよ」


エリが大きな袋から20個ほどテーブルを取り出しテントの中で組み立てていく……大きい袋だと思ってはいたが……あんな重い物を背負いさらに買い物で重い物を持たせ平気の顔をしているエリは一体……と私が軽く思うが声には出さなかった。



「テントの大きさはどう?」

「ぴったりのようですわ~さすがですわね~」

「一応これで床は完成したにゃ!テントもぴったりにゃ!!……でも……かなり大きくないかにゃ???」

「後はこの骨組みを中に通したら完成ですかね?」

「でもこのテント余裕で20畳くらいの大きさあるにゃ……作るの……大変そうにゃ……」

「にじゅうじょ??」

「ミシュには分からないかにゃぁ……広さの単位の事にゃ!…‥多分?まぁ簡単に言うにゃこのテーブル1個が1畳と考えたらいいにゃ」

「となるとかなり多きくありませんこと!?」

「普通に家の部屋の大きさ超えますわ~」

「皆さん!!とりあえず組み立てないと明日になりますよ!!」


私達は思うがままに骨組みを組み立てていく……が……なかなか作るのに苦戦していた、その理由は骨組みが多いということもあるのだが……1番の原因は……


「ここの骨組み何処にありますの??」

「私知らないにゃ、どこか置いたんじゃないかにゃ??」

「暗くて何も見えませんわよ!」

「焚火が消えてますわ~薪持ってきます~」


と定期的に焚火の心配をする必要があったからだ、焚火の管理もしっかりしていないと今みたいな周りが何も見えない状況におちいってしまう。


「ありましたわ!スライさんありがとうございますわ!!」

「それ合ってるにゃ??かなり長いにゃ……?」

「これで間違ってら嫌ですわよ!?せっかく組み立てましたのに」

「パッケージには縦20メートル横10メートル高さ10メートルらしいにゃ」

「私も同じくらいの長さだね……かなり重い」


ミシュとロミ、スライが奥から新たな棒を引きずって歩いてくる。


「これをここに入れるんじゃありませんか??ほらこのテントの端っこに穴が開いています」

「でもそうなると上私足らないにゃ」

「私達が飛んでシートを持ち上げますわ~」

「じゃあまずは寝かしてテントの中に入れるにゃ!」


私達は中にもぐりこみ奥に入れていく……がやはり棒自体かなり長く、持ち上げるのには結構困難だった。


「これってちゃんと固定されますの??底が平らですわよ」

「そのための釘じゃないの?」


ミシュがまさに当たり前の解答をする……自分でも当たり前の質問をしたことに気づいたのかエリは顔を真っ赤にしてしまった……


「そ……そんなこと分かっていますわ!!お腹がすいてきたので頭が回らないのですわ!!」


エリはどうやらお腹がすくと機嫌と頭……が悪くなるようだった、実際にも私の世界ではワニはかなりの肉食で色んな動物を何も考えず食べていたイメージがある。


「でも家がないと寝られませんし……頑張りましょうよ」

「分かっていますわ!!持ち上げますわよ!」


全員で持ち上げようとするがなかなか上がらない……


「シートが邪魔にゃ!」

「シートは私たちが上げますわ~ミシュさんは真ん中を頼みますわ~」


ミシュが奥まではい寄っていきシートを持ち上げゆっくりと上に上がっていく……スライはどうやら終着点に棒を固定する為私達の真上にいるようだった。


「私たちはここで待機します!」

「分かったにゃ!!それじゃあゆっくり上げるにゃ」

「任せてくださいませ!」

「行きますよ……せーの!」

「ん~にゃあ!!」

「もう少し頑張ってくださいませ!!」

「かなり重いですね……」


棒はゆっくりだが持ち上がっていく……正直私たちは手前を持っているためかなり重い……かつ中には灯りはないため真っ暗でどこに何があるのか全く分からない状況だった。

しばらく持ち上がると不意に少し軽くなる感覚があった。


「ここまで上げてくれたら~手伝いますわ~」


スライが片手で棒の先端を掴み左手でシートを受け止めているらしい……


「スライさーん!むすぶところあるにゃー!!?」

「今探してますわ~!」


スライが棒を立てるためゆっくりと上がっていく……スライにさえ渡せればあとはスライに棒の管理を任せ、私たちは下で倒れないように抑えているだけなのでかなり楽になる。


「ありましたわ~!」

「じゃあ結んでくださいまし!!」

「2人で抑えるのお願いしていいかにゃー?私釘打つにゃ」

「良いですわよ!まかせてくださいまし!」

「分かりました、気を付けてくださいね」

「ロミさんありがとうにゃ!」


というわけで私はトンカチと大きな釘で打ち込んでいく……正直ここは岩や石が多いためなかなか苦戦はしたが無事4つ打ち込むことが出来た。


「上も結べましたわ~」

「これでテントの枠組み1つ完成にゃ!!」

「どんどん行きましょう!!」

「スライさん交代!」

「ミシュさんお疲れ様ですわ~」


ということで私たちは残り3つを組み立てていく……2回目なのでここからはすぐに作り終わった。


「後はこれですわね……」


1つだけすごく長い棒があった。


「真ん中だと思いますよ」

「私が誘導しますわ~!」


真ん中にスライがいるためスライの指示に従い真ん中まで歩いて行こうとする……が


「幅が狭いですわね……」

「私飛びながら移動しますか?」

「頼むにゃ!!」


とミシュは先端まで行くと上空に持ち上げていく……そうすることにより前に進むことが出来るのだ。


「私たちはゆっくり進むにゃ!!」


私達の見事な連携で無事スライのいるところまで持って行くことが出来た。


「打ち込んだにゃ!!」

「こっちも結べましたわ~!!」

「完成しましたわ!!」


私は外に置いていたランタンを持ってくる。


「スライさん!これ上に結べないかにゃ!!?」

「任せてくださいですわ~」


とスライが上にランタンをくくり付けそのまま電気をつける……


「「「「かんせーい!!」」」」


私達は、何もないテントに松明を付けただけで幸福感に恵まれついつい叫んだのだった……それはそうだろう……午後6時頃に作り始めて、今時計を見るともう10時になっていたのだ。

ここに来て初めて傍点というものを使いました。今まで全く分かりませんでした……

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