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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第2部 レース編
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107話 逃げの練習にゃー(シャーリン視点)④


私とミリンは再び、プールの中に入っている。

今日は板も何も準備はしていない。


「それじゃあ今日からは、板無しで泳ぎの練習していきましょう!」

「にゃー!」

「まずはクロールの練習から行きましょう!クロールは泳ぎの基本ではあるので、しっかりと覚えてくださいね!」

「聞いたことあるにゃ!」

「そうですか!では、重要なポイントを実践しながら教えていきますね!まずは体をしっかり伸ばして、水面に対して水平にして下さい。耳と尻尾がちょうど水面にペタッとなることを意識したらいいと思います」

「にゃるほど分かりやすいにゃ!」


ということで私は水平になるよう意識しつつ体を伸ばす。

尻尾が大体半分ほど浮いていれば、ちょうど並行で浮かんでいるということ……


「そうそう!いい感じですね!いったん戻ってください。そしたら次は……そのままの体勢で大丈夫ですので肩から大きく腕を回してください。こんなふうに脇を見せるように後ろに手をもって行って……そのまま前にゆっくりつけるイメージです」

「にゃにゃ!?前に進むにゃ!」

「イメージ的には、腕全体で水を後ろに押し出すというイメージでしょうか」

「にゃるほど!」


私はしばらく立ちながら腕だけ動かしている。

まずは腕の動かし方をマスターしないと、先には進めないのだ。


「そろそろ良さそうですね!では息継ぎの方法を教えますね。クロールの時の息継ぎ方法は、どちらかの腕を下げようとしたタイミングで伸ばしている手を枕に頭を乗せ、顔を水面から出すということを、意識してください!」

「にゃるほど??」

「ここは実際にしてみないと分からないかもしれませんね……」


ということで、私は再び水面にうつぶせになるとそのまま腕を回していく……

正直タイミングがつかめない……いつ息継ぎをしたらいいのか……


「ぷにゃああ!タイミングが分からないにゃ!」

「そうですね……では右手を3回……いーち、にーい、3番目に息継ぎ!的な感じで合わせてみてください」

「分かったにゃ!」


ということで私は再び手を動かす……


(いーち……にーい……ここにゃ!)


私は体を傾かせ、そのまま回す腕を肉眼で見つつ息継ぎをして、そのまままた水面に戻る。

恐らくうまくいっただろう……

変につまることもなかったと思う。


「そうそう!!今のタイミング完璧です!」

「やったにゃぁ!!」

「それではクロールでとりあえず何往復ってやりましょうか!」

「頑張るにゃ!」


ということで私はクロールが出来るようになり、プールを泳ぎまくることにしたのだが……

張り切り過ぎたのか、10往復を過ぎるほどまで泳ぎ続けていた。

そうして11往復目の帰り……私は意識を失ってしまった。


「うにゃああ……気持ち悪いにゃ……」

「脱水症状ですね……プールは思っている以上に汗をかきますから……無事で何よりでしたよ……明日は練習中止にしましょう」

「分かったにゃ……」


脱水症状と、昨日の筋肉痛で大変なことになっている。

まさかプールに入っていて脱水症状になるとは思わなかったのだ。


「体痛いにゃぁ……気持ち悪いにゃぁ……」

「シャーリン大丈夫なの!?」


ミシュが部屋の扉を開けて中に入ってくる。

ひとまず手を挙げて大丈夫とは言ったのだが、それでもやはり心配してくれているようで……

「全く……体調管理くらいはしっかりなさいませ!」

「本当ですよ……ミリンさんに聞かされて慌てて走ってきたのですから」

「無事で何よりでしたわ~」

「はぁ……まったく……頑張ってとは言ったけど、無理するのは違うでしょ」

「シャーリンが倒れたって本当!!?大丈夫!!?」


どうやらグループ全員に私にの事が渡ったらしく、慌ててきてくれたようだった。

本当に私たちのグループが優しい人の集まりでよかったと心に思う。


「みんにゃ本当に、心配してくれてありがとうにゃ!もう大丈夫にゃ!」


私は大丈夫ポーズをとる。

どうやらその行動に皆も安心したのか次々と部屋を出ていく。

もう無理するのはやめよう……

そう心に決めたのだった。

エリ: 本当にシャーリンは世話がかかりますわね!まぁ…‥無事でよかったですわ本当……ってあら?私ですの?はやく言ってほしいですわよ!?

それでは皆様これからも【猫の私は異世界に行きましにゃー】をよろしくお願いいたしますわ!

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