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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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16話 本格的に準備開始にゃー


 「えりさーん!参加表どんな感じにゃー?」


私はパソコンで参加表打ち込みを行っているエリのところまで歩いていく。

エリはかなりパソコンの打ち込みが早いためすぐ終わると思っていたのだが、ある問題に直面していたようだった。


「あら……シャーリンさん……そうですわね……普通に左から番号とグループ名を書くように作っていますわ、しかし……ですわね……このスラチオ学園全体のグループが参加すると考えると余裕で100枠以上は超えていくのですわ……まさか全部紙に書いて読みますの??」

「そうだにゃぁ……一週間で100枠以上も私選別できるわけないにゃ……」

「だったらパソコンで作れば?」


後ろから話しかけてきたのはフランだった。

確かにパソコンからならばすぐに集計は出来るだろう……しかし……。


「私そこまでパソコン詳しくありませんことよ?」


周りもパソコンにはどうやら詳しくないようで、エリの言葉にうんうん頷いている。


「変わって……私が作るから」


とフランがパソコンの前に座り、わけわからない文字絵を並べだすと……気づいたら参加表と別のやつが完成していた。


「これで名前を登録すれば自動的に番号に割り当てられるようになる。あとライブ形式はトーナメントでしょ?トーナメントにもランダムで数字が選ばれるようにしたから。印刷したらトーナメント表が出来るよ」

「さすがだにゃ……」

「凄いですわね……」


私とエリは、フランがあっという間にそんなものが作れた。

という驚きに目を丸くするしかなかった。


「ミシュさ~んそちらはどうですかぁ~?」

「スライさんちょっとこのスケジュールなんだけど……まだ参加人数決まってないけど全グループ参加として、合同練習日いつにする?」

「後1週間しかないのですよね~?基本的には3日後、合同練習からの5日後にリハーサルという流れになります~つまり私たちはあと2日で練習と準備これをしないといけなくなりますねー」

「たった2日!?」


周りから声が上がる。

そう、入学祭までは圧倒的に時間がない。


「スケジュール組むとなるともっと少ないですわ~」


ピーンポーン……

と何やら放送が流れる。


『生徒会長のシュレーヌだ、全学級の皆、今は一週間後の入学祭に必死だと思うが一つ朗報だ。入学祭を1週間後から2か月後に変更になったことを伝える。以上気長に準備をしてくれ』


「嬉しい誤算きたにゃ!!」

「2か月後……これはいけますわよ!!」

「皆頑張るにゃ!!」

「「「「おー!!」」」


ということで私とエリは、再び参加表の見直しとトーナメント表の見直しを始めた。


「できた!!!」


としばらくしてミシュとスライの方から声が上がると私たちを集める。

どうやら無事完成したようだった。


「今からのスケジュールを発表しますわ~!まず明日から学校の靴箱前にパソコンを置いてもらいます~そしてこの参加表に記録を残してもらいます~そして大体1週間後に締め切りとしてですね~そこで公開トーナメント発表となります~そこからは本番までグループ練習となります~また照明さん音響さん合わせての実会場合同練習多めで行きましょう~」

「では私たちはその1週間ですべてを作り終えたらいいのですね?」

「別に1週間とは決まっていませんわ~、本番1週間前には終わればいいのですよ~ただしチケットとポスターはなるべく急いだほういいかもしれませんわ~チケットは最低でも15万枚は準備する必要があります~お菓子に関しては本番一週間前に準備した方がいいですわ~賞味期限がありますので~」

「スライさん!了解しました!!やるよ!3グループの皆!!」


2グループリーダーの子が手を挙げると、残りの人たちも手を挙げ作業に入った。


「とりあえずのスケジュールはこんな感じですわ~」

「会場はもう取ってくれたのにゃ?」

「はい~すでに手配済だそうです~」

「明日じゃあ参加表置いで昼からその会場に向かって下見するにゃ!!私たちが先に下見しないとどんな感じで誘導すればいいのか分からないからにゃ」

「では~私は会長に報告してまいりますね~」


とスライが飛び去っていく……

ガン!と音が鳴りドアの上に頭をぶつける。

実は教室から出るとき毎回飛びながら行くため頭を打ち続けているのだ、私たちはいつもの事だと納得しているが……。

屋根は高いが……ドアが低い……スライはドジっ子なのだろうか……


「じゃあその会場で明日練習しませんか??私達5グループあるので5回に分ければ……」

「私はソロ参加だけど?」

「あっ……そうかぁ……じゃあ6回?」

「あちら側との交渉にはなると思います……がいきなりで大丈夫なのですか??もしも許可出たとしても練習無しの本番場所で練習だなんて」

「確かに……ロミさんの言う通りにゃ……練習曲は既存曲を持って行けば何とかなるにゃ……大会自体はオリジナル楽曲にするにゃ?」

「その方がいいと思います。あくまでもライブ対決ですから」

「ええ!?では参加表のルールに書かせていただきますわ!!」


エリが授業終了間際に慌てて【大会はオリジナル楽曲でお願いします】と付け加えた。


「ではこれで明日どうなるかですわね!」

「一応ほかの参加グループも表示できるようにすればどうです??宣伝効果になりませんか?」

「ロミさん!?いきなり言われてもシステム変更は無理ですわよ!?」

「もう!私が変更しますからパソコン貸しなさい!!」


フランが慌ててパソコンを触りだす。

正直かなりの速度で打ち込んでいるため、私たちは唖然と作業風景を見るしかなかった。


「こういう時のフランさん本当に頼もしいですわね……」

「勉強をしていれば誰でもできるようになります。これでここの【参加グループ一覧】でグループ名見れるようになったから」

「この【爆速ランナーズ】って何ですの?」

「あ~生徒会長さんリーダーのグループですわね~初見だと誰が入ってるのか分かりませんか~リーダー分かるようにしたいですね~」

「はぁ……リーダーの名前を出したらいいの?」

「もう時間がないにゃ!」

「シャーリンさんは少し黙っていなさいよ!!」

「にゃい!!?」


フランがまた慌ててシステムを変更し、参加の手続きする際グループ名とリーダー名を記入することによって 参加グループ一覧でグループ名の下に新たにリーダーの名前が出るようになったのだった。

今回のMVPは間違いなくフランだった。

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