表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
22/147

外伝 2話 大喧嘩にゃー



 【外伝 2話 大喧嘩にゃー】


私達が早期入学をしてしばらく時が経ちもう入学式間近という日の事……私達女の子が5人も同じ部屋で生活をしている、そう、普通に考えれば必ず喧嘩が起こる……。

私からは喧嘩を始めることはないが……ある2人はかなりの頻度で喧嘩をする……そして今日も……


「エリさん!!いい加減にしてくれませんか!!?」

「なんですの!!?いきなり!!」

「なんにゃあ……うるさいにゃあ……」


私はその喧嘩の声で起きる、正直私は昨日夜遅くまで起きていたためまだ眠く目を擦っている。


「見てください!この寮のお菓子を!エリさんが私のお菓子を盗んで食べているのですよ!!」

「だからこれは全部私が買ってきたのですわ!!」

「嘘言わないでください!!ちょくちょく私のお菓子やスイーツが無くなっているかと思えば……あなたの仕業でしたのね!!!」

「ということで朝から喧嘩してるんだよね……ふああ……勘弁してほしい……」


ミシュがため息交じりに私に話しかけてくる、どうやらミシュさんも喧嘩の声で起こされたらしくやや不機嫌そうだった。

確かにエリの周りにはかなりの数のお菓子が置かれてあった……。


「だから私自身で買ったと言っていますわ!!」

「じゃあどうして私の買ったお菓子と同じものなんですか!!?」

「そんなの知りませんわよ!!?たまたまですわ!!」

「たまたまで言い訳しても無駄です!!」

「やめるにゃ!!」


私はこれ以上酷くならないうちに慌てて止める。正直喧嘩に私が横入りするのは違うと思ったのだが……


「じゃあ誰か犯人か私達で探ったらどう?」

「決定にゃ!あれ?スライさんはどこ行ったにゃ?」

「私が起きる前にはもういませんでした」

「とりあえず今日の夜会議ですわ!!」


ということで犯人捜しのための会議が夜に行われることとなった……


私はうやむやを抱えながらその日の夜を迎えた、目の前にはロミさんが立ち、小さなホワイトボードを持ってきていた。私とエリさんとスライさんとミシュさんはその前に座っている

ホワイトボードには『勝手にお菓子を食べたのは誰ですか!!白状して下さい!!』

と書かれていた……


「まず一番怪しいエリさんです!!あなたはお菓子やデザート、スイーツ等を食べますか?食べるときはどうしますか??」

「とばっちりですわ、私はお菓子等を食べるとき毎回自分で買っていますわ!」

「じゃあ次シャーリンさん」

「私は食べないにゃ」


私はここの世界のお菓子というものをそもそも食べたことがないためここは自身気に言えるのが幸いした。


「そういえばシャーリンさんは食べている所見たことありませんわ~」

「それを言うならスライも食べてるところ見たことないにゃー?」

「そんなことないですわ~あったら食べますわ~」

「意外ですわね……」

「となると残りはミシュさんですね」

「私も自分で買ってる」

「じゃあ一体誰が食べているんですか!!?」

「あり得るのは、自分で食べて忘れたとかですわ~」


スライがまともなことを話し出した、私達もロミさんの性格上食べたことを忘れそうな感じはあったのだ。


「私が食べたことを忘れるなんてありえません!!」

「本当かにゃあ……」

「シャーリンさん本当におかし食べてないんですね??」

「断じて宣言するにゃ」


何故か私に疑いの目が欠けられて慌てて弁解する、正直私まで疑われるのは勘弁だと思ったからだ。


「人に疑いをかけると関係が悪くなりますわ」

「それは分かっています……ですが……私に食べると一言言ってもいいじゃないですか?無断で食べているというところを話しているんです!!」

「でもあなたが買ったわけではないですわよね?お祭りの景品ではありません??」

「うっ……そうですが……」

「とりあえず私は散歩してきますわ~」


とスライは話に飽きたのかそのままドアを開け飛び去ってしまった……


「あれ??」


私は玄関に落ちている袋を見る。


「これって……」

「私のお菓子ですわ!!」

「まさか犯人って……」

「追いかけますよ!!」

「にゃああ」


私達は慌ててスライを追いかけたのだった。


「ん~お散歩中のお菓子は最高ですわ~」


スライはパクパクとお菓子を抱えながら歩いている。


「「「みつけたぞ~~~!!!スライいいい!!!」」」

「きゃー!!!ですわ~!!!」


とスライが慌てて飛ぼうとする……


「ミシュさん早くアレを!!」

「はいはい……」

「きゃわー!!?」

「私の必殺水鉄砲ですわ!!」

「飛べませんわ~!!!」

「覚悟~!!」


とロミが走って追いかける。


「怖いですわ~!!!逃げますわ~~!!」


とスライも走り出していく……。


「スライさん走るの早いにゃ!!?」

「良いから追いかけましてよ!!」

「私飛んで追いかけます!」


ミシュもいつしか参加していた。


「あわわ~ですわ~!!」

「スライ覚悟―!!」


とミシュが水鉄砲を抱える。


「負けませんわ~!!」

「え??きゃー-!!」


とスライが横に避けた瞬間ミシュは横の川に飛び込んだ。。


「今のうちに逃げますわ~♪」


「待て~!!」


私はようやくミシュの背中に追いつくと手を伸ばす……も横に避けられ私はギリギリに止まる……


「そこ滑りますわ~」

「にゃ??にゃーん!!!」


私の踏ん張った足が滑りそのまま滑り台を滑ってしまう。

かなり長い滑り台で下に着いた時はしばらく目を回していた。

目を覚ました私は3人に追いつきスライを追っている……かなりの坂でそこの下には……



「このまま逃げ切りですわ~♪」

「させませんよ!!」

「ちょっと前!!川ですわ!!」

「無理にゃ止まれないにゃ!!」

「いやですわ~~~!!!」

「助けて―――!!!」


と私たちはそのまま川に突っ込んだのだった……



一方その頃生徒会室では……


「何やら外が騒がしいですね……シュレーヌ会長……」

「あぁ……楽しそうで何よりだな」

「あそこから先は川です!!私様子を見てきますね!」

「あぁ……リンカよろしく頼む」


「ぷはぁ!!」


幸いにも川自体はそこまで深くなかったらしく、すぐに私たちは陸に戻ることが出来た。


「スライさんどういうことですか??」


(あっ……ロミさん本気で怒ってるにゃ……)


「ごめんなさいですわ~だってロミさんに聞こうにも絶対に『私の大切なお菓子だから絶対にあげない!』って言われると思ったのですわ~!」

「確かに言うにゃ……」

「言いますわね……」

「うん、間違いないね……」

「言いませんよ!!なんですか!!まるで私とお菓子とデザートが一心同体みたいなぁ……あっパフェですわ!!!」


とロミがパフェ矢を見つけると猛ダッシュで走っていく……その様子に、私たちはもはやおやつはロミと一心同体なんじゃないかと考えたのだった。


「とりあえずスライも謝ったことです、スライには私のお菓子及び皆に迷惑をかけた罰として!今日は私達5人へのパフェおごりです!!」

「わーん!!いやですわ~~!!」

「罰ですからね……仕方ない……」

「まぁ……自業自得だにゃ……」

「は~いですわぁ~……」


スライは泣きながらも10個パフェを買うことになるのだった……

こうして喧嘩はなんとかスライの謝罪と奢りによって丸く収まり、私たちは近々来る入学式へと意気込むのであった。

これにて外伝は終了です!!次話からまた本編に戻ります!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ