表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第2部 レース編
128/147

108話 差し込みの練習です(ロミ視点)①


  私はミンと一緒に精錬鋼トレーニング場に立っていた。

今日から個人指導練習ということで、同じ差し込みであるミンにいろいろと教わる予定にしていた。


「あらためて自己紹介だな、俺はオーガ族・オーガ類のミン・ソージャーだ。こんな口調だがれっきとした女性だからな」

「私は狼族・餓狼がろう類のロミ・リザイアと申します。これからご指導のほどよろしくお願いいたしますね」

「そこまで固くならなくていいぞ、練習は楽しければそれに越したことはないからな」

「分かりました。ではそうさせて頂きますね」

「口調は……まぁいいか、王宮貴族ともなるとそこは厳しいだろうからな」

「分かるのですか?」

「ああ、何せソージャー家も元々は王宮貴族だったからな」

「そうなのですか!?」

「まぁソージャー家は王宮貴族嫌だと言ってリザイア家が引き継いだという感じだな。そんなことより練習始めるぞ」

「よろしくお願いします!」


ということで私たちは巨大な精錬鋼球に近づいていく。

正直これを引っ張るにはかなりの力がいる……


「これを押せるようになるまで練習だな」

「え!?引っ張るのではないのですか?」

「引っ張るのは簡単だからな、見てみろ」


ミンは垂れてる手持ちに捕まるとそのまま上に引き上げる。

そして体を斜めにして……


「行くぞ」


と精一杯に体を斜めに倒す。

なんと大きな精錬鋼が動き出したのだ。

本来この精錬鋼は、こんな簡単には動かせないはず……

それをミンは、いとも簡単に引っ張っているのだ。


「まぁ……まずは引くところから始めないといけないな」


と軽々今度は球体を押してくる。

まさに化け物のような力……

エリでもここまでパワーはないだろう。


「分かりましたやってみます」


ということで私は、ミンと入れ替わる。

正直、取っ手部分だけでもかなり重たい……

一回深呼吸をした後、全力で引っ張った。


「はあああ!!」


しかし、全く動いている気がしない。

パワーにはかなりの自信があったのだが、ピクリとも動かない。

私はさらに体を斜めにさせ、全力で引っ張る……が精錬鋼球はその場から動かなかった。


「はぁ……はぁ……」

「結構厳しかったか……」

「パワーは……あると思いましたのに……はぁ……はぁ……」

「確かにパワーはあったぞ、しかしそれだけではダメなんだ。大事なのはそのパワーをいかに発揮できるかが大事だ」

「パワーを発揮……」

「例えばだ、大きなダンベルがあるとしよう、それを片手で持つのと両手で持ち上げるのどっちが持ち上がりそうだ?」

「それは圧倒的両手です」

「そういうことだ。両手では持ち上がるパワーがあっても片手だと持ち上げられない」

「つまりパワーだけなら私でも引っ張れますか……?」

「十分だ。なんなら少しパワーをつければ押すこともできるだろうな」


私は目を輝かせる。

私でもこの大きな球体を引っ張って押すことが出来る……


「やああああ!!」


そこから必死に引っ張る……

1回引っ張っては休憩し、もう1回引っ張っては休憩を繰り返していた。

しかし、何度やってもなかなか動かない。


「どうしてですの……はぁ……はぁ……」

「俺が、もう1回やるからよく見ていろ」

「分かりました」


とミンが再び取っ手を持ちそのまま引っ張る。

すると動くのだ。

しかもそんなに力を出していないようにも思える……

私といったい何が違うのだろうか……

腰の落とし方……腰?


そう、私と全く違うところが1つだけあった。

それは、圧倒的にミンの方が腰が下がっているという点。

これが力を十分に発揮できる方法なのだろうか……


「どうだ?」

「はい、わかった気がします」

「じゃあやってみろ」


ということで渡井は再び取っ手をもらい、そのまま前を見る。

正直今のが本当に力出るのかは分からない、けどやるしかない。


「はあああ!」


私は腰をメイ一杯に下げ、祖pのまま体全体で精錬鋼を引っ張る……

すると若干だろうか動いている気がしている……


「まだまだです!!」


皿い今度は足に力を入れ必死に前に力を入れついに……

精錬鋼球がゆっくりと回り始めた。

正直回り始めてからはかなり軽く、私は止まらない様にひたすら同じ格好で歩き出す……


「よし止まっていいぞ」

「はぁ……はぁ……」

「よく気付いた。本当に大したものだ、そうだ差し込みに大事なのは腰を落とす力だ。腰を落としそこで一気にスパート加速をする。それが大事だ」

「分かりました……はぁ……はぁ……」

「いきなりで疲れただろう、しばらくは引く練習で行くからな今日はゆっくり休め。また明日練習するからな」

「はい!ありがとうございます!」

「んじゃあな。しっかり風呂でマッサージしとけよー」


とミンは手を振りそのまま歩いて行ってしまった。

練習時間は約4時間ほど……

今日は結構遅めに始めたのだが、結構集中していたようで……

とりあえず私は明日に備え、ゆっくりと休むことにしたのだった。


ミン: 今回は俺の番だな!ん?ロミか?ポテンシャルはとても高いな、あとは力の使い方か。これから俺が教えていくから強くなると思うぞ。

それではみんなこれからも【猫の私は異世界に行きましにゃー】をよろしく頼むな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ