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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第2部 レース編
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123話 神の裁きにゃー


 「起きなさい、シャーリン」

「うにゃあ!?忘れてたにゃ!?」

「今日で決着をつけるのでしょう?」

「そうだにゃ!」


ということで私は早速レース会場に向かって走っていった。

正直私とミレーのレースはウラン家の気をそらすための前座でしかない……

本当の目的はすべてフランに任せている……

そんなことを思いながら私はレースのスタート場に向かって歩いて行った。


一方その頃……


「ただいまです」

「おかえりティア……それで状況は?」

「大丈夫です、あなたの事をまだ姉だと思っていますから」

「そう……あの子までウラン家から、離れさせるわけにはいかないわ……エリのおかげで貴族じゃなくなった……つまりもう何してもいいってことよ」

「本当にそうですか?なるほど……」

「この声……まさか!?いや何故……なぜここに……」

「いったいどこですの!?」


2種族の目の前に羽の生えた女性が現れる。

ティアと同じ羽を生やしているために神族だろう。


「やはり、ミレーの件はお前たちの仕業だったか。あの時の制裁でなおまだこんなことをするとは……」

「しゅ……シュレーヌ様!?いや……その……ティア!?どうしたのです!?」

「あああ……終わりです……どうしてここに……いるのですか!?アテナ大神族様!」

「ちょうど、友から神族の方が迷惑をかけていると報告があってね、なるほど……【記憶改変】それじゃいけませんね」

「ああ、古くからの知り合いでな」

「ま……待ってください!アテナ大女神様!私は……」

「うふふ……それでは、さようなら【神裁しんさい】」


アテナがティアに手を伸ばした瞬間、ティアの周りに鎖が巻かれそのまま消えてしまった。

笑顔でも容赦なく裁きを下す、アテナはまさに怖いものだといえるだろう……


「ひい!!」


ウラン家の5人もさすがに、一瞬で神族が消えたのを見て壁の奥まで逃げている。

神族を一瞬で消してしまった状況を見れば、それはさぞかし怖いだろう……


「ねぇシュレーヌ、この種族たちはどうする?」

「国外追放とする、あとの裁きはアテナに任せる」

「了解!では、またね」

「待ってください!」

「それではさようならです。ゆっくりと神の裁きを受けなさい。【神裁しんさい】」


アテナがそういった瞬間、5人がどこからともなく現れた無数の鎖に巻かれ、そのまま白い光になり消えてしまった。

その瞬間、追いついたのか、扉からエリたちが入ってくる。


「シュレーヌ様!!あら?」

「ああ、エリ……すべて終わったぞ」

「そうですの……」

「まぁ、仕方のないことですね。自業自得です」

「ところでここの人は誰ー?」


セレナがアテナの方を指さしている。

エリたちも良く分からない顔で首を曲げている。


「あぁ、私が呼んだ協力者だ」

「私?私は神国【エレメリア】の女王アテナです」

「【エレメリア】聞いたことありますわ~!!!」


スライが珍しく声を張り上げる。

スライが声を張り上げたのは、初めてだったため皆が一斉にスライの顔を見る。


「やはり知っていたか」

「そりゃもう知っていますわ~!!全世界ランキング第1位【エレメリア】の女王様ですわ~!!」

「「「全世界1位!!??」」」


思わずエリたちが叫んでしまう……

それもそうだろう……エリたちがいるこのマージュ国でさえ、そもそも1000位ランキングに入っていないのだから……


「でも不思議ですね……なぜ悪神族に引っかかるのは1神族だけだったのでしょう……」

「アテナ、どういう意味だ?」

「それが、【時間遡行タイムリターン】をかけている神族はどうやら……違う目的のようです」

「どういうこと?」


フランが歩いてくる。

エリたちも何を言っているのか全く分からない様子で首を傾げている。


「【時間遡行タイムリターン】は本来自分の命を削って相手のしたい事、目的を達成させてあげる。もしくは目的をかなえてあげるために使う。という、いわゆる身代わり手助け能力みたいなものです。もしもその姉があの方たちなのだとすれば、2神族の気配がするはずです。しかし1神族しか見当たりません」

「つまり、まだ切れていないってこと?」

「そういうことです、あなたもしかして頭いい?」

「フランです」

「フランね、覚えたわ。そう、つまりねその特定の種族を見つけ出して、その神族が特定の種族に対して願っている目的さえわかれば、解放されます。急がないとその神族も危険よ」

「難し過ぎませんこと!?」


結局、この場では分からなかった為、とりあえずシャーリンにも相談するという話になったのだった。



一方その頃、私はレースが終わり空を見上げている。


「みんにゃ……うまくいったかにゃ……」


結局今日も2位で終わった。

しかし、今回はミレーさんを救うために走ったに過ぎない……

とはいえ全力を出して今回も抜かせなかったのが、少しショックだったのだけど……

寮に戻ると皆、もう既に大きなリビングに集まっていた。

知らない羽が生えた種族もいるのだけど……


「初めまして、私大女神族のアテナと申します。神国【エレメリア】の女王です」

「【シャースミミリン】リーダーのシャーリンにゃよろしくにゃ」


ここで私は、ウラン家の出来事と、まだ終わっていない特定の種族の事を聞かされた。

大女神でさえ見つけられなかった1人の神族……


「もしかしてそれはミレーさんの事だと思うにゃ」

「私もそう思いましたわ」

「となるとやはりシャーリンがミレーさんに勝つ必要がありますね」

「明日、記憶戻ってるか確認しつつ頑張ってみるにゃ!」

「じゃあまた明日だな」


とうことで一応今回はこれで解散することになった。

フランはどうやらまた私の部屋で寝るらしい。


「とりあえずフランお休みにゃ」

「うんおやすみ」


ということで私は布団に潜りこんだのだった。

シュレーヌ: ウラン家の件……あとはシャーリン達に任せるしかないようだな……皆これからも皆の応援よろしく頼む。

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