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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第2部 レース編
133/147

113話 追い込みの練習ですわ(エリ視点)④


 さて、いよいよ来た第5階層第4コース……

目の前までくると異常だということが分かる。

そう……空中には、足場がところどころに敷いてあり、モニターの説明を見る限りでは、踏むと一瞬で足場が消えるため、次々と飛び移らないといけないということらしい。

まぁ、ここだけ聞くとそこまで難しそうに見えないのだが、問題は半分過ぎてからなのだ。

半分過ぎてからは、足場が消えたり出てきたりしているので、タイミングが悪ければそのまま落下してしまう恐れがある……

かといって他の道を選ぶと、手前の足場と足場の距離が遠すぎて届かず終わる可能性もあるのだ。


「ここは私でもまだタイミングを分かってない場所」

「奥を見て楽そうなところ選びたいですわ」

「それは分かるけど手前の足場を通らないといけないからずらしていく方が良い」

「確かにそうですわね……」


私は奥の足場を見る……

どうやら消えるのは固定されているようで覚えたらなんとか行けそうだ……

問題は手前をどのくらいの時間でクリアできるのかが問題で、少しでもタイミングを間違えば奥の足場に乗ることは出来ない。


「今消えて……今出る……今ですわ!」


と目標の足場が消えると同時に走り出す。

わざと消えたタイミングで走ったのは、少し時間かかるという読みなのだ。

私はまず手前のタイルに足をつく……


「そしてここで……あわ!?」


まさかのついたタイミングで足場が消えたためバランスが崩れてしまった。

ということはつまり……


「やってやりますわよ!!もうわかりましたわ!!」


足をわざと延ばし、次の足場につま先を乗せに行く……

そして足場に乗ったすぐに足首だけを動かして跳ねるように上に飛ぶ……

体が上に浮き上がる感触があった。

どうやら成功したようで……

何をしたのかというと、全体で乗せると跳ねるのにタイムラグが生じてしまうため、足場が消え上向きの力が出ない。

なので、つま先で一瞬にして力を開放したのだ。


「慣れてしまえばこっちのものですわ!!」


正直周りから見れば、滑稽な姿で飛んでいるように見えるだろうが、私は必死に飛んでいる……

むしろこれで批判が来るならば、このコースを作った人に文句を言ってほしい……


そうしていよいよ中間がやってくる。

休憩地点はないためこのまま止まることは出来ずそのまま走るだけ……

しかし私は既にコースを覚えてタイミングも調整してきたので……


「このまま行きますわよ!」


足場のないところにそのまま走っていくが……

時間が来たので足場が現れる……そしてここからが難しく、次は足場がない所に行かないといけない……


「覚えてる限りここですわ!」


という感じでどんどん飛び越えていく。

正直ここからはかなり、コース入る前にどれだけ観察するかが重要になってくるらしい……


「記憶は得意ですのよ!」


と私はどんどん飛び越えていく……正直5階からの眺めはものすごく怖い……

何せ足場のないところに足を持って行ってるわけで……

しかし休憩所まであともう少し……


「とりゃあああ!」


私はありとあらゆる記憶を他よエリに最後駆け抜け、無事休憩所に到着することが出来た。

正直に言うと……めちゃくちゃな難易度だと思う。

ということで最後まで来た。

最後5コースは、紐に捕まり、屋根に第二関節くらいしか飛び出ていないところを指の力だけで掴み、進んでいくという物らしい。

しかも長さはかなり長い……

だから4階層に休憩所があったのか……と半ば納得した。


「パワーには自信ありますのよ!」


私は紐を掴みよじ登っていく……

いざ掴むところを見ると、本当に片手の第二関節しか掴むところがなく……

前の掴むところも、私の左手をただ伸ばすだけでは届かない位置にある。

つまり体を前後させ飛び移らないといけないのだ。

正直今までよりも難易度ははるかに高い……

私は、思いっきり指の力で、掴むと紐が消え体がぶら下がる。

正直もう汗をかいてくる……


(汗で滑っては終わりですわ……ここで決めますのよ!)


と私は体を前後にブラブラと揺らす。

かなり動かして飛ぶように掴みにいかないと、届かないのだ。


「今ですわ!」


と右手を離し、左手で見事掴む……

正直これで止まると終わりな気がするので、勢いのまま残り全部正直無意志k時に飛び移っていくのだった。

そして気付いたら、最後のゴールマットに倒れていた。


「はぁ……はぁ……やりましたわあああ!!」

「おめでとうございます、やりましたね」


どうやらミンもほっとした表情を見せる。

ミンと一緒に攻略できた。

まぁ……ミンが私を先に行かせてくれたというおかげでもあるだろう。

これは瞬間的に状況を判断するトレーニングでもあったと個人的に思っている。


「ミン本当にありがとうですわ!」

「私は何もしてない。エリが頑張っただけ」


そうしてすぐ、ミリンからカードに連絡が入る。

私たちは内容を確認した後、すぐ走って帰るのだった。

ミン: エリ本当にお疲れ、ふぅ……疲れた。あっ……聞かれてた?うう……ということで……こ……これからも【猫の私は異世界に行きましにゃー】の事をよろしく……お願いします……

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